KASHMIRI WAZWAN

デリー在住の方に極上のカシミール料理屋さんに連れて行っていただいた。

注文してから、どんなものが出てくるのかとワクワクしていたが、どれも上品な味わい、そして繊細な美味しさ。アフガニスタンの料理を思わせるものがあるが、これもやはりペルシャ料理の影響を強く受けているようだ。ヨーグルトやチーズの類をふんだんに使い、辛さの少ないマイルドな味わい。

出てきた料理のひとつにこういうものがあった。大きな豆腐ステーキ風のパニールがトマト風味のグレービーに入っているもの。

この店で主食はご飯ものしか作っていないが、ナーンやチャパーティーの類も近隣の店から調達してくれる。膨大なムスリム人口を抱えるエリアなので、極上のルマーリー・ローティー(コシのある薄くて大きな「ハンカチ・ローティー」も取り寄せてもらえる。

店のスタッフは全員カシミールの人たちで、お客さんたちもほとんどがカシミーリーであった。インドの食の世界は奥深いが、南アジアきってのメトロポリタンの代表格のひとつ、デリーの外食の楽しみの幅もこれまた大変に広い。

KASHMIRI WAZWANという小さな店で、オールドデリーのジャマー・マスジッドのゲートNo.1近くにある。目印としては、あまりに有名なKarim’sに入る路地の斜向かいにある。1階部分(インド式に言えば、グラウンドフロアー)は主に長距離バスチケットを売る旅行代理店と携帯電話&SIMカード販売店となっており、上階でこのレストランが営業している。

ミターイーの魅力

食の大国インド、料理以外にもミターイーのミルキーで豊かな味わいの素晴らしさにはいつもながら敬服する。日本においてはバリエーションには乏しいものの、カレー屋さんの類はいろいろあるのに較べて、ミターイーについては、インド系の雑貨屋さんでわずかに置かれている程度で、出来もあまり良くなかったりするのが残念。

大手のチェーン店では、各種の美麗な菓子類が冷やして陳列されているが、ビカネールワーラーその他のこうした企業が日本に進出して店舗を開いた日には、大変なブームになるのではないか?と個人的に想像している。こうした店で提供されるミターイーは、都会の中産階級の人々を中心とする健康志向もあってか、ほどほどの甘さであったり、中にはノンシュガーのアイテムもあったりする。画像にある3点のうち、上部にあるのは「ノンシュガーのラース・マライ」である。

だが、個人営業の店でも独自で優れた逸品を提供する店もある。下の画像のイチゴの形をした「カージュー・セーブ」はオールドデリーで売られていた。その名のとおり、カシューナッツとリンゴがベースになっており、とてもフルーティーな味わいであった。店主の甘味類への飽くなき研究心とそれを支える顧客たちのスイーツへの愛着が、こうした珍品を世に送り出すこととなるのだ。

カンボジアフェスティバル2016

東京都渋谷区の代々木公園にて、5月7日(土)と8日(日)にカンボジアフェスティバル2016が開催される。

こうしたイベント自体は、ずいぶん標準化されていて、国の名前が違うだけでイベントの形式はほとんど同じ。おそらくこれらをオーガナイズするのは同じイベント請負会社だったりするのだろう。

しかしながら、すがすがしい初夏の陽射しのもと、屋外で昼間からビール片手にのんびりと過ごすのはいいものだし、普段はなかなか出会えない人たち、イベントでテーマとなっている人たちと知り合うことができる機会でもあるので、多少なりとも関心があれば、顔を出してみて損はないだろう。

この翌週に開催されるタイフェスティバル2016のように、代々木公園が超満員になってしまうような具合ではないだろう。ちょっと地味めだが、ゆったり過ごすにはちょうどいいかもしれない。

ビハールが禁酒州に

昨日からビハールは禁酒州に移行。しかしU.P.州では酒税率の削減により、酒類が安くなる。生活習慣が大きく異なるわけではなく、隣り合う州なのに。アルコールに起因する社会や生活の問題、酒という個人の楽しみと製造・販売の利権、どちらも票になるので、政権が社会のどのあたりの歓心を買おうとしているかによって転ぶ方向が違う。州ごとの自治性の高さからこうしたコントラストが生まれてくる。

Complete ban on alcohol in Bihar from today (The Indian Express)

Liquor prices come down in UP after state govt slashes excise duty on alcohol (India Today)

禁酒となっても、闇であちこち流通していることだろう。インドでは、他にも禁酒州はいくつかあるが、ブラックマーケットではかなり高い値段で取引されているかといえば、そうとも限らないようで、政府に税を払わずに売りさばくので、酒が合法な州よりも安く手に入るということもなきにしもあらず、のようだ。

こちらは2007年にindo.toにアップした記事だが、これはグジャラート州の酒に関するもの。当時、禁酒を見直す動きがあったものの、現在までのところ、この情勢には変化なし。

グジャラート州 酒類解禁への道 (indo.to) ※2007年2月の記事

手書き文字の訛り

東京都内のインド料理レストランにて。日替わりカレーのメニューを書いたのは、注文とレジ担当のAさん(ネパールの方)だな、と判ってしまうのは、やはり手書き文字の調子から。

人によって程度の差こそあれ、外国語を話すときにアクセント等で母語の影響が見られるのは当然のこと。日本語が大変流暢でも、少し会話するだけで出身国が中国だな、とかミャンマーの人だろうなどと判るものだし、在住歴20年を越える日本生活ベテランの韓国人でも、ひょっとしたところで韓国人らしいアクセントが出たりすることが少なくない。

幼い頃から日常に用いているのではなく、大人になってから習得した言語の場合はたいていそういうものだ。そこで生まれ育った人と違うアクセントであることは決して恥じるようなものではなく、自身の文化背景のひとつでもあるので、わざわざネイティヴのアクセントを真似る必要もないと私は思う。

実は手書き文字でも書き慣れた母語の痕跡が見られるということはしばしばある。タイの人が書いたもの、アラビアの人が書いたものなど、一目でそうと判ることは決して少なくないし、英文などでもそうした傾向が見られるもので、バングラデシュの人が書くローマ字には、なんだかベンガル文字風の重厚な雰囲気が醸し出されていたりすることもある。そうした「手書き文字の訛り」例のひとつが、この画像にある黒板上のデーヴァナーガリー文字風手書きメニュー。

また母語の文字の影響とはまた別の部分で、表記の慣習の違いなどもあったりする。通常、私たちが、数字の7を書く際に、縦棒の真ん中あたりに短い横棒を入れないのは、日本語の表記慣習のためであろう。日本人が「和式」で手書きした「7」を何の疑いもなく「なな」と認識できるようになると、かなりの「日本通」ということになるかもしれない。