この「Cheqアプリ」を使うようになったり、宿代、食事代からたいていの支払いをこれで済ませるようになり、現金はそれが使えないときの予備費みたいな感じになるのではないかと予想していた。
クレジットカードでチャージする際に2.5%の手数料が引かれるようだが、両替にしてもいくばくかの差損はあるし、便利さで充分相殺どころかお釣りがくるくらいだろうと考えていた。
ところが・・・である。
アプリ開通後にクレジットカードで残高をチャージし、宿の近くの 雑貨屋で 支払いをしてみようとすると これができない。幾度もエラーとなってしまう。
そこでWhatsAppを使って運営会社であるTRANSCORPの担当者に質問してみると、以下の回答があった。(質問すると迅速に回答をくれるのは助かる。)
インドの支払用QRコードにはふたつのタイプがある。 1つが個人用のIndividual QR コード。 もう1つが 法人用のMerchant QR コード という もの。残念ながら この外国人が利用できる アプリでは なんと 個人用の QR コードには支払いができない仕様なのだという。これは困る。
お釣りがなくて QR コードで支払いたい、 支払わなければならないというケースは 大きな店ではまずありえず、 釣りがなくて不便なのは 露店であったり 小さな雑貨屋であったり オートリクシャー、タクシーといったIndividual QRコードを用いる相手だ。それ以外の大きなところでは 釣りはきちんと揃えてくれるものだ。
そんなことから現状においては、このアプリの利用については 今のところ 私は誰にもおすすめしない。登録に手間がかかるうえに、肝心な場所でまったく使えないからだ。
ただし 運営会社の人が言うには この旅行者用のアプリも 個人用 QR コードに支払いができるようにと働きかけてはいるらしい。しかし こうした制限をかけているRBI、つまりインドの中央銀行が 認可するかどうかを決めることである 。
さて どうなるんだろうか。インドは何かと規制・制限の多い国であるが、スマホの決済アプリも旅行者用のものは、在住者のものと同じように自由自在には使うことはできないという大きな不備がある。
それでも、このような形で外国人も利用できるスマホ決済アプリが登場したことについては評価したい。Individual QRコードへの支払いが可能とさえなれば、インド旅行における利便性が飛躍的に向上することになるからだ。
【完】