ネパール語の風景

カトマンズのタメルで見かけた看板。混雑回避のための措置について書かれている。

ネパーリーで「खाली ट्याक्सी प्रवेश निषेध Khali tyaksi pravesh nishedh」と書いてあれば、ヒンデイーを理解する者であれば誰であろうと、ネパール語を学んだことがまったくなくても「空車のタクシーは進入禁止なのだな」とわかる。

サンスクリット等からの借用語については、古典に忠実であることからヒンディーとのブレはないように見えるのだが、英語からの借用語については、その限りではないため、オリジナルなカラーが出るのが興味深い。ヒンディーでは「टैक्सी taeksi」と綴るが、ネパーリーでは「ट्याक्सी tyaksi」と綴ることが見てとれる。たぶんネパールの人々の耳にはそう聞こえるからなのだろう。

ネパールにおけるこうした外来語の表記で気になるのは、「v」が「bh」に置き換えられることが多いことだ。例えば旅行代理店やバス会社などで「なんとかトラベル」というのがあると、「travel」が「ट्रेवल treval」ではなく「ट्राभल trabhal」となるのはなぜだろうか?ネパール語にはちゃんと「v」があるのに「bh」で置き換える理由がよくわからないのは、私はネパール語を学んだことがないからだ。

内容は新型コロナ感染症が流行する前のものです。

ネパールのサッカー代表チームゲームシャツ

KELMEカトマンズ店

カトマンズのダルバール・マールグとティーンダーラー・マールグが交わるところの商業ビルに入っているKELMEのショップを訪問。

現在、サッカーのネパール代表のウェアの公式サプライヤーとなっているため、本物のレプリカユニフォームが陳列されていた。

パッと見た感じ、あんまりカッコ良いとは言えないのだが、ネパールサッカー協会のエンブレム、ゲームシャツの胸部ともに、エベレストが描かれている個性的なデザイン。

私が知る範囲では、サッカーのユニフォーム生地に山岳等の自然物が描写されているものは他に存在しないレアなものだ。しかもゲームシャツと短パンのセットで2700NRs(ほぼ2700JPYというのも、欧米のメーカーによる代表チームの公式レプリカシャツとしては、耳にしたことのない価格だ。紺色のホーム用と同じデザインで赤色のアウェイ用を合わせて購入した。

ネパールらしい慎ましさ

カトマンズのダルバール・マールグにて、洒落たファッションの店が品物入れ換え中。

マネキンだけがショーウィンドウに置かれているのだが、男性は腰回り、女性は胸と腰回りにかけて古新聞でカバーしてある。

やはり慎ましいヒンドゥーの国なので、マネキンとあれどもヌードで放置するわけにはいかないようだ。

内容は新型コロナ感染症が流行する前のものです。

ネパールの「バングラー」

上部が「バングラー」型の屋根になっている。

今回、カトマンズの旧王宮を見学して気が付いたのだが、ここにもムガル建築から入った意匠があるようだ。この「バングラー」型の屋根がそうだ。

ふたつの「バングラー」が合わさった「ジョール・バングラー」スタイルの寺院

こちらはオリジナルのベンガルの建築。このようにふたつの湾曲屋根を重ねて配した「ジョール・バングラー」とひとつだけ使用した「エーク・バングラー」は、ベンガルのテラコッタ建築でよく見られる。農家などで干し藁を積んで作った特徴的な形の屋根が原型。

ムガルやラージプートの宮殿にも多用される「ジョール・バングラー」型の屋根というか庇というか。ベンガルの建築がインド西方の建築に与えた影響の代表的なものだが、おそらくカトマンズの旧王宮のバングラーの意匠もムガル建築から取り入れられたのだろう。

ムガル建築の「バングラー」
ムガル建築から取り入れられラージプート建築でもよく見られる「バングラー」

内容は新型コロナ感染症が流行する前のものです。

中国援助 CHINA AID

旧王宮のような文化財修復も近代的なビル建築も同様なのだが、中国によるODA物件らしきものには、「中国援助 CHINA AID」という巨大なロゴが示されており、その案件に関する能書きのこれまた大きな看板も出ている。

中国が日本によるODA援助対象国であったのは、そんなに昔のことではないが、その際にもこんな具合に強くアピールすることはなかった。

中国においては、政治的にそれは受け入れられなかっただろうけど、その他の国においても、日本によるODA物件について、これほど大書きで自己主張することはないように思う。

押し付けがましさ、露骨さを良しとしない気質が背景にあるのかもしれない。だがせっかく国民の税金を投入するのだから、このくらい「日本援助 JAPAN AID」と大書きしてもバチは当たらないような気がしなくもない。

それにしても、もう王室はなくなってしまったとはいえ、ネパールという国を代表する建築のひとつでもある旧王宮に「中国援助 CHINA AID」と大きく表示されてしまうのは、ちょっと不憫な感じもする。

旧王宮の「中国援助CHINA AID」の表示
旧王宮の「中国援助CHINA AID」の表示
旧王宮の「中国援助CHINA AID」の表示
旧王宮の「中国援助CHINA AID」の表示

内容は新型コロナ感染症が流行する前のものです。