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カテゴリー: IT

  • 宿の予約に失敗

    アレッピーの宿をbooking.comで予約した。しかし予約後の連絡をよくよく見ると2,000Rsもするのにドミであることにショック(シングルルームのつもりであった)を受けたが、さらにショックだったのは「女性専用」とあることだ。

    慌てて連絡先に電話してみるが、そのホテルそのものではなく、ホテルグループの各地にある施設を集中管理しているところであった。事情を話して男性用のドミか個室に振り替えてくれるよう依頼するが空きがないとのこと。それでもキャンセルすると2,000Rsかかると言われて困惑する。

    こちらの確認不足のせいではあるため私自身に責がある。特に「返金不可」となっていたため、もっとしっかり確認すべきであったが「あと1部屋」などと表示されているので焦ってしまったようだ。

    施設名、利用した予約サイト、予約番号を伝えると、「申し訳ないんですが、キャンセルできません。まだ請求は上がってきてないんですが、おそらくまもなく・・・」との一点張り。男性用ドミやシングルルームも満室で空きがないという。

    Booking.comに電話してみたが結果は同じ。仕方なくbooking.comに用意されているメッセージ機能を使って、さきほどの宿の運営会社に同じ内容でキャンセルを依頼すると、話を上役にエスカレーションしてくれたのか、まもなく回答が来て「クレジットカード決済ができなかったことにして、こちらでキャンセルしておきました。そのため課金はされませんのでご安心を」とのこと。

    ほどなくこの施設から「カードの確認できませんでした。カード情報アップデートしてください」との自動連絡が入った。気を利かせてくれてありがたい。このカード情報についていじることなく、放置しておけば一件落着とのこと。

    いずれにしても予約確定させる前によくよく確認することが必要だ。とりわけ返金不可という場合には・・・と深く反省。

    ドミトリーといえば、昔は男女の別はなく、真夏にたまたま西洋人女性ばかりのACもない蒸し暑い部屋に放り込まれたら、みんなあられもない姿でとても困ったことがあった。なぜ全裸やそれに近い姿で部屋の中をうろうろするのか?と。

    こちらは頭に血がのぼったのか鼻血まで出してしまうこともあり、恥ずかしいったらありゃしなかった。

    果たして2,000Rsのドミというのがどういう感じなのかは気になるところである。日付を変えて検索してみると1,000Rs(それでもドミとしてはずいぶん高いと思う)とあるので、ハイシーズン料金らしい。女性のみのドミと男女混合のドミとあるらしい。料金からして空調が効いているものと思われるため、そんな恰好の人はいないことだろう。

  • シャンカル・バイヤー

    ムンバイのコラバ地区の道端にある小さなブースというか店。ここでは通信各社のSIMを販売しており、一時滞在者が多く、プリペイド契約をしている近隣の商売人等も多いため、常に誰かしらの相手をしていて忙しそうだ。

    私もここでプリペイドの契約をしたのだが、店の人が私にかかる作業、彼のスマホでのデータ入力、写真撮影などをしている間もひっきりなしに「シャンカル・パイヤー(シャンカル兄ちゃん)、×××Rsのチャージして」「シャンカル、これ頼む」等々、いろんな支払い、これらを正確にこなし、私にも笑顔で接している。こういう仕事で笑顔の接客は珍しい。

    ひとつひとつの作業は決して難しいものではないはずだが、あまりに量が多い。これらをひとりでやっている。「たいしたもんだ」というよりも、若いのに人間も出来ているというか。

    面白いと思ったのは、「おい、シャンカル!」と呼んでいるので馴染み客なのだろうけど、日本のLINE PAYやPAYPAYみたいなサービスの「PhonPe」で、品物も買わずにPhonePeアプリでQRコードを読み込み支払いをして、それを現金で受け取っていた。そういうキャッシングみたいなこともできるのか?

    それはさておき、シャンカルといえば、もちろんシヴァの別名のひとつのシャンカルなのだが、なぜ日本では「ラヴィ・シャンカール」みたいに伸ばすのか?あれは「シャンカル」であって、「シャンカール」ではない。カタカナで正しく「シャンカル」と書くことができるのに、そうやって音を伸ばすのは、やはり「第2音節に長母音を入れると重みが出る」という日本語の音韻学みたいなのがあるからか、それとも英語で「ラヴィ・シャンカァァ(ル)」と呼ばれたのをカタカナ転記して「シャンカール」としてしまうのだろうか?

    いずれにしても、例えば地名の「ジャイプル」が「ジャイプール」と表記されたり、「カーンプル」が「カンプール」と表記されたりもする。ないはずの長母音が第2音節に入ったり、第1音節にある長母音が短母音化し、なぜか第2音節の短母音が長母音化することがよくあることから、日本語では音韻学的に第2音節を「長―くする」と座りが良いというようなことがあるのかもしれない。

  • インド国鉄の予約システム

    インド国鉄の予約システム

    今さらながらではあるが、IRCTCの予約システムは大きく進化していて、簡単に予約できるようになっている。もはや他の旅行予約サイトを通じてブッキングする必要はないと言える。検索の際にいちいち予約クラスを指定せず、「すべてのクラス」で検索し、出てきた結果からそれぞれのクラスの空き状況を確認できるようになっている。

    またそのものズバリの駅名を入れなくても近隣の駅を含めた検索をしてくれるし、選択した×××ジャンクション、×××カーント、×××シティーといった同じ街の名前が入っている異なる駅がひっかかってきた場合、「あなたの指定したのは×××シティー駅ですが、これは×××カーント駅です。それでもよいですか?」といった表示が出る。またこちらの指定した区間を直行する列車がない場合、いくつかの乗り継ぎを含めた提案をしてくれるのだ。以前はこんなことはまったくなかった。

    当時のシステムでは、なんとか進んでいっても支払いのところまでたどり着いても、そこでエラーになり、ガックリさせられたものだが、操作の安定性の面からも信頼できるものとなった。

    コロナ禍前の話になるが、鉄道予約の際には、IRCTCのサイトから直接購入するのではなく、Cleartripというインドの旅行予約サイトの鉄道予約システムが秀逸だったので、そちらを利用していた。Cleartripが独自の鉄道予約システムを持っているわけではなく、同社のシステムがIRCTCのシステムと連携して予約できるようになっていたのだが、そちらのほうが、おおもとのシステムから直接購入するよりも安定的かつスムースというのはおかしなものだと思っていた。また、PCサイトからだとインドの携帯電話番号の入力、インドの携帯に送られてくるOTPの入力といった、日本在住者にとっては困ったハードルがあったが、なぜかスマホアプリではそれが求められないので手軽に使えるという利点もあった。

    ・・・と過去形になるのは、Cleartripでは現在鉄道予約の扱いはなくなっており、一時期は取り扱いのあったバス予約もなくなり、そしてホテル予約システム自体は以前から貧弱であったため、後発のmake my tripその他、新興の予約サイトに押されて、もはやオススメできる予約サイトではなくなっているからだ。敢えて民間の旅行予約サイトでインド国鉄をブッキングしたいというのであれば、ixigoの評判が良いようだが、今やIRCTCのシステムがしっかりしているので、その必要はないだろう。

    あと、進化といえば助かるのは、何かあった場合に問い合わせ先のメルアドに質問等を送ると、数時間から半日程度できちんと回答がきたり、ちゃんとした対応をしてもらえることだ。こんなことは当たり前のように思うかもしれないが、以前はメールしてもなしのつぶてということが多く、Skypeでインドのコールセンターにかけないといけなかったからだ。

    ただいくばくかの不満もある。PCで閲覧するウェブサイトもスマホのアプリも、幾度からログインに失敗(なぜか続くことがある)すると、「アクセスが禁じられています」と表示されてしまい、しばらくしてほとぼりが冷めてからでないと、システムが不通になってしまうことだ。どうしてそうなるのか?

    急いでいる場合は困るし、車内で検札がきた際にスマホアプリで見せるつもりがこうなったりするのも困るので、念のためeチケットは印刷しておいたほうが良いかもしれない。

  • 機内の「スカイチャット」

    機内の「スカイチャット」

    タイ国際航空機内での画像だが、座席のモニターに「スカイチャット」なる機能がある。同乗の人と座席が離れ離れになってしまったような場合、これはなかなか便利かもしれない。

    普段は常時ネット接続環境にあるため、電話でもSNSでも気軽に連絡を取ることができるが、機内ではそうではないため、直接言葉を交わすしか手段がないからだ。

    ただし、これを使ってナンパを試みる者もいそうな気がするし、出張などでわずらわしさを避けるため、わざわざ同行者と離れた座席にしたのに、仕事のことで連絡が入ってわずらわしい思いをするというケースもあるかもしれない。

  • 携帯電話への寛容度

    バスの中でも電車の中でもスマホの動画サイトで好きな音楽にアクセスして大きな音量で流すインド人。もちろん電話での会話も当たり前。こういう鷹揚さは見習いたいところだ。

    日本のように、静まり返った車内で誰かが携帯電話で話をすると、全員の耳と視線が非難という形で向かうというのはまったく健康的ではない。

    車内での音楽はともかく、ケータイでの通話については、多くの国々で多かれ少なかれの許容性があるではないかと思う。

  • UBER

    UBERのアプリは重宝している。オートやタクシーで移動する際、値段交渉する必要がないこと、客待ちしている運転手がひどく吹っ掛けてくる地域などで、これで呼べば適正な料金で移動できるということ、そして客待ちしていたり流しているオートやタクシーが見つからない場合に呼び寄せることができることなどもあるが、どこにいても目的地を入力すると、だいたいの相場もわかることもありがたい。UBERを呼ぶと、多少待つことになる場合が多いため、目の前に空車があれば、なるべくそれを利用したい。

    ただし、やや困ることもある。運転手からかかってくることがある電話だ。ヒンディー語が通じる地域であれば、私自身は会話に困ることはないのだが、「今どこにいる?」と言われても、たまたま旅行で訪れた場所の道路の名前やランドマークなど知らないので、自分がどこにいるのか説明することができない。たいていの場合は近くにいる地元の人に「ちょっと運転手と話してもらえますか?」と頼めば済むのだが、夜遅かったり、早朝だったりで周りに誰もいないと、やや困る場合もある。もっとも運転手の側にしても、お客がどこにいるのか、運転手自身のスマホアプリに表示されているはずなのに、いちいち見るのが面倒くさいのか、あるいは地図を見るのが苦手なのだろうか。

    アーメダバードでも繁華街で自分のいる場所がうまく説明できず、近くで店を商う人にスマホを渡して話してもらったが、その場所を「××通りの〇〇シネマ」と運転手に言っていた。だいぷ昔にその場所に映画館があったらしい。今は影も形もなく、いろいろな店が入居する商業ビルに建て替わっているのだが、「〇〇シネマ」という名前だけは残っているらしい。

    また、アプリの問題なのか知らないが、なぜか乗車ポイントを任意の場所に指定できず、本当ならば乗りたかった地点から少し歩いたりすることもある。また、マッチングしたドライバーが近くまでやってきたと思ったのに、突然消えることがある。普通のオートリクシャーがUBERとしても営業しているため、こちらに来る途中にもっと割の良いお客が見つかったのだろうか?

    ともあれ、移動手段に選択肢がいろいろ増えている今という時代はありがたい。

  • サフダルジャン廟

    サフダルジャン廟

    サフダルジャン廟

    いまどきの都会の遺跡では、こんなものでチケットを買うものらしい。入口の看板にQRコードがあり、読み込んでスマホ決済するようになっていた。実にいまいましいことだ。ITなるものに振り回されている・・・と思ったりもする。

    サフダルジャン廟の入口にあるQRコード支払いの案内表示

    有人のカウンターに行ってチケットを購入すると、こんなレシートのようなものが渡された。入場料金20Rs、AC代が5Rsとあるが、廟の中や敷地内のどこかにエアコンの効いたスペースがあるわけではないため謎だ。

    サフダルジャン廟。ムガル建築の傑作のひとつとして知られるが、葬られているのはムガルの一族ではなく、ムガル艇庫配下のアワドのナワーブで、帝国の筆頭大臣まで務めたサフダルジャン。廟の敷地内は見事なペルシャ式庭園になっている。

    昔、下宿先からバスですぐそこだったので、幾度となく訪れては夕陽を眺めながら園内の芝生の上を歩いたりしていた青春時代の思い出の場所なのだが、今こうして改めて再訪すると感慨深いものがある。

    ここを訪問するのはそれ以来というわけではないが、それでも最後に来たのはたぶん20年以上前。今回こうして建物の優美さや細部の装飾の素晴らしさなどを目の当たりにして、「ああ、美しいなぁ」と、あの頃とは違うため息をついている。

  • amazon.in

    書店に行き、いくつか気になる本の表紙を撮影。紙媒体のものしかない専門書籍の類は普通に購入するが、それ以外の読み物はたいていKindle版が出ている。店頭でページをめくってみて、良さそうであればamazon.inで買いたい。

    これだと持ち帰る際に重量は増えないし自宅のスペースも圧迫しない。ただ、もしアマゾンが倒産してしまったら、まだ読んでいない本までもすべてパーになってしまうのだろうと怖ろしいのだが。

    このようにして、昼間に見かけた書籍のKindle版を夜な夜な購入していると、なぜか買うことができない書籍があるため気がつくかもしれない。それはタブレットなど大型画面の端末での利用が確認できないと、販売しないKindle書籍があるためだ。

    ちょうど今、あなたがインドに滞在中であれば、ぜひamazon.inのアカウントを作っておくと良い。だからといってそこで何か買い物をしなくてはならないということもない。ただ作っておくだけで、インドの書籍に興味があるのならば、後々助かることになるかもしれない。

    インドを出てからでもアカウントを作ることは可能とはいえ、インドで作成したアカウントでなければ、Kindle書籍を日本(あるいはインド以外の第三国)にいながらにして購入することはできないからだ。

    つまり「インドで作成したamazon.in」のアカウントそのものが、ひとつの財産であると言える。

    ただ注意が必要なのは、端末に紐付けられた電子メールアドレスが、日本のアマゾン用に利用しているものだと、これを利用することができない。よって、今持っているけど使わなくなっているスマホないしは古いタブレットをamazon.in用にしようとする場合、一度初期化してからamazon.co.jpで使用しているものとは異なるメルアドに紐付けてからKindleアプリをインストールしないといけないという点。これはKindle専用端末についても同様だ。

    あと、使用するクレカもamazon.co.jpで利用しているものとは別にしないと支払いができない。つまり「in」と「co.jp」で、建前上は別人であることにしないといけないという面倒くさい部分がある。

    ・・・とはいえ、インドを離れても話題の書籍がすぐにKindleで手に入るというのはありがたい。

  • amazon.inでキンドル書籍のお買い物

    コロナ禍でインドに行くことができなかった時期、大きな助けとなったのは電子書籍のプラットフオームmagzterとインドのアマゾンamazon.inだ。

    前者はアメリカで起業したインド人によるもので、インドの多くの電子書籍を購入・閲覧することが可能だ。「読み放題」プランに入っているため、主にインドの新聞や雑誌を閲覧している。各種ニュース雑誌はもちろんのこと、同じ新聞でもデリー版、ラクナウ版、パトナー版、コールカーター版等々、各地のバージョンを読むことができるので便利だ。

    またamazon.inではキンドル書籍を購入している。インド滞在中にアカウントを作成しておかなくてはならない(日本その他からもアカウントは作成できるものの、何か購入することはできない)こと、支払いに使用できるクレジットカードはamazon.co.jpやamazon.com等で使用していないものでないとはじかれること、キンドル端末やキンドルアプリをインストールするスマホやタブレットも、他のアマゾンで使用している端末に紐づけられていない別のメルアドと紐づけた端末でないと利用できないなど、多少の面倒はあるものの、インドで出ている様々な書籍を日本にいながらにして購入できるのは大変助かった。

    もちろんそれ以前からキンドル版で出ているものは、極力キンドル版で購入するようにもしていた。書籍は持ち帰るのに重量もかさもあり大変であること、自宅に書籍のスペースを圧迫することがないことなどが理由だ。もしアマゾンが倒産してしまって、これまで購入してきたキンドル書籍を読むことができなくなってしまうようなことがあると大変なのだが、まあそういうことはまずないだろう。

    そんなわけで、インドに来てからも「本を買う」際には、紙媒体しかない専門書籍の場合を除き、店頭でいくつか気になる本の表紙を撮影し、宿に戻ってからノートパソコンないしはスマホからamazon.inにアクセスして購入している。

    日本のアマゾンと同じく、対象となる書籍がそれほど多くないため、お得かどうか微妙なインドのKindle unlimitedは月々169Rs。現行レートで287円。多読家の方ならばこれを契約するのも良いかもしれない。

    キンドル端末はサイズが手頃で良いのだが、図版も豊富でカラー写真満載といった本、辞書やガイドブックといった常に参照するため前後に行き来する書籍の場合は、白黒で小さな画面のKindle端末で利用するのはきつい。そのためタブレットを1台amazon.in専用にしている。悩ましいことに、同一のメールアドレスに紐付いている端末で日本のアマゾンとインドのアマゾンの電子書籍を共存できないためだ。

  • 長いこと繋がらないと・・・

    今回のAUの通信障害。一社の通信ネットワークに問題が生じても他社のネットワークに乗り入れて通信を確保する「ローミング」の仕組みすらなかった。問題が生じるかもしれないことを、そもそも前提としていなかったからなのだろう。

    インドあたりだと携帯通信コストが安いこともあり、異なる2社くらいのSIMを利用している人は多い。ひとつは仕事用、もうひとつは私用だったり、あるいは田舎や山間部でもネットワークが広い国営BSNLと通信品質の高い民間会社という組み合わせだったりと、人によって様々だ。とりわけ最近はデュアルSIM対応のスマホが多いので、容易にそうしたバックアップができる。

    ハンドセットと通信抱き合わせでの販売もないわけではないが、通常はスマホはスマホ、SIMカードはSIMカードで、それぞれ別々に購入するので、「私はドコモ」「俺はAU」というようなことにはなりにくい。

    州によっては、騒擾があると携帯ネットワークそのものが政府の命令により遮断されてしまう場合もある。それが顕著なのは、カシミールであったり、西ベンガル州の山間部、ダージリン周辺であったりする。それが2日、3日程度の話ではなく、長期間に及ぶこともこれまでよくあった。

    そうした地域では、日本ほど社会や産業がネットワークに依存する度合いが高くはないとはいえ、今の時代そうした場所でもネットなしには生活が成り立たない人たちは多いし、そうした産業や医療機関も当然あるわけだ。一体どうしているのだろうか?

    KDDI、auの通信障害「ほぼ回復」と発表–発生から丸2日と14時間半 (CNET Japan)

  • デジタル化が進むインド

    何かと至らない面は今でも多いけど、やたらと進んでいる部分は日本よりもはるかに前を疾走しているインド。日本でいうところの「マイナンバーカード」にあたる「アーダール・カード」は導入以降たいへんうまくいっており、農民や各種助成金等の受給者への給付は、そうした層の人々の銀行口座開設も平行してどんどん進めたため、昔のように行政の担当者が村落や集落に行って現金で配るということもなくなり効率化するとともに、そうした担当者によるピンハネもなくなるなど、高い成果が出ているようだ。

    今年は政府・行政関係のサービス等について、横断的かつ統一的な運用を導入するとのことで、個人に紐づいた各種申請・認可、入学、奨学金、運転等免許類、その他諸々が、ひとつのアカウント&パスワードで管理されるようになるとのこと。日本においては、政府への不信感が根強いため、包括的な管理をさせることを是としない風潮があるが、インドにおいては現場の役人等の不正等からくる不信感も強いのに、この違いはいったい何だろうか。

    Soon use a single sign-in to access plethora of government services, entitlements (THE TIMES OF INDIA)

  • India Today系列のニュース番組で知るウクライナ情勢

    India Today系列のニュース番組で知るウクライナ情勢

    AAJTAK (ヒンディー語放送)の中継映像から

    ウクライナ危機に関するインドのニュース雑誌「INDIA TODAY」系のニュース専門チャンネルAAJTAKは情報量もあるし速報は迅速だし分析も深い。

    ご存知のとおりインド政府は友好国ロシアへの遠慮から国連の非難決議等は棄権するなど、自国民救出に奔走する一方で、ロシア・ウクライナの二国間の問題であるとして距離を置いているが、それとは裏腹に、民間のニュース番組はロシアへ厳しい批判を展開している。

    同時にウクライナを率いるゼレンスキーへも多少の疑問を呈するとともに、NATOの東方拡大へのロシアの懸念にも、これまたいくばくかの理解を示す部分もあるというスタンスのようだ。置かれている立場も旧ソ連時代からの深い仲でもあることから、ロシアに対する眼差しに異なる部分があるのは、まあ当然かもしれない。

    ロシアへの態度は、もしかしたら世代によっても大きく異なるのかもしれない。ニュースキャスターが原発施設への攻撃を厳しい非難を含めて伝え、原子力関係の識者が「原子炉が無傷であったとしても安心できはしない。電源喪失という事態になれば冷却できない状態で炉が加熱して爆発という事態になる。欧州最大級の原発がそんなことになったら、どうなるのか、想像することすら恐ろしい。なぜこんな愚かなことをするのか」と批判する一方で、年配の軍事評論家はこんなことを口にする。「ソ連時代に建築された発電所なので、ロシアは施設の配置や構造をすべて判っているので問題はない。発電所を占拠すること、原発でさえ躊躇せず襲うということで心理的な圧力をかけているのだ。情報戦の一環でもある」といった具合。

    インドのある程度以上の年代の人たちの間では、今もどこかに旧ソ連やロシアへの信頼感、憧憬のようなものがまだあるとしても不思議ではない。80年代以前、旧ソ連は社会主義の同志で、ポーランドやチェコのように旧ソ連に圧迫された経験もないため、ネガティブな感情を抱きにくいということもある。おまけに国境を接していないので領土問題もなく、旧ソ連時代には様々なレベル・分野での交流も盛ん、インド各地の大きな街にはモスクワに本部があるソビエト専門の書店があった。英語やヒンディー語をはじめとするインドの言語に翻訳された書籍が並んでいた。私もときどきそういう店で「インド人用のソ連書籍」を買ったことがある。同じ時期の日本から見たソ連への感情とは180度異なるものがあったように思う。その頃のインドはいわゆる「消費主義」へ批判的な風潮もあり、当時のソ連と心理的にも親和性は高かったのかもしれないし、彼らの進んだ科学技術への憧れもあったことだろう。

    AAJTAKで特異なのは、複数の特派員を送り、「グラウンド・リポート」として、キエフや郊外の各地から映像とともに情報を伝えていることだ。私たちの世の中の非常時であるとして、日々の放送内容の大半をウクライナ情勢に費やす心意気には打たれるものがある。印パ関係が緊張したときでも、「日々まるまる印パ関係」ということはなかったのに、ウクライナ侵略開始以来ずっと「ほぼまるごとウクライナ危機専門ニュースチャンネル」になっている背景には、この局がこの戦争について大変な危機感と問題意識を持っているからに他ならないだろう。国営放送及び民間放送の他局は通常通りに大半が国内ニュースで、ときどきウクライナ関係の映像が挟まる程度、あるいは脱出先の東欧からインド軍機で帰国したインド人留学生たちを取材する程度であるため、その特異性は際立っている。

    INDIA TODAY (英語放送)

    前述のとおり、AAJTAKはニュースメディアの「India Today」グループの放送局だが、この「India Today」名の英語放送も運営しており、ほぼ同じ内容のニュースを英語で見ることもできる。インドの多くのニュースチャンネルは、国営放送から民放まで、インターネットでもライブ放送をしている。インドでオンエアしている内容をそのままネットで見ることができるわけだ。日本放送局も同様のサービスをしてくれれば良いのにと思う。日本からの現地レポートが手薄ないっぽうで、国際報道の分野でも台頭するインドからのニュースで、よりわかるウクライナ情勢。ウクライナ情勢に関して、今ぜひ視聴をお勧めしたい。