列車待ち

サライロヒラー駅前の狭い広場のすぐ向こうにある「南インド料理」の看板を掲げた店で簡単な夕食を摂る。北インドの大きな街で、本場の料理を食べさせる店として営業している南インド料理店を除き、それ以外の店で出す「南インド料理」というのは、たいてい美味しくないものだ。食後のコーヒーもまた残念なものであった。こういう店がやっていけるのは、やはり始発・終着駅の目の前というロケーションあってのことだろう。

なんと「厚焼きドーサ」であった。

サライロヒラー駅は主要幹線から外れたローカル線、もともとはメーターゲージの路線専用駅だったので、往来の頻度が少なく、主にビカネール、ビカネールとジャイプルの間に広がるエリアといった田舎へ向かう列車となるため、首都の鉄道駅らしからぬローカル感に満ちている。

サライロヒラー駅
プラットフォーム上にある「シヴァ寺院」
乗り込む列車が入線してきた。

それはさておき、スマホカメラで良いことのひとつに、ちゃんとしたカメラだったら憚られるようなシーンでもなんとか撮ることができる場合が少なくないことがある。最近のスマホ上位機種のカメラ機能・画質の向上は目覚ましく、ちょっとしたコンデジと同等といっても良いレベルにあるモデルも少なくない。当然、暗所にも強いため使い勝手も良い。

インドでは鉄道施設、橋梁など公には撮影が禁じられているところは多い。そうした場所で、おおっぴらにカメラを構えてファキンダーを覗いて「さあ、撮るぞ!」とやっていると、駅員に注意されたり、鉄道に配置されているポリスに捕まったりすることもあるのだが、そのあたりのハードルがやはりスマホだとずいぶん下がる。もちろんシャッター音を消すソフトは入れておくべきだろう。

いずれにしても撮影禁止の場所で、咎められたら面倒なことになるのは間違いないので、あまりお勧めできる話ではないのだが。

小便禁止

デリーメトロの駅は近代的な造りだが、やはりそこはインドであるためか、かなり遊びというか余剰空間の多いものとなっている。

そんなわけで、駅建物の外周部にちょっと奥まったスペースがあり、そこに店舗などが入るわけでもないため、立小便にはおあつらえ向きな(?)空間を提供している。実際、とてもアンモニア臭い。

よくよく見るまでもなく、「小便禁止、罰金200Rs」などと書いてあったりするのだが、こうしたスペース、駅の建物を設計した際、やはり個人的には立小便を済ますためにデザインしたしか思えないのだが・・・。(笑)

立小便禁止とあるが・・・。
ちょっと奥まったところにあるので、やはり立小便にちょうどいい。
すでにとてもアンモニア臭い空間だ。

ビハールからカトマンズまで鉄道で直結!

インドが「ビハールからカトマンズに向かう鉄路建設する」と発表。
近年、インド近隣の国々では、中国が着実に足場を築き上げており、長年インドにとって「特別な関係」であったネパールもまたその例外ではない。
とりわけ新内閣は「親中政権」であり、首相の最初の外遊先が北京とまではならなかったものの、デリー訪問からすぐそのまま北京へ向かうなど、やはりその親密ぶりはインドにとって気がかりなところだ。
ネパールを中国に取られるようなことがあったら、それこそヒマラヤの一大事。デリーには誠心誠意、頑張ってもらいたい。ネパールに対する扱いが、これまでずいぶん高慢かつぞんざいであったがゆえ、今日のようなことになっている。
ちなみにこの鉄道だが、まったく新規の構想というわけではなく、インドの援助により新調するとともに延伸されるジャナクプル鉄道(すでに着工しており、日々建設が進んでいる)のプランに、カトマンズ路線も組み入れた形のものであることと思われる。

India to build strategic railway link between Kathmandu and Raxaul in Bihar (money control)

列車が迷子

チャーター列車が間違った方向に進んでしまったらしい。
他にも同様の事例があるようなので、そう珍しいことでもないのかもしれない。
日本の援助により、本格的に始動することとなったムンバイー・アーメダーバード間の新幹線建設計画はさておき、次々に新たなカテゴリーの特急列車が導入されたり、各種ラグジャリーな客車も投入されている昨今のインド国鉄だが、老朽化した橋梁、旧態依然の運行システム、こうしたミスを起こす操業上のルーズさに起因する大事故の頻発など、もっと根本的な部分を改革していく必要があることは常々指摘されているところだ。
間違った方向に進んでいるのは、件のチャーター列車だけではないように思える。

India train travels 160km in ‘wrong direction’ (BBC NEWS)

Steam in India

80年代後半のインドでは、わずかながら蒸気機関車が牽引する各駅停車のローカルトレインがあった。

急行列車やバスで移動したほうがよほど速いのだが、機関車の直後の客車に乗り込んで煙、匂い、音などを感じながら過ごす時間は、当時のインド国鉄ファン必須科目みたいなものであった。

当時の詳細を思い出すと、客層の悪い(笑)超混雑の「General Coach」での移動は、まったくもって大変で、蒸気の旅を愉しむとか味わうとかいう状態ではなかったように記憶している。

今のインド国鉄では、冬季に定期的に催行するFairy Queen(デリーからアルワールまで)の1泊2日のツアーが催行されている以外に、プロードゲージの路線で蒸気機関車が牽引する貸し切りツアーも、たまに行われていると聞く。

28/11/2015 RTC Railways of the Raj Part 4 Delhi to Rewari

機会があれば、こういうのに参加してみたいものだ。