ここがオープンしたのは最近のことではないのだが、私自身が訪問するのは初めて。フマユーン廟、ニザームッディーンのダルガー、ローディーガーデンなどの近くにあり、アズィームガンジと呼ばれたムガル時代のキャラバンサライを含むムガル時代の遺跡が点在するエリアでを遺跡公園として整備したものだ。



敷地内には美しいペルシャ庭園もしつらえてあるが、これは往時からここにあったのではなく、公園としての演出のようだ。ペルシャ庭園自体は、ムガルその他のイスラーム王朝が造ったように、ペルシャ起源ながらもインドに定着した伝統的な庭園スタイルと言える。


ここで面白いのは、通常遺跡の遺跡整備はASI(インド考古学局)が実施するのだが、スンダル・ナーサリーは官民協働の事業であったことだ。ASIとPWDいずれも政府機関が民間のアガー・カーン財団と手を組んで整備したものである。そんなこともあって、遺跡の修復と保存のみならず、新たな市民の憩いの場の創出としての事業となったのかな、と想像している。


ペルシャ庭園、そして子供たちのための遊び場、遺跡敷地内での洒落たカフェの営業、日本の盆栽庭園などもあるなど、通常の遺跡整備では見られない、なかなか画期的なものだ。


それにしてもデリー市内なのに、木々が生い茂る環境下で、まるで鳩かカラスみたいにクジャクたちがウジャウジャたくさんいる。特徴的な声もなかなかうるさい。


ここのみならず、実はデリー市内には今も手つかずの原生林がある。野生動物たちにとっては大都市のすぐ傍らに残された楽園なのだろう。
その深い森、英語でインドを含めた南の国々の生命力に満ちた、同時に人間にとっては危険を秘めた森のことを「jungle」と呼ぶが、これはインドの言葉「jangal」をそのまま借用したもの。イギリス人にとってこの地の深い森は彼らの国の「forest」とは明らかに違う異質なものと認識されたのかもしれない。


















