変わりゆくインド

BOSEの専門店がこういうとことかモールとかに当然のようにあって、そこで売られる高級品が目の前でどんどん売れて行くのが今のインドなんだなぁと思う。都会ではBOSEに限らず、クルマ、化粧品、カバンに衣類等々、あらゆる分野の国際的なプランドのショップが遍在し、それらを当然のごとく消費する人たちがいる。

コロナ前、よく映画DVDを買いに訪れていたデリーのグリーンパークのある店に行ってみるとトタンで建物が覆われていた。手前にある文房具屋で尋ねると、「あー、あの人は商売たたんでしまったよ。地所も売っちゃったしね」とのこと。

店舗を借りているのではなく、所有していたのなら良かったのだろうけど、趣味と実益を兼ねたような人で、年配者なのに販売しているDVDについては、若者が観るような今どきの新作にも詳しかったので作品選びには頼りになった。

もはやDVDで映画を観る時代ではないのだから、仕方ないといえば仕方ないし、おじさんもそろそろいい歳だったし、こちらも仕方ないといえば仕方ない。時代とともに街なかの様子も変わりゆくインド。

DVD屋は建物ごと無くなっていた。

ステンレスサーモ

週末に楽しんでいるフットサル/サッカー用に1.5リットルくらいの大きなステンレスサーモが欲しいと思っていたが、まさかインドで手に入るとは。(1リットルを超える容量のものがなかなか見つからない。)

口のところに取り外しできる茶漉し状のものが付属しており、中に茶葉、フルーツ、ハーブ等のフレイバーを入れてもそれらが口に入ることなく濾してくれるとのこと。

まあ茶漉しは使わないように思うけど、これは暑い時期(5月〜9月くらい)には重宝しそうだ。 どこか外国メーカーかと思ったらインドの地場の企業であった。クオリティーも高く、とても気に入った。

ドーハの歓喜

ワールドカップのグループリーグE組の日本vsドイツの一戦、誰もが予想していなかった日本による後半の電光石火の2得点による逆転勝ち。大会の優勝候補筆頭格を相手に、日本におけるサッカー史上最大の金字塔を打ち立てることとなった。

ワールドカップに出場していない国でもワールドカップへの注目度は高く、南アジアでもとりわけバングラデシュ、そしてインドの東北部、西ベンガル州、カルナータカ州、ゴア州、ケーララ州など、サッカー人気の高い地域では熱も上がるが、このたびの日本のドイツが相手の勝利については、その前日にサウジアラビアがやはり大変有力な優勝候補の一角であるアルゼンチンに対して逆転勝ちを演じたのと同様に、驚きを持って報道されている。

Germany vs Japan Highlights: A World Cup of upsets – Japan stun Germany 2-1 with late strikes (THE TIMES OF INDIA)

World Cup: Japan bank on ‘insider’ knowledge (The Telegraph)

FIFA World Cup Germany vs Japan: फीफा वर्ल्ड कप का दूसरा उलटफेर, जापान ने 4 बार की‌ चैम्पियन जर्मनी को हराया (AAJTAK)

思えば今から29年前、1994年10月にこのドーハでアメリカワールドカップ・アジア地区最終予選の最終節、対イラク戦で2-1とリードして迎えた後半のロスタイム、コーナーキックからの得点で2-2に追いつかれて引き分けたことにより、勝点でイーブンであった韓国に得失点差で下回ったことからグループ3位となり、ワールドカップ本大会行きを逃すという惨劇が起きた。

まさにそのピッチ上で中盤選手としてプレーしていたのが現在日本代表を指揮する森保一監督。「悲劇」から30年近い年月を経て、このドーハの地で「歓喜」を演出したことに、因縁めいたものを感じる。

世界のトップクラスの代表を下すという歴史的な出来事となったが、目標へ到達するための通過点のひとつ。日本代表の次の試合は11月27日のコスタリカ戦、そして12月2日には、今大会の最強チームではないかと思われるスペイン代表とのゲームが控えている。グループリーグE組2位の位置を確保して、決勝トーナメントへ進出し、悲願のベスト8を達成できるよう期待したい。

時計屋が減った

購入したHMTの手巻時計のベルトを替えようと界隈を歩くも、時計屋が見当たらない。

昔は時計屋や修理屋はあちこちにあったものだが、今は高級時計を販売する店は健在でも、腕時計を主たる商品として取り扱う店自体がずいぶん減ってしまったようだ。あたりを見渡してみると、腕時計をしているインド人もとても少なくなっている。

日本でも同様だが、インドでも携帯電話の普及により、腕時計があまり必要とされなくなっているのだ。

グジャラート州議会選とAIMIMの今後

グジャラート州議会選が面白いことになっている。ムスリム政党AIMIMはハイデラーバードを本拠地とする地方政党ながらも、発言力と強い指導力を持つ党首のアードゥッディーン・オウェースィーのもとで、このところ全国政党化しつつあるのだが、州のムスリム人口11%以上のグジャラート州議会選にて、議席数182のところ30議席で候補者を出馬させる。

これまで27年間、ずっとBJP政権が続いてきた同州、モーディー首相の故郷でもあるわけだが、今回も圧勝の観測のある中、反BJP勢力として初めてこの州で覇権を狙う庶民党がどこまで票を伸ばせるのか、そして退潮の会議派はどこまで持ちこたえることができるのかが焦点であるわけだが、両者の支持層をいずれも削り取る形でAIMIMが入ってきた。

AIMAIMが、俗に「BJPのBチーム」と揶揄されるのは、こうした選挙戦にAIMIMが割って入ることにより、反BJP票の一定部分を同党が刈り取ってしまうため、結果としてBJPに利することになるからだ。つまりAIMIMは反BJP陣営ながらも、BJPから見ると「敵の敵は味方」的な結果を生んでいる。今回もそういうことになるかもしれない。

あともうひとつ面白い点としては、インドでこれまでムスリム自身が存在感のある政党を持たず(ムスリム政党がなかったわけではない)、ムスリムの支持する政党は国民会議派あるいは左派政党であった中、ようやく有力なムスリムによるムスリムの政党が台頭してきたことだ。

ムスリムの政党と言ってもAIMIMは宗教政党ではない。ムスリムの宗教団体が母体ではなく、世俗のムスリムの人たちによる政党だ。党首のアサードゥッディーン・オウェースィーは法曹家という点も昔ながらの保守政党らしいところだ。

職業柄、たいへん弁の立つ人で、この人の演説もなかなか楽しい。知的で含蓄のある受け答えからメディアウケもなかなかで、報道番組への出演も少なくないが、複数の政治家、識者、ジャーナリスト等が出演する討論会でのやりとりはあまりうまくないようで、案外打たれ弱い面を垣間見ることもあるが、この人と彼の政党AIMIMが今後さらに勢力を拡大していき、国政の場でも一定の影響力を持つようになることは間違いないだろう。

Does AIMIM stand a chance in Gujarat? (DECCAN HERALD)