Namaste India 2014開催へ

代々木公園を感染源とするデング熱発生により、公園内の隣接する地域が閉鎖され、今月6日(土)と7日(日)の日本インドネシア市民友好フェスティバル、同じく13日(土)と14日(日)のベトナムフェスティバル等が中止となることが決まる中、開催が危ぶまれていたNamaste India 2014だが、今月10日に同イベントのウェブサイトにて、予定どおりに今月20日(土)と21日(日)に開催することが告知された。その後は特に何のアナウンスもされていないため、特に変更等はないものと思われる。

今年で22回目となる大きな催しであること、相当入念な準備がなされていることなどもあり、安易に中止という方向に行くことがなくて良かったと思う。すでに同公園では蚊の駆除が進んでいると思われるし、これから日を追うごとに蚊そのものの活動も減少していくだろう。

しかしながら、もし罹患するとかなり辛い病気であるため、とりわけ小さな子供連れで訪れる場合はもちろんだが、虫除けなどを準備して出かけるようお勧めしたい。「あのイベントを開催したがゆえに、さらに発症者が増えた」などということのないよう、私たちも注意したいものだ。

あとは両日とも晴天に恵まれることを期待している。

Posted in column, event | Leave a comment

Lonely Planet Myanmar (Burma) 第12版

Lonely Planet Myanmar (Burma)

今年7月にロンリープラネット「ミャンマー」の改訂版が発売されている。

このところ政治・経済の分野で大変注目されるようになったことから、これまでにない速度で変化していっている国だが、同様に旅行事情についても情報がすぐに古くなってしまうようになった。

たとえば両替ひとつとっても、ほんの数年前までは闇両替しかなかったものだが、今ではメジャーなところには店やブースを構えた両替商があり、そうしたところでは米ドル以外の主要通貨も扱うようになっている。

ごく当たり前のことがまったく当たり前ではなかったこの国では、ネット事情も同様で、外国のニュースサイトやウェブメールが普通に使えるようになるなんて、2010年の総選挙前の軍政時代には考えられなかったことだ。

人々の装いも同様で、老若男女問わず、都市部でもロンジー(腰布)姿ばかりであったのは、まるで遠い昔のことのような気がするが、実はそんなことはない。

目次を覗いてみると、紹介されている地域に大きな変化はないようだが、観光目的でも訪れる人たちが急増していることから、魅力的な場所が新たに発見されていることであろうし、これによって情報源も多くなったことから、中身がより充実していくのは自然なことだ。

政治や治安等の理由から、まだ外国人が訪れることが許されていないエリアも多いこの国だが、各地の軍閥との和解も進展していることから、現在はオフリミットであっても、今後私たちが訪問可能となるところも出てくることだろう。

個人的に楽しみにしているのは、ミャンマー北西部からインド東北部に抜けるルートがオープンする日。アセアン諸国と南アジアを繋ぐ動脈としての道路建設、ナガランドからミャンマー側へと繋がる鉄道建設などといった計画があることから、ミャンマー側にしてもインド側にしても、あまり経済的には利用価値のない辺境の地であったところが、交易や人の往来によって潤う地域へと変貌する日が遠からずやってくるようだ。

辺境であるがゆえ、あまり外から干渉されることなく受け継がれてきたものがあり、それが変化とともに失われていくというのは残念な気がするものの、その変化によって新たに生み出されてくるものもまたある。

これまで時計の針が止まっていたかのように見えたところが、今度は弾みのついた車輪のように勢い良く回り出す。そんな躍動する現代を目の当たりにするとともに、そのダイナミズムを体感することができれば幸いである。

Posted in column, greater india, reading, travel | Leave a comment

ラダック・マラソン

9月14日(日)にラダック・マラソンが開催される。種目は以下のとおりである。

•07 KM Race

•Half Marathon

•Marathon

•The Khardungla Challenge

特筆すべきは上記の中の四つ目のThe Khardungla Challengeで、レーの町から「クルマで通ることが出来る世界最高地の峠とされる海抜5,602m (海抜5,359mとする説もある)を折り返し地点とする往復72kmのスパルタンな長距離レースである。

マラソンのウェブサイトにあるとおり、第1回目の開催であった一昨年の参加者は1,500名、昨年は2,000名を数えるようになっているとのことで、この大会が次第に盛り上がりを見せているようだ。

この大会の様子をYoutubeやUstreamのような動画配信サイトで中継してくれるとありがたいのだが、今のところそうした動きはないようだ。もっとも現地の通信環境を思えば、こればかりは仕方ないことかもしれない。

 

Posted in column, event, life, society, sports, travel | Leave a comment

Google Earthで眺めるストック・カングリー

ストック・カングリー峰

レーの町の旅行代理店で「ストック・カングリー登頂ツアー」の貼り紙をよく見かける。標高6,153mで、インドの「highest trekable mountain」ということになっている。

町の旅行代理店でツアー募集しているくらいなので、技術的に難しくはない登山ということになっており、毎年シーズンには相当数の人たちが登頂している。一般的なのものは、レーからの行き帰りも含めて4日間ほどのものだ。2日目の晩に頂上アタックのためのベースキャンプに泊まり、3日目に日付が変わってから直ちに登頂に向けてスタートするということなので、レーの海抜が3,500m程度であること、短い日程を合わせると、高度順応はそう容易ではないように思われる。

もちろん実際に登るのと、Google Earthで眺めるのとでは大違いであるに違いないが、少なくとも地形だけは「このような感じなのかな」という把握はできるのではないだろうか。

高いところに弱い(酸素の薄いところは苦手)な私ではあるが、今度ぜひ挑戦してみたいと思っている。

秀峰ストック・カングリー

ストックの村の背後にそびえるストック・カングリー峰

ストックの村

ストックの村を縦断する川沿いに北上

右手背後の大きな山がストック・カングリー峰

村からのルート

勾配はかなり急なのだろう。

雪を被った部分が見えてくる。

背後にはこんな眺め

このあたりまで来るとかなり寒いことだろう。

背後はストック・カングリー峰

画面左手は雪渓のように見えるが、おそらく氷河だろう。

実物はどんなに美しいことか。

頂上はこんな具合らしい。

頂上からストックの村の方面(画面右下)を見下ろした感じ

 

Posted in column, environment, IT, travel | Leave a comment

インド亜大陸にアルカイダの支部

アルカイダのリーダーのアイマン・ザワヒリーの声明は気になるところである。

亜大陸に支部を設立することを宣言するとともに、ミャンマー、バーングラーデーシュとともにインドのアッサム、グジャラート、カシミールのムスリムたちに対する支援を表明している。

Al Qaeda Opens New Branch on Indian Subcontinent (New York Times)

アルカイダは従前よりアフガニスタンやパーキスターンで活動を続けてきたが、ここにきて「支部を設立する」と言うからには、亜大陸での活動を本格化させるという強い意志の表明ということになるだろう。

これを受けて、インドのメディアの反応はこのような具合。

Nation on alert as al-Qaida launches India wing for ‘return of Islamic rule (THE TIMES OF INDIA)

Al Qaeda Launches Wing in Indian Subcontinent (NDTV)

Al-Qaeda declares new front to wage war on India, calls for jihad in the subcontinent (The Indian EXPRESS)

http://indianexpress.com/article/india/india-others/al-qaeda-leader-ayman-al-zawahiri-announces-formation-of-india-al-qaeda/

イスラームの敵 ?

今年5月にインド首相に就任したナレーンドラ・モーディー氏。インド国内で清廉なイメージとグジャラート州首相として発揮した行政手腕とその果実としての同州の経済成長などから期待値が高く、改革に対する果敢な姿勢から現在までのところ好調な滑り出しを見せている。また、つい先日の訪日の際には安倍首相とともに経済面のみならず国防面でも積極的な協調姿勢を打ち出し、日印新時代の幕開けを印象付けたモーディー氏である。

しかしながら、アルカイダは氏を「イスラームの敵」と位置付けることも想定しているらしいとの報道もある。もとよりインド国内においても2002年のグジャラート州で発生した暴動の際に、その前年に同州の首相に就任したモーディー氏による関与が長らく疑われてきたこともあり、インド国内外でそれなりの説得力を持つものとなることは否定できない。

Al-Qaeda wants to portray Narendra Modi as enemy of Islam (The Indian EXPRESS)

過激派活動家を生む土壌

本家のアルカイダと袂を分かったISISのイラクにおける戦闘に加わっているムンバイ―近郊出身のインド人ムスリムもいることがすでに明らかになっているが、その中の1人が戦死したことも8月下旬に報道されていた。

Indian youth dies while fighting for ISIS (DIGITAL JOURNAL)

Fighting for “Islamic Caliphate”, Kalyan Boy dies in ISIS war against Iraq (THE INDIAN REPUBLIC)

インターネットの普及により、こうした過激派のリクルートが容易に国境を越えるようになって久しいが、インドにおいては英語を理解する人口が膨大であること、世界有数のムスリム人口を抱えているにも関わらず、ヒンドゥー教徒の大海にあってはマイノリティーの地位に甘んじており、英国からの独立の際に分離したパーキスターンとの関係などから、相対的に不利な立場にあるといえる。

そのため世俗的に抑圧感を覚えていたり、社会生活に信奉しているイスラームの見地と相容れない部分を感じていたりしているムスリムは少なくないはずであるとともに、貧困層の中においては、自身の不遇をムスリムに対する社会の不条理な対応であると理由づけしてしまうこともあるだろう。とりわけ若年層、精神的に不安定で、家族に対する責任や義務などがまだあまり生じていない者たちの中から、過激思想に共鳴する者がある一定の割合で出てくることを防ぐのは容易ではない。

そうした人々は隣国パーキスターンで活動するラシュカレトイバをはじめとする組織や地元インドで結成されたインディアン・ムジャヒディーンのようなグループで活動したりしてきたわけであるが、そうした選択肢の中にアルカイダも加わることになるのだろう。

亜大陸のムスリム社会への影響

ここしばらく鎮静化しつつあったインドにおけるテロ活動、カシミールの治安情勢が今後危惧されるとともに、亜大陸全体におけるムスリムのコミュニティ内の対立や分断も生じさせることになるかもしれない。各地に聖者廟があり、カッワーリーのような宗教賛歌の伝統も豊かなこの地であるが、こうしたものはワッハーブ派の流れの延長線上にあるアルカイダの視点からすれば、異端以外のなにものでもないからである。

また、こうした中から非ムスリムの間からはムスリムに対するさらなる不信感が生じてきたり、これを政治的に利用する動きが出てきたりすることは誰にでも予想できる。とりわけ先の選挙で大勝したヒンドゥー保守派のBJP政権においては、そうしたことが懸念される。

宗教的な信条はともかく、テロ活動に対する国民会議派を中心とする前政権の弱腰を批判していただけに、こうしたテロ対策については強硬な態度が求められるところでもあり、それは大きな事件が発生した場合の外交上の対応のみならず、国内における引き締め策にも反映されるであろう。

過激派の「安全地帯」

こうしたアルカイダの細胞組織や潜在的な賛同者は、亜大陸各地に散在することになるのであろうが、その核となる部分はやはりパーキスターンのFATA (Federally Administered Tribal Areas ※連邦直轄部族地域)に置かれることになるのだろう。いや、もうすでにそれは存在していることだろう。この地域は、こうした組織にとっても「セイフ・ヘイヴン」となっており、インドにとってはもちろんのこと、その地域を抱えるパーキスターンにとっても政治面においても、治安面においても大きなリスクとなっている。

ここは、中国に対するジハードを唱えるETIM(East Turkestan Islamic Movement)の拠点も置かれているとされていることは、今年7月にETIM パーキスターンと中国と題して記事をアップしたところだ。

亜大陸の多国間の協調が求められるが・・・

当然のことながら、亜大陸におけるアルカイダと対峙するにあたり、主要な鍵となるのはパーキスターン政府の対応ということになり、ここしばらく落ち着いたムードにある印パ関係に多大な影響を及ぼすことも考えられる。

アルカイダの脅威に対しては、各々の国が個別に対応して解決できるものではなく、南アジア地域全体の包括的な協力と協調が求められるところであるのだが、果たしてそれが実現できるのかどうか。それが容易に実現できるとは思えないところに、アルカイダの活路があるということにもなってしまうのだろう。

Posted in column, greater india, politics, security | Leave a comment