さすがに現在は実施されていないが、インドで国際空港におけるコロナ対策で、乗客の2%を対象としてランダムにPCR検査を実施するとしていた時期があった。
係員が声をかけてくるのは飛行機からターミナルビルの廊下に出たところである。私も声をかけられて「捕まった」わけなのだが、そうして声をかけられている人々、そして連れて行かれた先で目にした人々には明確な共通点があることがわかった。
・外国人とインド人が半分ずつくらい。
・単身か2人連れの乗客(大人数のグループは無し)
・体格の良い人物は無し
・人相の悪い人物も無し
・VIP風の人物も無し
集められた面々は、ごくまっとうで人柄も良さそうな人々ばかりで、要は「揉めそうにない人々のみだ。「ランダムに抽出」と言いつつも、明らかに人を見ていることがわかる。声を掛けたら変に絡まれて因縁をつけられたり、大目玉食らったりする相手だと困るためだろう。彼らもやはり勤め人であるし、余計なトラブルを起こしたり、不要な労力をかけたりするのは嫌であるがゆえ、見るからに面倒そうな相手は避けて、扱いやすそうな人を選ぶのは当然のことだろう。