インド式

インド中華は完全にインドナイズされているため、「インド人が香港に旅行したら、どこにもちゃんとした中華料理がなくて困った!」なんてことがありそうだ。

画像のヌードルスープのみならず、「中華」が独り歩きして、まったく独自のものになっているのが興味深い。

Merchantという姓

大財閥リライアンスのアンバーニー家の御曹司アナントと結婚するラディカー・マーチャントって誰?とメディアで話題になっている。

私たち日本人にとっては、彼女の家族背景よりも「マーチャント姓」だろう。

もともとインドではセーナーパティ(司令官)、セート(商人)といった職業が苗字となっているケースが割とある。(もちろんその苗字の示す仕事をしているものというわけではない。)

こうした形で英語の「Contractor」「Pilot」といったものが苗字となっているケースもあり、これらの場合は改姓した本人がそういう職業に就いていたから。国民会議派の政治家で「サチン・パイロット」という人がいるが、この人は父親の代に「パイロット姓」に変えている。インド空軍のパイロットだったのだ。

おそらくこのMerchant一家もご主人かその先代、あるいはそのひとつ前の世代が姓を改めたのだろう。

仕事がMerchantであるMerchantさん、とてもわかり易い。

Who is Radhika Merchant—the new addition to the Ambani family (livemint.com)

聖俗混在の寺院

ウドゥピでの宿泊先の隣にあるスリ・クリシュナ寺院へ。ここで面白いのはいくつもある寺院の集合体であり、その集合体の中にスーパー、カンティーンなどが入居していることだ。寺院郡の中に商店がいくつかあるのは不思議だ。境内のスペースをそうした商業施設に貸し出しているというのが新鮮に感じられる。

境内には商業施設が多い。
境内に寺院と商店街が混在している印象

かなりボロボロの寺院施設もあり、田舎の土俗的な宗教施設のようにも見える。南インドで特徴的なのは男性の場合、寺院での正装はドーティーを身につけ、上半身は裸であること。お堂のひとつからは調子外れの打鍵音が響いてくる。

こうした店の中には、ホメオパシーの薬品店もあった。ホメオパシーと親和性の高いインド人は少なくない。西洋医学信奉の私にはホメオパシーもアーユルヴェーダも理解できない。これでは治る病気も治らない。

境内には行商人も多い。こちらはランゴーリー作成キットで、「だれでもとても簡単手軽にランゴーリーを描けます」とのこと。インドの主婦とて誰もが器用なわけではないし、祝祭のときしか描かないのでちょっと苦手・・・という向きには大助かり!なのかも。小さいものは20Rs、大きいものは50Rsとのこと。それぞれいろんなパターンがある。

 

大富豪子息の結婚

世界有数の大富豪で、リライアンス財閥の総帥ムケーシュ・アンバーニーの娘が結婚するにあたり、一族の故地であるグジャラート州ジャームナガルでの式典等に内外から大勢のVIPやセレブたちが集合。

各国王族や世界第一級の実業家に映画やスポーツなどのスターたち。「国際空港ではないジャームナガル空港」に各国からチャーター便が到着しているとのこと。臨時にイミグレ、税関なども用意されたのだろう。

Booking.comでジャームナガルの宿を検索してみると、見事にすべて満室。インド国内の大実業家、超有名歌手や俳優、クリケットのスター選手以外に外国からはビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグ、Googleのスンダル・ピチャイ、ウォルト・ディズニーのCEO、トランプ前大統領娘のイヴァンカ、石油のアラムコの会長、ブータン国王等々の豪華な面々が揃うようだけど、ジャームナガルにそんな高級ホテルがいくつもあるのだろうか。

クルマで1時間半くらいかかるラージコートにも泊まったりするのだろうか。もちろん顔見せにやってきてトンボ帰りする人たちもあるのだろうけど。それでもやっぱりアンバーニー家に対する義理があって、わざわざ遠くからでもやってこないわけにはいかないはず。

Celebrities head to Jamnagar for 3-day pre-wedding festivities of Anant Ambani-Radhika Merchant; airport to handle international traffic temporarily (The Indian EXPRSSS)