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  • Lonely Planet India第15版発売

    Lonely Planet India第15版発売

    旅行ガイドブックの定番、ロンリープラネットのインドのガイドブックの版が改まる。この近年は2年毎に更新されているが、記憶に間違いがなければ、昔はもっと間隔が開いていたように思う。

    訪問先の歴史・文化・風土・民族等々の詳細については他の書籍等を参照するにしても、実際的な旅行情報のソースとしては、今も昔もこれの右に出るガイドブックはないだろう。やはり世界中の旅行者たちからの意見や情報が集まるだけのことはあるし、旅行案内書としての長年の蓄積もある。

    また日本のガイドブックの類と異なり、情報量の差以外にも非常に好感を抱くことができる部分が大きい。旅行業界から広告を取ることなく、偏向しない旅行ジャーナリズムに徹していることについて畏敬の念さえ感じるほどだ。

    インドを含めた人気の旅行先の巻については、版を重ねるごとにどんどん厚くなる方向にあったが、2年前に発行された第14版から初めて前版よりもページ数が若干減っている。そして今年10月に出る第15版もまた少しページが減るようだ。一般的に旅行時の荷物が多めの西洋人たちにとっても、やはりあまり厚くなると持ち運びに不便ということか。

    最近は電子版も選択できるのはありがたい。第14版は書籍版、PDF版以外にキンドル版も販売されていた。第15版については、今月発行される書籍版に先行して、PDF版がすでに9月に発売されており、私自身はすでに購入した。すぐに使う分だけプリントアウトしておき、あとはタブレットに保存している。同様にSkydriveやDropboxにもパックアップしてあるので、必要があれば旅先でプリントアウトしてもいい。おそらくキンドル版も近々発売されることだろう。

    本業の旅行ガイドブック以外にも、最近は自社サイトでのホテルや航空券のブッキング業務にも力を入れていることが注目される。

  • ミャンマーのメディアを国外で読む

    近年、経済面からアジア最後のフロンティアとして注目されているミャンマーでは日々、様々な動きがあるものの、まだまだ国外に伝えられる情報には限りがある。

    国内各方面で進む自由化とともに、報道の分野でも緩和が進むことから、民間資本による新聞や雑誌などのメディアも雨後の筍のように増えてきている。紙媒体以外にもネットで積極的に発信するようになってきている。

    だがこうしたメディアの歴史が浅いこともさることながら、インドと同じく旧英領の国でありながらも、現在は「英語の国」ではないため、海外への発信力となるとかなり弱いと言わざるを得ない。

    インドと異なり、独立後のミャンマーでは行政や教育の分野等で、英語の排除とミャンマー語化が進んだため、旧英領とはまったく思えない「英語の通用度」となっている。

    それはさておき、総体としてミャンマー語の印刷物の洪水の中で、数多くないが存在する英語メディアは貴重な存在といえるのだが、これまたこうしたメディアの草創期にあるためか、以下のようなウェブサイトが存在する。

    Myanmar Journal Download

    ミャンマーのニュースから始まり、音楽、スポーツ、テレビ、PC、ショッピング等々、様々な分野の雑誌をPDFで閲覧することができる。

    版元が異なるこれほど沢山の雑誌類を無料で読むことができるというのはなかなか凄いことだ。ミャンマー語が出来ないのが非常に残念になるほどだ。

    こうした形での誌面の公開がいつまで続くのかわからないが、利用できるうちはミャンマーの英語メディアに目を通しておこうと思っている。

    ※「ツォ・モリリへ4」は後日掲載します。

  • Namaste Bollywood #36

    Namaste Bollywood #36

    先日発行されたナマステ・ボリウッド誌の第36号、特集記事はホラー映画。Kaun (1999)、Bhoot (2003)といったボリウッドにおけるホラー作品の先駆けから、こうしたカテゴリーの作品が定着したゼロ年代、そしてこれがさらにヒートアップしている2010年代という流れを踏まえると、制作される映画のタイプが変化していく背景には、作品の受け手である観衆側の変化があることも当然ながら見えてくる。

    これは近年のインドの実社会で起きる凄惨な事件の増加と歩調を合わせているかのようでもあり、映画というものは世相を如実に反映するものだと改めて感じ入る次第。過激な描写への許容度が広がっていくことについては、それらを好んで観る層の人々の感性が鈍化することによって、より強い刺激を求めるようになっているという部分もあるので、ちょっと危ういものを感じずにはいられない。

    さて、特集記事以外にもOm Shanti Om (2007)の日本公開にあたって来日したファラー・カーン監督へのインタビュー記事、ボリウッドのスターたちが出演したマラーティー語映画のDVD紹介、インド舞踊家の佐藤雅子さんによる「カタックを語る」や早稲田大学の高橋先生による「ボリ映画とインド古典の秘かな愉しみ」など、ボリウッドファンにとっては見逃せない記事が満載だ。

    ところで、同誌のウェブサイトに嬉しいニュースが掲載されている。

    3 Idiots(2009)#136「きっと、うまくいく」7/12まで続映決定!(Namaste Bollywood)

    日本のメディア等における反響から、この作品の質の高さが正当に評価されているのもまた喜ばしい限りだ。

    Namaste Bollywood #36

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  • クリケット版『巨人の星』が誕生するまで

    クリケット版『巨人の星』が誕生するまで

    昨年12月からインドの娯楽チャンネルColorsで放映されている「クリケット版巨人の星」である『SURAJ THE RISING STAR』(全26話)は、今月で完結する予定だが、すでに再放送が決まっているようだし、続編の作成も検討されているなど、なかなか好評らしい。

    インド国外からでも、日曜日の午前10時から10時半(インド時間)でColorsのチャンネルを視聴できる環境を用意できれば観ることができたかもしれないが、果たしてiPadやアンドロイドのアプリでこのチャンネルを閲覧できるアプリがあるのかどうかよく知らない。

    ただしYoutubeあたりで番組名を入れて検索すれば、放送日時もクリップの長さもまちまちな一連の動画にアクセスすることはできるので、まあどんな感じのアニメなのかは知り得ることができるだろう。

    さて、本日取り上げてみることにした本は、このアニメ番組の仕掛人であり、チーフプロデューサーでもある日本人著者の手による一冊。この作品の着想からそれをカタチにしていき、ついに世に出すまでのプロセスを熱く語っている。

    書名 : 飛雄馬、インドの星になれ! インド版アニメ『巨人の星』誕生秘話

    著者 : 古賀義章

    出版社 : 講談社

    ISBN-10: 4062181738

    ISBN-13: 978-4062181730

    通常の単行本以外にKindle版も用意されている。

    2010年4月の着想から2年8か月かけて放送までこぎ着けたとのことだが、その道のりは決して平坦なものではなく、まさに山あり谷ありであったことが読み取れる。

    これを実現させた著者の古賀氏は、『巨人の星』の主人公の星飛雄馬と同じか、それ以上の熱血漢であるようだ。スポ根アニメへの関心の有無にかかわらず、ぜひご一読をお勧めいたしたい。

  • 旅行に持っていくといいかも?ASUSの通話機能付き7インチタブレット

    旅行に持っていくといいかも?ASUSの通話機能付き7インチタブレット

    ASUS Fonepad ME371MG

    タブレットPCの普及とともに低価格化も進んでいる昨今だが、タブレットと携帯電話を兼ねるものとなるとあまり選択肢は多くないのが実情。

    理由は、タブレットPCは電話として使用するには大きすぎるからということに尽きるだろう。私自身、携帯電話機能を持つ7インチのタブレットを使っており大変重宝しているのだが、ポケットに収まらないことについては、正直なところ少々不便さを感じたりもする。せめてクルリと丸めることができないものか?と思ったりもする。

    だが、やや不便な部分を埋め合わせて余りあるのが、やはり画面が大きなことによるメリットだろう。ウェブ閲覧で表示される画面が広ければ、クルクルと画面をスクロールすることなく、一目で記事を見渡すことができるし、電子書籍リーダーとしても充分活用できる。それでいて、傍目には不恰好かもしれないが、携帯電話として片手で持って通話することが可能な大きさでもある。

    今後、ある時期が来れば、現在使っているタブレットから他の機種に買い換えることになるだろうが、次もやはり7インチ画面のモデルを選ぶことになるはず。私にとってこれがジャストなサイズだ。

    また旅行の際には、これがあると荷物を大幅に減らすことが可能となる。ロンリープラネットのガイドブックは、これまでの書籍版と同じ内容のPDF版も販売されているので、これをタブレット内に保存しておけばいい。その他連絡先のメモ、読み物、音楽、その他いろいろ必要なものや持参したいものを沢山放り込んでおくことができる。コンパクトなbluetoothのキーボードを持参すれば、ワープロとしても利用できる。もちろん最大の敵は盗難と電池切れだ。前者に対しては細心の注意が、後者については常に予備の充電用バッテリーを携帯することが肝要だ。

    Wifiのみ可能なタブレット、これに加えてSIMを挿入してのデータ通信だけはできるモデルもいいのかもしれないが、やはり携帯電話として使うこともできることによるメリットは非常に大きい。

    最近、ASUSから発売されたこんな製品がある。

    Fonepad ME371MG (ASUS)

    このモデルのレビューについて、こちらの記事をご参照願いたい。

    ASUSの「Fonepad ME371MG」(価格.com トレンドニュース)

    価格は3万円弱。すでに2万6千円台で販売している店もあるようだ。このサイズのタブレットの競争は熾烈だ。

    携帯電話機能付きという点だけではなく、携帯電話会社との契約の縛りがなく、日本国内でSIMフリーで販売されている点についても注目したい。

    日本国内ではWifi環境のみで使用して、国外に出る際のみ現地のSIMを入手して携帯電話兼タブレットとして使うというのもいいだろう。

  • ミャンマーの商都ヤンゴン 邦字タウン誌I LOVE YANGON 創刊

    ミャンマーの商都ヤンゴン 邦字タウン誌I LOVE YANGON 創刊

    ミャンマーの商都ヤンゴンで日本語タウン誌創刊!

    このところ経済面で急速に注目されるようになっているミャンマー。その流れを受けて、2012年10月にANAが成田・ヤンゴンの直行便を就航、他国からもヤンゴンへの新規乗り入れが増えている昨今だ。従前から就航していた近隣国の航空会社もフライトを増便したり、エア・アジアのようにヤンゴンだけでなくマンダレーへ乗り入れる(バンコク・マンダレー便)ようなっていることからもわかるとおり、まさにミャンマーは世界で一番ホットな国のひとつだ。

    欧米諸国による経済制裁解除の動きの中で、外国からミャンマーへ、ミャンマーから外国への送金も自由化の道をたどるようになりつつあるとともに、今後はクレジットカードでの支払いやキャッシング、トラベラーズチェックの換金も出来るようになる方向にあり、これまでは訪問する際には米ドル現金からの換金のみが頼りであったミャンマーもようやく「普通の国」になりつつある。

    そんな中、ついにヤンゴンでも、ついに日本語のフリータウン誌が創刊された。まだ日本では広く馴染みがないということ、在住日本人もあまり多くないということもあってのことだろう、初めてこの地を踏む人のための案内書といった具合に、国のあらまし、出入国、ヤンゴン市内の見どころとショッピング、ホテル案内、食事処、買い物におみやげ等々といった構成になっている。

    おおかたの日本の人々にとっては「新しい国」であるミャンマーで創刊した初の日本語タウン誌。今後ますますの発展を期待したい。

  • magzterで読むインド

    magzterで読むインド

    在米のインド系ビジネスマンが起業したmagzterが頑張っている。

    いろいろな雑誌の取扱いが増えており、インド関係以外にも東南アジアやアメリカ等の国の雑誌類、中には日本のものもわずかながら含まれている。

    magzterの利用により、インド国外からも雑誌類が購読できるのはいいことだろう。インドの主要都市に居ても普段は見かけない北東州のニュース雑誌の取り扱いもある。magzterの出現以前は、インド国外から雑誌類を購読しようとする場合、それを取り扱うサービスはあっても、手元に届くまで時間がかかったり、郵便事情等により欠配することもあったはずだ。紙媒体で流通しているものと同じ誌面で販売されていることはもちろん、オンタイムで購入できるのが有難い。

    ただ欠点もある。年間購読するように誘導しているためであるが、単号で購入するのと半年ないしは1年間の契約にするかで、ずいぶん単価が異なることだ。前者だとかなり割高に感じられてしまう。

    一度購入したものは、同じアカウントでサインインしている限り、他の端末でも閲覧できて便利だ。しかし、iPad、Android、Windows RT等々のタブレット用のmagzterアプリが用意されているのはいいのだが、タブレットのOSによって操作感がかなり異なることに少々戸惑ってしまうため、改善されることを望んでいる。

    少々注意が必要な部分もある。定期購読の場合、少々注意が必要なのは、購読者側から解約手続きをしない限り、自動更新になってしまう。そのため契約月についてはしっかり覚えておかないといけない。

    私自身は、ニュース雑誌を定期購読しているが、旅行関係ではNational
    GeographicのTraveller Indiaというものがなかなか興味深いことに気が付いた。昨年7月のヒマラヤ特集は充実していたし、他の号でもなかなか興味深い記事が掲載されているのは、さすがNational Geographicである。

    National Geographic Traveller India

     

    ただし、他の版元から出ているインドの旅行関係雑誌については、インドの人々の間での旅行に関するトレンドを知るにはいいかもしれない、といった程度のことが多いため、あまり期待しないほうがいいだろう。

    ともあれ、今後ますますの充実を期待したいところだ。雑誌のみならず、将来は電子書籍なども購入できるようになるとありがたい。

  • 旅行マガジンTRANSITの第20号はミャンマー特集

    旅行マガジンTRANSITの第20号はミャンマー特集

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    経済面で世界中から注目を集めるようになったミャンマーだが、旅行先としてはそれよりもはるか以前から注目されるべきであった。

    東南アジアと南アジアの境目にあり、多文化、多言語、多民族国家であることから、見どころのバラエティにも富んでおり、おしゃべりで人当たりもよく人情味にも溢れる優しい人々に囲まれて、訪れる人々の大半が熱烈なミャンマー好きになって帰っていく。古くから「ビルキチ(ビルマキチガイ)」なんていうコトバがあるくらいだ。

    大都市でもひなびたムードで、時代を感じさせるモノがひしめいているのは、隣国タイにはない魅力。もちろんそれは長く続いた国際社会からの孤立と、経済制裁による経済の停滞によるものであって、旅行する人には興味深いものであっても、土地の人たちにとってはそんな感傷なんてどうでもいいことなので、今後ミャンマーの経済活動が順調に上向きに推移していくとともに、大きく変化していくことだろう。

    今からでも決して遅くはない。とっても感じのよい、そして素敵な人々が暮らすミャンマーをぜひ体験していただきたい。

  • Namaste Bollywood #35

    Namaste Bollywood #35

    Namaste Bollywood #35

    Namaste Bollywoodの待望の第35号が発行された。今号の特集は、第25回東京国際映画祭での上映の際に来日したAGNEEPATHのカラン・マルホートラー監督へのインタヴュー記事。この大作を創り上げる背景の裏話がいろいろ明らかにされていて興味深い。昨年公開されたこの作品を鑑賞した際にはとても感激した私であるが、日本人ボリウッドダンサーとして知られるAYAKOさんがこの映画のダンスナンバー「GUN GUN GUNA」でバックダンサーの一人を務めていたことについては、この記事を読むまで知らなかった。

    残念ながら私自身は直近の東京国際映画祭には出かけていないし、インドで昨年公開された際に観賞する機会も逃してしまったのだが、同映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞したSHIP OF THESEUも取り上げられている。近年のボリウッド映画はテーマ、演出そして作品の質どれをとっても大きな変化(・・・といっても、昔の作品のクオリティが低いというわけでは決してない)を遂げており、90年代の日本でひとつの社会現象になった「インド映画ブーム」で公開された作品群のイメージとは大きく異なるものが非常に増えている。

    あの時代に日本で次々に公開された映画のイメージで、「歌と踊り満載でハッピーエンドのお気楽映画」などという誤った固定観念に縛られるようなことがあっては、奥行き深い豊かな愉しみの機会を失うことになる。

    なお、今号には早稲田大学文学学術院高橋明先生とNamaste Bollywood発行人のすぎたカズト氏とによる「ボリウッド講座」のお知らせも掲載されている。日時は3月9日(土)の15時から18時まで、場所は早稲田大学(戸山キャンパス)文学部33号館229教室とのことで、大変興味深いお話を聞くことができるに違いない。

    さて、2013年の日本には、どんなボリウッド映画が上陸してくるのだろうか。

  • ダージリンのガイドブック 1896 & 1921

    ダージリンのガイドブック 1896 & 1921

    ダージリンのチョウラースターにある「Oxford Book & Stationary Company」という書店で、ちょっと気になる「ガイドブック」を見つけた。

    ひとつは1896年発行の「ILLUSTRATED GUIDE FOR TOURISTS TO THE DARJEELING HIMALAYAN RAILWAY AND DARJEELING」というもので、もうひとつは1921年に発行された「DARJEELING AND ITS MOUNTAIN RAILWAY」という書籍だ。どちらも復刻版である。

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    当時、スィアルダー駅からスィリグリーまでの列車は、現在のバーングラーデーシュ西部から北上するルートを走行していた。パドマー河を越える橋はなかったため、フェリーで対岸のサラー・ガートまで渡り、そこから乗り換えた汽車でスィリグリーに向かうといった具合であったことは、今ではあまり知られていないかもしれないが、分離独立前までインドと現在のバーングラーデーシュはまさに一体の関係にあったことが窺われるだろう。

    とりわけバーングラーデーシュ西部の鉄道ネットワークについては、今も昔も広軌が敷かれており、今のインドとの行き来はごく当たり前のことであった。それに対して、東部ではメーターゲージで、現在のアッサム州と繋がっており、こちらもまた相互補完関係というか、切っても切れない一体の関係があったわけである。

    それはともかく、当時、開業から十数年という草創期のダージリン・ヒマラヤ鉄道の息吹を感じるとともに当時の白人居住者たちに対する旅行案内書であることから、植民地の避暑地としてのダージリン、社交場としてのヒルステーションの雰囲気を味わうのに最適な書籍だ。

    山岳鉄道というもの自体が、素晴らしいハイテクの産物であった当時は、平地の鉄道技術者が次々に現地化、つまりインド人化されていっていた中にあっても、多くのイギリス人の(かなり貧しい)労働者たちがここで雇用されていたことについても言及されている。

    冒頭で言及した2冊の「ガイドブック」の発行年には、25年ほどの時差があるため、ダージリンやカルスィヨンといったヒルステーションの整備もかなり進んだように思われる記述が見受けられるし、後者の時代になると周辺地域でのトレッキング案内なども書かれており、だいぶ今の時代の旅行に感覚が近づいているようにも感じられる。

    ただし、その時代には今のような便利なアウトドア用品はないため、ガイド以外に食事係、荷物運び人その他の従者たちを大勢雇って出かけるものであったことが、記述内容からわかる。

    これらの書籍を購入した「Oxford Book & Stationary Company」は、Oxford University Pressとは全く無関係の書店ではあるが、創業1937年という、植民地時代から続く老舗であり、他にも面白い昔の書籍の復刻版はいくつも置いてあるようだ。上記2冊の古い時代のガイドブックは、どちらもダージリンでリプリントされたものである。

    もしダージリンに出かけるご予定があれば、ぜひ覗いてみることをお勧めしたい。

  • ジュガール

    ジュガール

    今年11月にこういう書籍が出版された。

    書名:大富豪インド人のビリオネア思考

    著者:サチン・チョードリー

    出版社:フォレスト出版

    ISBN: 9784894515390

    大富豪インド人のビリオネア思考

    サブタイトルに『富と幸福を約束する「ジュガール」』とあるように、この本では「ジュガール」による無限の可能性とイノベーション、個々に隠された能力の開発と幸運の呼び込み等を説いている。

    だが、そもそも「ジュガール(जुगाड़)」という言葉に、そんな深淵なエッセンスが含まれているのかといえば、なんとも言えない。工面するとか、手立てする、準備する、用意するといった意味があるが、「手に入る限りでなんとか都合する」「利用可能な範囲でなんとかやりくりする」といった具合で、要は得られるリソースの範囲内で、機転と創意工夫によりなんとかするといったことだ。

    そんなわけで、インドに限らず多くの途上国では、都市部・農村部を問わず、いろいろとジュガールを効かせた乗り物や作業機器を目にすることになる。バイクを改造したテンポーなどはその典型と言えるし、違法ではあるが送電線から盗電した電気を自宅に引き込んでいるのもまた同様だ。

    日々を生き抜くため、そしてよりベターな暮らしをするために、多くの人々がジュガールを効かせた日々を送っているのだが、その即興性とは裏腹に、物事の根本まで突き詰めて考えず、とりあえず目的が達せられれば良しとする、その場限りのやっつけ的な要素もあるので、必ずしもこれが手放しで賞賛できるものではないようにも思うが、この本の中で説かれている「ジュガール」とは、より広義の解釈による発想の転換とポジティブな思考の提案ということになるのだろう。

    この本で、「ジュガール」は「日本と日本人を蘇らせるソリューション」であると書かれているが、同書を読んだ私も確かにそうかもしれないと思っている。だが、それ以上にこの「ジュガール」をインド古来の問題解決ソリューションであるとして本を著し、セミナーを開いたりする機転と着想、行動力とバイタリティこそが見習うべきものではないかと思う。まさにそういうマインド、思考、行動こそが、著者が主張するところの「ジュガール」ということになるのであろう。

  • インド北東部専門ニュース雑誌 Northeast Today

    インド北東部専門ニュース雑誌 Northeast Today

    インド国内にありながらも、周縁地域といった位置づけで、アッサム州以外は人口が少なく、経済面でも他地域に比して相対的に重要度が高くないこと、地域全体で政情不安が長く続いてきたこと、民族的にもこの国の主流とは異なるモンゴロイド系の人々が多く暮らす北東部がインドの主要メディアに取り上げられる機会はあまり多くない。

    そんなわけで、インド国内にあっても往々にして何が起きているのか、何が問題なのかが広く知られることのあまりない北東地域。もちろん他地域の人々からの関心が高くないということもあるが、北東地域のメディアの情報発信力の貧弱さもまたひとつの要因ではないかと思う。

    各州都にそれなりにポピュラーなメディアが存在しているとはいえ、往々にして影響力は州内に限られているようだ。また紙媒体の新聞・ニュース雑誌の流通範囲の関係もあり、地域外からコンスタントに北東部の時事ニュースをコンスタントに入手したくても、なかなか容易ではなかったりする。

    そうした現況下、比較的役に立つと思われるのが、ニュース雑誌Northeast Todayのウェブサイトだ。

    このNortheast Todayについては、嬉しいことにiPadやアンドロイド等のタブレットPCなどを通じてインドの雑誌を購入できるmagzterにて、紙媒体で流通しているものと同一の誌面の電子版を購入することができる。残念ながら週刊ではなく、月刊なので情報量や鮮度はいまひとつということになるが、インド北東部の動向に触れるためのひとつの有力なオプションといえる。

    Northeast Today 12月号