KAISAR-E-HIND DARWAZA

KAISAR-E-HIND DARWAZA

チャッティースガル州の州都ラーイプルにある商業ビル。正面に見えるゲートは、エントランスのファサードとしてあしらわれた意匠ではない。

これは、カイサレーヒンドダルワーザー、つまりインド皇帝門。1876年にインドの女帝となったイギリスのヴィクトリア女王。その翌年1877年に戴冠式としてのダルバール(ヴィクトリア女王自身は訪印していない)が開かれたが、まさにその出来事を記念して建てられた歴史的建造物なのだ。

この門が、なぜビルの壁に吸収されてしまったのかという疑問が浮かぶことだろう。この商業ビルを建てるにあたり、撤去しようという話があったとのことだが、この地域のランドマークとして長年親しまれてきたこと、門自体の歴史的価値などに鑑みて、新しく建てるビルと共存させようということになった結果だそうだ。

内側から見ても、外側からみても変な感じだが、まあ取り壊されなくて良かったのではないかと思う。なかなかインドらしい解決の仕方だ。

門の部分をくぐって中に入ると、こんな感じ。

昔々は道路を造る前からその場所(生えていた大木、神様の祠などが往来の真ん中にあって、それをバイクやクルマが避けて通るというような光景が各地でよく見られた。それらの大半はもう存在しない(何しろ危ない)が、やはりこういう鷹揚さが残っているのはこの国らしいところだ。

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ラーイプルの「マリーン・ドライブ」

ラーイプルのバススタンドから国道53号線沿いに少し進んだ先にテーリーバンダー・タラーブ(Telibandha Talab)という大きな池がある。そのあたりにモールや洒落たレストランなどがあるのだが、このあたりは「マリーン・ドライブ」と呼ばれている。

もちろんムンバイーのマリーン・ドライブにあやかって、そう俗称されているのだが、確かに市の東側から入ってくると、左手に水面が広がり、左側に緩やかに弧を描くようなカーブが続いている様子、そこにしつらえられた歩道などから、確かにそういうムードが感じられる。いかにもデートスポットといった感じだ。
ときどき、ここでチャッティースガリー映画の撮影が行われるのだという。

ラーイプルを訪問されることがあったら、ぜひここで夕暮れ時を満喫していただきたい。

ラーイプルの「マリーン・ドライブ」

「マリーン・ドライブ」はデートスポット

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案外華やかなラーイプル

パトナが4割くらいのサイズになった貧しい街(人口比ではだいたいその程度)なのだろうと想像していたラーイプルだが、中心地域はかなり華やかだ。

ミドルクラスが出入りするようなスポットがけっこう多く、ファッション関係の店が集まるエリアが広大で、しかも店の構えも大きく立派だったりする。

意外なまでに都会的な装いの人たちが多く、子持ち世帯の父親や母親たちにもファッショナブルな人たちが少なくなく、経済的なゆとりを感じさせてくれたりもする。意外なまでに景気の良さを感じさせてくれる州都である。

天幕を張った食事処

こういう感じのレストランもけっこう多い。

構えの大きな店が多い。

テキスタイル関係の店が集中するエリアにて。卸売りを主とする業者も多いようだ。

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上位カーストが対象の留保枠

EWS(経済的弱者層)への10%の留保を設定することが決まったのは今年の1月。これまでの留保対象とならない層における一定水準以下の収入の世帯の者への救済策だ。つまり上位カーストの貧困層に対するものとなる。

暮らし向きの良さ悪さはカースト上の秩序と比例するものではない。つまり同じ程度に貧しくてもカーストが高いほど損をするという「逆差別」への救済措置となるエポックメイキングなケースと言える。

従前から「上位カーストへの留保を作る」と公言していたBJPの公約の実現だ。このあたりが出てくるのは総選挙が迫ってからという、いかにも計算された選挙戦の一環ということになる。

来月終わりから再来月はじめにかけて投票が実施される(警備要員の配置その他の理由から全国一斉にではなく、いくつかのフェーズに分けて実施される)総選挙の争点のひとつでもある。 

カーストをベースとせず経済状態に依拠する留保枠が設定されることは歓迎すべきことだが、肝心の収入レベルをどのように判定するのだろうか?インフォーマルセクターで日銭を得る人が占める割合も高いので、このあたりの不透明さも今後問題になってくることが容易に予想される。

10% EWS quota for social equality: Centre (Hindustan Times)

しかしながら、まだハードルがある。これまで留保枠は全体の50%を越えないという制約があったため、カーストに依拠としない(しかしSC、ST、OBCsに含まれない層を対象とすることから、まったくカーストに依拠しないとも言えない)留保枠を認めるかどうかについて、最高裁の判断に委ねることになっている。

上位カースト貧困層への救済という観念が現実のものとなったのは良いことかもしれない。だが全体の5割、6割が留保対象となるというのは、あまり健全なこととは思えない。

現代インドにおいて、「システムとしては存在しないはずのカースト」により「現実に存在する不平等」を解決するための「必要悪としての上位カーストへの逆差別」とその「逆差別により不利益を被っている層への救済」という矛盾とともに、「帝国主義時代に英国がインドの人々を縛った分割統治」の手法が、「民主主義の時代に人々が利益誘導のため活用」するというパラドックスがある。

10% quota: Centre’s defence of reservation for poor upper castes in SC raises several questions (scroll.in)

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2人目の妻

綴りがおかしいが「2人目の妻」という店にて夕食。店の構えはダーバー(安食堂)だが、ファッショナブルなエリアにあり、店内も比較的キレイにしているため、家族連れやカップルの利用も多いのが特徴。通りに面したところに調理台を配置しており、道路からのホコリがもうもうなのは何だが、調理台まわりすべてが丸見えで、ホコリ以外の面では衛生的に仕事をしていることがお客によくわかる。これが人気の理由かもしれない。ちょっと高めの店でも、表からは見えない厨房は???なことは珍しくないからだ。

キッチンは道路に面したところにある。

店の主人は大変誠実そうな人で、微笑みを絶やさず、自ら陣頭指揮を取って店内を切り盛りしている。インド人の店のオーナーやその家族といえば、仏頂面で出納台にどっかり座って回りを睥睨しているといった具合が多いため、ここはなかなか個性的な店である。
お客が少し引けて店主ラージェーシュさんがややヒマそうになったので、店の奇妙な名前の由来について質問してみた。

「考えて考え抜いてつけました。要はいつも忙しいご自宅の奥さんの代わりに2人目の奥さんのように料理が提供できたら、それで各家庭の奥さんが少し休めるようになったら良いのではないかいう考えがあります。つまり各家庭にとってももうひとつのキッチンとして利用していただければ幸いです。」
とのこと。それならば名前の「Second Wiife」となっているものからiをひとつ削って正しいものにすればいいのに・・・と思ったりもするのだが、大変好感の持てる店であり、店主であった。

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