The Cow Menaceという記事

インドのBJP政権が牛の屠殺を禁止することにより、社会的、経済的、環境的問題で大変!というFRONTLINE誌の記事。

「インドでは牛を殺さない」と思っている人は少なくないようだが、実はそうとは限らず、牛革、牛骨、それからとれるゼラチン、そしてもちろん牛肉の生産自体もインドでは昔から大きな産業だ。

ムスリム地区、クリスチャン地域以外の一般的なバーザールで牛肉を見かけないというのは別の話。マーケット、アウトレットが異なるのだ。

このあたりを担ってきたのは、主にムスリムの人たちだが、牛の屠殺を禁じるということは、まさにピンポイントで彼らを締め上げるということになる。

The cow menace (FRONTLINE)

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Trains At A Glance 2017年11月更新版

11月に入ると、インド国鉄時刻表「Trains At A Glance」が更新された。
今ではインドの各旅行予約サイトで検索・予約出来るので利用価値は下がっているとはいえ、方面別に一覧できるのはありがたい。

かつてメーターゲージの短い路線の途中駅だったところが、長距離のブロードゲージ幹線と繋がったり、昔鉄路がなかったトリプラ州のアガルタラなどにも近年延伸されていたりと、時代の変遷も感じる。

また、Trains newly introducedとして、最近導入された4タイプの急行列車についての紹介もある。

2005年Garib Rath Expressは、AC付客車が廉価な料金設定で提供されることがエポックメイキングだったが、近年追加された3タイプの新しい急行列車は、従前の同クラスの客車に較べてアメニティ等を向上させることにより、幾分高価な設定となっている。プレミアムなサービスを提供することはさておき、そうした割高感から、比較的予約が取りやすいという状況を創り出すことも狙いにあるのではないかと思う。

もともと客車のクラス分けが多様なインド国鉄だが、こうした列車が追加されることにより、なおさら複雑になったため、あまり利用したことがない人にとってはよくわからない部分もあるかもしれない。

さて新たに導入された急行列車の中のもうひとつのタイプ、Antyodaya Expressで特徴的なのは、連結される全てが2等車両で予約無しの設定となっていることで、まさに早い者勝ち。出稼ぎの人たちによる利用が多いことだろう。

時刻表を眺めているだけでも楽しいインド国鉄である。

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「Ambassador」ブランドがプジョー・シトロエン傘下に

今ごろになって気が付いたのだが、ヒンドゥスターン・モータースの「アンバッサダー」ブランドが、今年2月にプジョー・シトロエンに売却されていた。人口大国インドでの販売を意図してのことであろうことは言うまでもない。
モーリス・オッスクフォードⅢをベースに、1957年から2014まで製造されていて、英国本国では1959年に製造終了となってからも、インドで「新車で買えるオックスフォードⅢ」(途中、いくつもマイナーチェンジが入っているので、正確にはオックスフォードⅢではないが)であった。英→印→仏と国籍を変遷・・・といっても、まさか今の時代にオックスフォードⅢを復刻するなんてことはないと思うので、いったいどんなモデルをインド市場に投入するのか楽しみなところである。

Hindustan Motors sells iconic Ambassador brand to Peugeot-Citroën (AUTOCAR INDIA)

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アールシ事件から9年

2008年にデリー近郊で発生した不可解なアールシ殺人事件は世間を大いに揺るがす急展開を見せた。

非常に醜悪かつ第三者にとっても不愉快な事件(事件のおおまかな内容はリンク先のとおり)であったが、最終的に被害者の両親であるタルワール夫妻による「名誉殺人」であると結論付けられ、夫妻は終身刑となったところで決着したものと誰もが思っていたはずだ。

ところが今月16日に夫妻はUP州の刑務所から釈放されることとなり、デリー近郊の身内のところに身を寄せている。CBIまで乗り出して大掛かりな捜査が行われた事件だが、その取り調べに問題があったこと、証拠不充分などがその背景にある。この事件発生時、一見、何不自由なく、幸せそのものに見えた家庭で起きた惨劇であることに世論は同情的だった。

だが、時間の経過ともに明るみになった新事実により、タルワール夫妻が犯人らしいという展開となると、エスカレートする報道とともに、視聴者もニュースの取材などを相手に、自分なりの分析などをベラベラと喋るようになり、公共の電波もそうした戯言を垂れ流すという、実に醜いものとなっていった。

同様にこれをテーマにした書籍や映画も世に出るなど、大変な反響に驚いた人は少なくない。警察に前後左右を固められて出廷するラージェーシュ・タルワール(アールシの父親)が、野次馬の中から飛び出してきた男に刀で顔を切りつけられる事件も起きるなど、法の裁きによらない私刑(メディアによる私刑、個人による私刑)を容認する空気というのもまたインド的であった。

ちょうどこの頃、地理的にデリー首都圏に近いパンジャーブ州で、凄惨な「名誉殺人」の事件が立て続けに報じられていたこともあり、モダンな街区に暮らす都市型中産階級の家庭でもそうしたことが起きたということが、なおさらのこと世間の耳目を集めたのだろう。

警察、司法、メディア、市民にリンチを加えられた形となったタルワール夫妻だが、本当に無実であったとすればどうなのだろうか。

大切な一人娘を失い、夫妻自身が勤勉(夫妻ともに開業歯科医)により積み上げてきた財産、信用、名誉を失って老境に差し掛かろうとしている。事件発生当時まで暮らしていた屋敷も裁判費用捻出のために売却している。

事件そのものだけではなく、メディアや社会の反応など、いろいろと考えさせられることの多かったアールシ事件だったが、まだこれで終わりというわけではないかもしれない。

Aarushi Talwar: India parents walk free after murder acquittal (BBC)

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ランパーンへ

チェンマイのバスターミナルに待機するロットゥー

チェンマイからロットゥー(ミニバス)でランパーンへ。

ランパーンの見どころといえば、カート・コーン・ターという古い屋敷が並ぶエリアが有名だ。河による水運で栄えた過去を持ち、その当時に財を成した人たちが19世紀後半から20世紀初頭にかけて建てた立派な屋敷が並んでいる。こうした家屋の前には、タイ語、英語、中国語による説明文を掲げた看板が出ている。それらを見たところ、やはりこうした商館を兼ねた屋敷を建てた人たちは主に華僑であったらしい。

レストランとゲストハウスとして再利用されている屋敷もある。

レストランとして改装されている屋敷の内部

屋敷の由来がタイ語・英語・中国語で書かれている案内板

カート・コーン・ター地区についての案内板

20世紀に入ると、鉄道が敷設されるとともに道路も整備されていくこととなったため、物流の中で水運が占める比重が下がっていき、この地区は衰退していくこととなったようだ。
元々のオーナーの家族が今も所有しているのか、他の人の手に渡っているのかは判らない。多くは、現在も住居として使われているため、中を見学することはできないが。食堂やカフェに改装されているところもあった。

この通りで、週末にはナイトマーケットも開かれるらしい。観光客が多いチェンマイに近いため、ナイトマーケットといのうが手っ取り早い町興しの手段となるのだろう。

カート・コーン・ター地区の寺院内部

寺院内の僧房

幾つかのお寺を見物しながら、ワン川に架かる橋を渡って東に進み、バーン・サオ・ナックというビルマから居を移した豪商の館へ。大規模な高床式住居で、中には洋風になっている居室もある。ソーダメーカー、ミシン、ラジオその他の舶来品も置かれており、国王に謁見したときの写真もあった。屋敷の所有は政府等に移管しているわけではなく、現在も私財である。

大規模な高床式住居バーン・サオ・ナックの内部は洋風

館の主の家族の写真

その後、ワット・プラケーオ・ドーンタオというランパーンきっての名刹を参拝。ビルマ風の意匠も見られてなかなか興味深い。

ここからバススタンドまで戻るための足が見つからない。トゥクトゥクもソンテーウもサッパリ見当たらないからだ。途中にあった美容室で、どこでクルマがつかまるか尋ねてみると、女性は店のカギをかけはじめて、「クルマで送ってあげるわ」と言う。さすがにそれは悪いので丁重に辞して、さらに歩く。

道すがらにあった英語の表示もあるギャラリーで尋ねてみると、ソンテーウを呼んでくれた。

バススタンドに戻り、チェンマイ行きのバスをつかまえる。

ランパーンのバススタンド

バススタンドにて。こういう感じの高校生は日本もタイも共通。

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