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  • Namaste Bollywood  Mook Sutra Vol.4  はじめてのボリウッド

    Namaste Bollywood Mook Sutra Vol.4 はじめてのボリウッド

    今年の夏、かつて一緒にヒンディーを勉強したドイツ人の旧友と、デリーで久々に顔を合わせて一緒に飲みに出かけた。彼はジャーナリストとして南アジア関係のニュース等を精力的に書いてきた人だが、現在はロンドンに在住。

    その彼が言うには、「ロンドンはいいところだよ。誰が暮らしても自分がマイノリティであることをあまり意識しないね。いろんな人々がゴチャまぜに暮らしているから。ドイツではこうはいかないな。それに映画館では最新のボリウッド映画が当たり前に鑑賞できるとなれば、来てみたいと思うだろ?」

    彼曰く、観客の大半は南アジア系の人々だそうだが、昔々の宗主国の首都は今でもインドとの間の心理的な距離は近いのかもしれない。ボリウッドをはじめとするインドの大衆娯楽映画の普及の背景には、往々にして文化的・民族的なインフラの下地の存在の有無が大きいということは否定できない。

    ところで、ハリウッドに代表されるアメリカの映画の場合は、普遍性が高く、民族性も薄いものととらえられているのではないだろうか。こうした映画が文化圏を越えて広く鑑賞されるのには、世界に浸透している同国の政治・経済・文化の影響というインフラがあるためとみて間違いないだろう。これがフランス映画、イタリア映画となると、まだグローバル性はあるものの、かなり民族色や地域色が濃くなってくるといえるかもしれない。

    ここからさらに日本映画、韓国映画となるとずいぶん事情が異なってくる。あくまでも日本の映画、韓国の映画ということで、それぞれの国外の人たちにとって、自分たちの世界とは違う異文化世界の物語ということになる。

    ボリウッド映画は、といえばどちらとも少し事情が異なる。隣国パーキスターンのように、あるいはネパールその他の南アジア各国、つまり広義のインド文化圏にある国々の人々にとっては遠い異国の話ではない。加えて世界中に散らばるインド系移民が多くすんでいる地域でも、こうした映画の文化背景は決して遠く離れた世界のことではないだろう。

    東南アジア地域に視点を移すと、タミル系住民の多いマレーシアではタミル映画が各地のシアターで公開されており、反対にマレーシアのタミル系住民の規模とは比較にならないほど人口規模は小さいが、北インド系移民の多いタイやミャンマーで劇場公開されるインド映画はボリウッド作品という事情に鑑みても、現地にそれなりの人口規模で在住するインド系の人々の出自による影響は無視できないものがあるようだ。

    今思えば、90年代の日本で突如沸き起こった「インド映画ブーム」は何だったのだろう。一般的に市井の人たちの間にインドで製作された作品に対する興味や認識があったわけではない。つまりそれを受け容れるインフラも何もないまっさらな下地であった。少々意地悪な解釈をすれば、ある意図を持った仕掛け人たちが自らの描いた路線で、わずかに存在していた愛好家やその道に通じている人たちを都合よく利用してキャンペーンを張った結果の産物であったといえる。

    「自分たちがこれまで親しんできた映画とはずいぶん異なる異次元世界」といったスタンスで、「歌って踊ってハッピーエンド」という紋切り型のワンパターン作品群という前提での取り上げ方であった。そこでは、貧しい庶民が苦しい日常を忘れてつかの間の喜びを見出す場であるなどといういい加減な言質がまかり通り、幾多のメディアによるそうしたスタンスで日本の読者や視聴者たちにそうした印象を与える扱いが相次いでいた。

    それまでインド発の娯楽映画がほとんど未知の世界であった日本の観衆は、そうした仕掛け人たちの意図する方向へと容易に誘導されてしまうこととなったのはご存知のとおり。その結果、ヘンな映画、笑える映画といったキワモノの扱いで、ストーリーは単純でコトバが判らなくても楽しめるなどといった、ひどく安っぽいレッテルが貼られることになってしまった。

    文化的な面を尊重する姿勢は見当たらず、「上から目線」でリスペクトの感情さえ欠如した負のイメージだけが残ることになり、その「ブーム」当然の帰結として一過性のものとなってしまう。当時のブームを知る世代の間では今も「歌と踊りのハッピーエンドのアレね・・・」という認識が根強く残っているようだ。

    インドの娯楽映画に対する理解や普及といった面に限れば、当時刷り込まれた負のイメージの影響が、同国からの映画の日本での普及、とりわけそのインド映画の華といえるボリウッド作品の日本市場への浸透を妨げる要因のひとつとなっていることは否定できず、個人的にはあのような形でのブームはなかったほうが良かったのではないかとさえ思っている。とりわけ現在のボリウッド映画はかつてない幅広いバリエーションの作品群を抱えているだけに非常に残念なことである。

    もっとも、当時のブームでインド発の映画作品に触れる機会を持ったことにより、一部ではインドへの留学や舞踊等の伝統文化の習得を目指して渡航する人たちが増えたり、あるいはビジネスでインドと関わりを持ったりする人々が出てきたというプラス面もあったようだ。

    前置きが長くなってしまったが本題に入ろう。おなじみNamaste BollywoodのMook Sutraシリーズ第4弾の「はじめてのボリウッド」では、巻頭にて「ボリウッド(梵林)の定義とは」と題して、インド映画の中におけるボリウッド映画の位置づけを示したうえで、この偉大なる娯楽映画の世界を包括的に紹介している。

    「梵辞林」という記事では昨今活躍している俳優や女優たちが取り上げられている。こうした企画は他の書籍でもときどきあったが、時代とともに移ろうものなので、ときどきこうして今の時代に旬な出演者たちを確認しておくといい。同様に大切な音楽監督たちやプレイバックシンガーたちついても代表作とともに紹介されており、このあたりをよく把握しておくことで、ボリウッド映画鑑賞の楽しみの奥行きも広がること必至だ。

    その他、サルマーン・カーンのブレスレットのような細かな演出、ボリウッド映画のマーケティング戦略等々、この世界にまつわる様々な事柄について言及されている。これらの知識もボリウッドを理解するために大切なファクターである。

    またボリウッド映画をめぐり、日本で流布する不可思議な都市伝説についての検証もなされており、これで汚名返上となることを期待せずにはいられない。

    今年で2回目となるIFFJ (Indian Film Festival Japan)の開催や時折日本国内でも時折ボリウッドの秀作がロードショー公開されるようになるなどといった、ボリウッドをはじめとするインドの映画を愛する関係者の方々の努力により、これからは上映される作品に対して正当な評価が与えられて普及していくことを願いたい。

    ごく一部の例外を除き、私たちの日常にはインドの文化・民族的なインフラがほとんど存在していないという不利な点はあるものの、それとは反対にボリウッド映画をはじめとするインドの映画の裾野の広さがそれをカバーして、日本の人々が自分たちの日常を忘れて異国の夢の世界に遊ぶ愉しみを見つける手助けをしてくれるのではないかという気もしている。

    豊かなボリウッド映画世界への案内書として、ぜひともこの一冊をお勧めしたいと思う。お求め先については以下をご参照願いたい。

    vol.4「はじめてのボリウッド」好評発売中! (Namaste Bollywood)

  • デカいスマートフォン AQUOS PAD SH-08E

    デカいスマートフォン AQUOS PAD SH-08E

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    「もうすっかり・・・」と言っていいほど、スマートフォンとタブレットPCが普及した。私もiPhoneを使用していた時期があったのだが、手軽なサイズはいいものの、携帯できるPC端末のようなものであることから、電子書籍を読みたくなったり、雑誌を購読したくなってきたり、旅行の際にはガイドブックを入れておきたくなったり、と様々な欲求が出てくると、あの小さな画面では収まりがつかなくなってしまう。

    そんなわけで、昨年の今ごろはMEDIAS TAB UL N-08Dというモデルを手にして、当初は多いに気に入っていたのだが、これもやはり欲求の増大により、大きなデータの電子書籍を閲覧しようとするとハングアップしてしまったり、動きが非常に遅かったりと、非力なCPUのため、すぐに限界が来てしまった。

    半年ほどで嫌気がさしてしまい、次なるモデルを模索していたのだが、7インチのタブレットで普通に通話ができるモデルとなると、なかなか見つからないのである。

    SIMフリーで、通話もできるタブレットとしては廉価なASUSのFonepad ME371MGは有力な候補とはなりえなかった。スペックが前述のMEDIAS TABと同じくらいなので、ノロノロとしたぎこちなさからは解放されないことは明らかであるからだ。

    その他といえば、クアッドコア搭載でキビキビ動いてくれそうなモデルで画面が大型のものといえば、SAMSUNGのGALAXY NOTE Ⅱをはじめとする、画面サイズ5インチ台のスマートフォン以外は見当たらない。このあたりで妥協してしまうと、確かに普通の携帯電話としてズボンのポケットには入る大きさであっても、書籍リーダーとしては物足りない。

    それがゆえに、やや小型のタブレットも同時に携行している人たちがいるわけだが、スマートフォンのテザリングでWIFI使用というのはちょっと面倒な気がするし、あるいはもうひとつ3G回線を得てというのも不経済である。そもそも同じような目的のモノをふたつも持参するというのが気に入らない。よって「大は小を兼ねる」で、タブレットのほうでスマートフォンとしての用途もまとめてしまいたい。

    すると、やはりタブレットとしては最も小型な7インチというサイズが一番合理的な選択であると私は考えている。ポケットには入らないが、冬の上着ならばなんとか収まるが、常時身に付けているカバンに放り込んでおくというのが適当だろう。また、未確認ながらもMEDIAS TABと異なり、こちらは海外で現地SIMを差してもテザリング可能という情報もある。

    蛇足ながら、ワンセグ放送受信機能が付いている携帯電話は多いが、こちらには「フルセグ」も(ワンセグとフルセグと切り替え可能)受信できるようになっている。私自身はテレビはあまり見ないので関係ないのだが。

    非常に好感の持てるモデルなのだが、やはり値段は張る。白ロムでも4万円台後半、Docomoで契約すると8万円強という価格となる。7インチ画面で高性能なWIFI専用タブレットが2万円台くらいから手に入る昨今の状況を思えば、携帯電話とまとめてしまうことがかなり高くついてしまう感は否めない。

    やはり「バカでかいスマートフォンが欲しい」という層が限られているため、競合機(携帯電話としても使用できる7インチタブレット)がほとんど存在しないことからくる「プレミアム」のようなものだろう。

    最後にもうひとつ、このモデルのバッテリー容量は4200mAhと、他の製品に比べてかなり大きなものとなっているのだが、それ以上に電池の持ちが良いこと。通常のスマートフォンであれば、朝出てから夕方くらいには電池が危うくなってしまうが、同じような使い方をしてもこちらは2日間くらい持つような具合だ。

    そうした点からも日常でも旅行先でも、バッテリーの減りをあまりに気にすることなく過ごすことができるのは助かる。インドその他の国々に持参しても大いに役立つことだろう。Docomoで購入した場合は、SIMロックを解除してから持っていかなくてはならないため、別途3,150円の手数料の支払いが必要となるのが癪ではある。

  • Lonely Planet India第15版発売

    Lonely Planet India第15版発売

    旅行ガイドブックの定番、ロンリープラネットのインドのガイドブックの版が改まる。この近年は2年毎に更新されているが、記憶に間違いがなければ、昔はもっと間隔が開いていたように思う。

    訪問先の歴史・文化・風土・民族等々の詳細については他の書籍等を参照するにしても、実際的な旅行情報のソースとしては、今も昔もこれの右に出るガイドブックはないだろう。やはり世界中の旅行者たちからの意見や情報が集まるだけのことはあるし、旅行案内書としての長年の蓄積もある。

    また日本のガイドブックの類と異なり、情報量の差以外にも非常に好感を抱くことができる部分が大きい。旅行業界から広告を取ることなく、偏向しない旅行ジャーナリズムに徹していることについて畏敬の念さえ感じるほどだ。

    インドを含めた人気の旅行先の巻については、版を重ねるごとにどんどん厚くなる方向にあったが、2年前に発行された第14版から初めて前版よりもページ数が若干減っている。そして今年10月に出る第15版もまた少しページが減るようだ。一般的に旅行時の荷物が多めの西洋人たちにとっても、やはりあまり厚くなると持ち運びに不便ということか。

    最近は電子版も選択できるのはありがたい。第14版は書籍版、PDF版以外にキンドル版も販売されていた。第15版については、今月発行される書籍版に先行して、PDF版がすでに9月に発売されており、私自身はすでに購入した。すぐに使う分だけプリントアウトしておき、あとはタブレットに保存している。同様にSkydriveやDropboxにもパックアップしてあるので、必要があれば旅先でプリントアウトしてもいい。おそらくキンドル版も近々発売されることだろう。

    本業の旅行ガイドブック以外にも、最近は自社サイトでのホテルや航空券のブッキング業務にも力を入れていることが注目される。

  • ミャンマーのメディアを国外で読む

    近年、経済面からアジア最後のフロンティアとして注目されているミャンマーでは日々、様々な動きがあるものの、まだまだ国外に伝えられる情報には限りがある。

    国内各方面で進む自由化とともに、報道の分野でも緩和が進むことから、民間資本による新聞や雑誌などのメディアも雨後の筍のように増えてきている。紙媒体以外にもネットで積極的に発信するようになってきている。

    だがこうしたメディアの歴史が浅いこともさることながら、インドと同じく旧英領の国でありながらも、現在は「英語の国」ではないため、海外への発信力となるとかなり弱いと言わざるを得ない。

    インドと異なり、独立後のミャンマーでは行政や教育の分野等で、英語の排除とミャンマー語化が進んだため、旧英領とはまったく思えない「英語の通用度」となっている。

    それはさておき、総体としてミャンマー語の印刷物の洪水の中で、数多くないが存在する英語メディアは貴重な存在といえるのだが、これまたこうしたメディアの草創期にあるためか、以下のようなウェブサイトが存在する。

    Myanmar Journal Download

    ミャンマーのニュースから始まり、音楽、スポーツ、テレビ、PC、ショッピング等々、様々な分野の雑誌をPDFで閲覧することができる。

    版元が異なるこれほど沢山の雑誌類を無料で読むことができるというのはなかなか凄いことだ。ミャンマー語が出来ないのが非常に残念になるほどだ。

    こうした形での誌面の公開がいつまで続くのかわからないが、利用できるうちはミャンマーの英語メディアに目を通しておこうと思っている。

    ※「ツォ・モリリへ4」は後日掲載します。

  • Namaste Bollywood #36

    Namaste Bollywood #36

    先日発行されたナマステ・ボリウッド誌の第36号、特集記事はホラー映画。Kaun (1999)、Bhoot (2003)といったボリウッドにおけるホラー作品の先駆けから、こうしたカテゴリーの作品が定着したゼロ年代、そしてこれがさらにヒートアップしている2010年代という流れを踏まえると、制作される映画のタイプが変化していく背景には、作品の受け手である観衆側の変化があることも当然ながら見えてくる。

    これは近年のインドの実社会で起きる凄惨な事件の増加と歩調を合わせているかのようでもあり、映画というものは世相を如実に反映するものだと改めて感じ入る次第。過激な描写への許容度が広がっていくことについては、それらを好んで観る層の人々の感性が鈍化することによって、より強い刺激を求めるようになっているという部分もあるので、ちょっと危ういものを感じずにはいられない。

    さて、特集記事以外にもOm Shanti Om (2007)の日本公開にあたって来日したファラー・カーン監督へのインタビュー記事、ボリウッドのスターたちが出演したマラーティー語映画のDVD紹介、インド舞踊家の佐藤雅子さんによる「カタックを語る」や早稲田大学の高橋先生による「ボリ映画とインド古典の秘かな愉しみ」など、ボリウッドファンにとっては見逃せない記事が満載だ。

    ところで、同誌のウェブサイトに嬉しいニュースが掲載されている。

    3 Idiots(2009)#136「きっと、うまくいく」7/12まで続映決定!(Namaste Bollywood)

    日本のメディア等における反響から、この作品の質の高さが正当に評価されているのもまた喜ばしい限りだ。

    Namaste Bollywood #36

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  • クリケット版『巨人の星』が誕生するまで

    クリケット版『巨人の星』が誕生するまで

    昨年12月からインドの娯楽チャンネルColorsで放映されている「クリケット版巨人の星」である『SURAJ THE RISING STAR』(全26話)は、今月で完結する予定だが、すでに再放送が決まっているようだし、続編の作成も検討されているなど、なかなか好評らしい。

    インド国外からでも、日曜日の午前10時から10時半(インド時間)でColorsのチャンネルを視聴できる環境を用意できれば観ることができたかもしれないが、果たしてiPadやアンドロイドのアプリでこのチャンネルを閲覧できるアプリがあるのかどうかよく知らない。

    ただしYoutubeあたりで番組名を入れて検索すれば、放送日時もクリップの長さもまちまちな一連の動画にアクセスすることはできるので、まあどんな感じのアニメなのかは知り得ることができるだろう。

    さて、本日取り上げてみることにした本は、このアニメ番組の仕掛人であり、チーフプロデューサーでもある日本人著者の手による一冊。この作品の着想からそれをカタチにしていき、ついに世に出すまでのプロセスを熱く語っている。

    書名 : 飛雄馬、インドの星になれ! インド版アニメ『巨人の星』誕生秘話

    著者 : 古賀義章

    出版社 : 講談社

    ISBN-10: 4062181738

    ISBN-13: 978-4062181730

    通常の単行本以外にKindle版も用意されている。

    2010年4月の着想から2年8か月かけて放送までこぎ着けたとのことだが、その道のりは決して平坦なものではなく、まさに山あり谷ありであったことが読み取れる。

    これを実現させた著者の古賀氏は、『巨人の星』の主人公の星飛雄馬と同じか、それ以上の熱血漢であるようだ。スポ根アニメへの関心の有無にかかわらず、ぜひご一読をお勧めいたしたい。

  • 旅行に持っていくといいかも?ASUSの通話機能付き7インチタブレット

    旅行に持っていくといいかも?ASUSの通話機能付き7インチタブレット

    ASUS Fonepad ME371MG

    タブレットPCの普及とともに低価格化も進んでいる昨今だが、タブレットと携帯電話を兼ねるものとなるとあまり選択肢は多くないのが実情。

    理由は、タブレットPCは電話として使用するには大きすぎるからということに尽きるだろう。私自身、携帯電話機能を持つ7インチのタブレットを使っており大変重宝しているのだが、ポケットに収まらないことについては、正直なところ少々不便さを感じたりもする。せめてクルリと丸めることができないものか?と思ったりもする。

    だが、やや不便な部分を埋め合わせて余りあるのが、やはり画面が大きなことによるメリットだろう。ウェブ閲覧で表示される画面が広ければ、クルクルと画面をスクロールすることなく、一目で記事を見渡すことができるし、電子書籍リーダーとしても充分活用できる。それでいて、傍目には不恰好かもしれないが、携帯電話として片手で持って通話することが可能な大きさでもある。

    今後、ある時期が来れば、現在使っているタブレットから他の機種に買い換えることになるだろうが、次もやはり7インチ画面のモデルを選ぶことになるはず。私にとってこれがジャストなサイズだ。

    また旅行の際には、これがあると荷物を大幅に減らすことが可能となる。ロンリープラネットのガイドブックは、これまでの書籍版と同じ内容のPDF版も販売されているので、これをタブレット内に保存しておけばいい。その他連絡先のメモ、読み物、音楽、その他いろいろ必要なものや持参したいものを沢山放り込んでおくことができる。コンパクトなbluetoothのキーボードを持参すれば、ワープロとしても利用できる。もちろん最大の敵は盗難と電池切れだ。前者に対しては細心の注意が、後者については常に予備の充電用バッテリーを携帯することが肝要だ。

    Wifiのみ可能なタブレット、これに加えてSIMを挿入してのデータ通信だけはできるモデルもいいのかもしれないが、やはり携帯電話として使うこともできることによるメリットは非常に大きい。

    最近、ASUSから発売されたこんな製品がある。

    Fonepad ME371MG (ASUS)

    このモデルのレビューについて、こちらの記事をご参照願いたい。

    ASUSの「Fonepad ME371MG」(価格.com トレンドニュース)

    価格は3万円弱。すでに2万6千円台で販売している店もあるようだ。このサイズのタブレットの競争は熾烈だ。

    携帯電話機能付きという点だけではなく、携帯電話会社との契約の縛りがなく、日本国内でSIMフリーで販売されている点についても注目したい。

    日本国内ではWifi環境のみで使用して、国外に出る際のみ現地のSIMを入手して携帯電話兼タブレットとして使うというのもいいだろう。

  • ミャンマーの商都ヤンゴン 邦字タウン誌I LOVE YANGON 創刊

    ミャンマーの商都ヤンゴン 邦字タウン誌I LOVE YANGON 創刊

    ミャンマーの商都ヤンゴンで日本語タウン誌創刊!

    このところ経済面で急速に注目されるようになっているミャンマー。その流れを受けて、2012年10月にANAが成田・ヤンゴンの直行便を就航、他国からもヤンゴンへの新規乗り入れが増えている昨今だ。従前から就航していた近隣国の航空会社もフライトを増便したり、エア・アジアのようにヤンゴンだけでなくマンダレーへ乗り入れる(バンコク・マンダレー便)ようなっていることからもわかるとおり、まさにミャンマーは世界で一番ホットな国のひとつだ。

    欧米諸国による経済制裁解除の動きの中で、外国からミャンマーへ、ミャンマーから外国への送金も自由化の道をたどるようになりつつあるとともに、今後はクレジットカードでの支払いやキャッシング、トラベラーズチェックの換金も出来るようになる方向にあり、これまでは訪問する際には米ドル現金からの換金のみが頼りであったミャンマーもようやく「普通の国」になりつつある。

    そんな中、ついにヤンゴンでも、ついに日本語のフリータウン誌が創刊された。まだ日本では広く馴染みがないということ、在住日本人もあまり多くないということもあってのことだろう、初めてこの地を踏む人のための案内書といった具合に、国のあらまし、出入国、ヤンゴン市内の見どころとショッピング、ホテル案内、食事処、買い物におみやげ等々といった構成になっている。

    おおかたの日本の人々にとっては「新しい国」であるミャンマーで創刊した初の日本語タウン誌。今後ますますの発展を期待したい。

  • magzterで読むインド

    magzterで読むインド

    在米のインド系ビジネスマンが起業したmagzterが頑張っている。

    いろいろな雑誌の取扱いが増えており、インド関係以外にも東南アジアやアメリカ等の国の雑誌類、中には日本のものもわずかながら含まれている。

    magzterの利用により、インド国外からも雑誌類が購読できるのはいいことだろう。インドの主要都市に居ても普段は見かけない北東州のニュース雑誌の取り扱いもある。magzterの出現以前は、インド国外から雑誌類を購読しようとする場合、それを取り扱うサービスはあっても、手元に届くまで時間がかかったり、郵便事情等により欠配することもあったはずだ。紙媒体で流通しているものと同じ誌面で販売されていることはもちろん、オンタイムで購入できるのが有難い。

    ただ欠点もある。年間購読するように誘導しているためであるが、単号で購入するのと半年ないしは1年間の契約にするかで、ずいぶん単価が異なることだ。前者だとかなり割高に感じられてしまう。

    一度購入したものは、同じアカウントでサインインしている限り、他の端末でも閲覧できて便利だ。しかし、iPad、Android、Windows RT等々のタブレット用のmagzterアプリが用意されているのはいいのだが、タブレットのOSによって操作感がかなり異なることに少々戸惑ってしまうため、改善されることを望んでいる。

    少々注意が必要な部分もある。定期購読の場合、少々注意が必要なのは、購読者側から解約手続きをしない限り、自動更新になってしまう。そのため契約月についてはしっかり覚えておかないといけない。

    私自身は、ニュース雑誌を定期購読しているが、旅行関係ではNational
    GeographicのTraveller Indiaというものがなかなか興味深いことに気が付いた。昨年7月のヒマラヤ特集は充実していたし、他の号でもなかなか興味深い記事が掲載されているのは、さすがNational Geographicである。

    National Geographic Traveller India

     

    ただし、他の版元から出ているインドの旅行関係雑誌については、インドの人々の間での旅行に関するトレンドを知るにはいいかもしれない、といった程度のことが多いため、あまり期待しないほうがいいだろう。

    ともあれ、今後ますますの充実を期待したいところだ。雑誌のみならず、将来は電子書籍なども購入できるようになるとありがたい。

  • 旅行マガジンTRANSITの第20号はミャンマー特集

    旅行マガジンTRANSITの第20号はミャンマー特集

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    経済面で世界中から注目を集めるようになったミャンマーだが、旅行先としてはそれよりもはるか以前から注目されるべきであった。

    東南アジアと南アジアの境目にあり、多文化、多言語、多民族国家であることから、見どころのバラエティにも富んでおり、おしゃべりで人当たりもよく人情味にも溢れる優しい人々に囲まれて、訪れる人々の大半が熱烈なミャンマー好きになって帰っていく。古くから「ビルキチ(ビルマキチガイ)」なんていうコトバがあるくらいだ。

    大都市でもひなびたムードで、時代を感じさせるモノがひしめいているのは、隣国タイにはない魅力。もちろんそれは長く続いた国際社会からの孤立と、経済制裁による経済の停滞によるものであって、旅行する人には興味深いものであっても、土地の人たちにとってはそんな感傷なんてどうでもいいことなので、今後ミャンマーの経済活動が順調に上向きに推移していくとともに、大きく変化していくことだろう。

    今からでも決して遅くはない。とっても感じのよい、そして素敵な人々が暮らすミャンマーをぜひ体験していただきたい。

  • Namaste Bollywood #35

    Namaste Bollywood #35

    Namaste Bollywood #35

    Namaste Bollywoodの待望の第35号が発行された。今号の特集は、第25回東京国際映画祭での上映の際に来日したAGNEEPATHのカラン・マルホートラー監督へのインタヴュー記事。この大作を創り上げる背景の裏話がいろいろ明らかにされていて興味深い。昨年公開されたこの作品を鑑賞した際にはとても感激した私であるが、日本人ボリウッドダンサーとして知られるAYAKOさんがこの映画のダンスナンバー「GUN GUN GUNA」でバックダンサーの一人を務めていたことについては、この記事を読むまで知らなかった。

    残念ながら私自身は直近の東京国際映画祭には出かけていないし、インドで昨年公開された際に観賞する機会も逃してしまったのだが、同映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞したSHIP OF THESEUも取り上げられている。近年のボリウッド映画はテーマ、演出そして作品の質どれをとっても大きな変化(・・・といっても、昔の作品のクオリティが低いというわけでは決してない)を遂げており、90年代の日本でひとつの社会現象になった「インド映画ブーム」で公開された作品群のイメージとは大きく異なるものが非常に増えている。

    あの時代に日本で次々に公開された映画のイメージで、「歌と踊り満載でハッピーエンドのお気楽映画」などという誤った固定観念に縛られるようなことがあっては、奥行き深い豊かな愉しみの機会を失うことになる。

    なお、今号には早稲田大学文学学術院高橋明先生とNamaste Bollywood発行人のすぎたカズト氏とによる「ボリウッド講座」のお知らせも掲載されている。日時は3月9日(土)の15時から18時まで、場所は早稲田大学(戸山キャンパス)文学部33号館229教室とのことで、大変興味深いお話を聞くことができるに違いない。

    さて、2013年の日本には、どんなボリウッド映画が上陸してくるのだろうか。

  • ダージリンのガイドブック 1896 & 1921

    ダージリンのガイドブック 1896 & 1921

    ダージリンのチョウラースターにある「Oxford Book & Stationary Company」という書店で、ちょっと気になる「ガイドブック」を見つけた。

    ひとつは1896年発行の「ILLUSTRATED GUIDE FOR TOURISTS TO THE DARJEELING HIMALAYAN RAILWAY AND DARJEELING」というもので、もうひとつは1921年に発行された「DARJEELING AND ITS MOUNTAIN RAILWAY」という書籍だ。どちらも復刻版である。

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    当時、スィアルダー駅からスィリグリーまでの列車は、現在のバーングラーデーシュ西部から北上するルートを走行していた。パドマー河を越える橋はなかったため、フェリーで対岸のサラー・ガートまで渡り、そこから乗り換えた汽車でスィリグリーに向かうといった具合であったことは、今ではあまり知られていないかもしれないが、分離独立前までインドと現在のバーングラーデーシュはまさに一体の関係にあったことが窺われるだろう。

    とりわけバーングラーデーシュ西部の鉄道ネットワークについては、今も昔も広軌が敷かれており、今のインドとの行き来はごく当たり前のことであった。それに対して、東部ではメーターゲージで、現在のアッサム州と繋がっており、こちらもまた相互補完関係というか、切っても切れない一体の関係があったわけである。

    それはともかく、当時、開業から十数年という草創期のダージリン・ヒマラヤ鉄道の息吹を感じるとともに当時の白人居住者たちに対する旅行案内書であることから、植民地の避暑地としてのダージリン、社交場としてのヒルステーションの雰囲気を味わうのに最適な書籍だ。

    山岳鉄道というもの自体が、素晴らしいハイテクの産物であった当時は、平地の鉄道技術者が次々に現地化、つまりインド人化されていっていた中にあっても、多くのイギリス人の(かなり貧しい)労働者たちがここで雇用されていたことについても言及されている。

    冒頭で言及した2冊の「ガイドブック」の発行年には、25年ほどの時差があるため、ダージリンやカルスィヨンといったヒルステーションの整備もかなり進んだように思われる記述が見受けられるし、後者の時代になると周辺地域でのトレッキング案内なども書かれており、だいぶ今の時代の旅行に感覚が近づいているようにも感じられる。

    ただし、その時代には今のような便利なアウトドア用品はないため、ガイド以外に食事係、荷物運び人その他の従者たちを大勢雇って出かけるものであったことが、記述内容からわかる。

    これらの書籍を購入した「Oxford Book & Stationary Company」は、Oxford University Pressとは全く無関係の書店ではあるが、創業1937年という、植民地時代から続く老舗であり、他にも面白い昔の書籍の復刻版はいくつも置いてあるようだ。上記2冊の古い時代のガイドブックは、どちらもダージリンでリプリントされたものである。

    もしダージリンに出かけるご予定があれば、ぜひ覗いてみることをお勧めしたい。