電気式オートリクシャー

インドで、デリーをはじめとする大都市圏を中心に、環境への配慮により電気式のオートリクシャーが導入されて久しい。最初はピカピカで物珍しく見えた車両もすっかり煤けてきて、街の風景に馴染んでいる。

一度フル充電すると80km走行が可能とのことなので、通常のオートリクシャーよりも走行可能距離の面で不利なので、主に街中で短距離間の往来に用いられる。まさにそうしたエリアこそが排ガス等による汚染がひどい地域なので、電気式オートリクシャーが活躍するのにふさわしいと言える。今後、バッテリー容量の改善が進んでいくであろうことを期待したい。

加速や最高速度はCNGやガソリンエンジンのオートに対して見劣りはするものの、エンジンによる振動や騒音なしで、スス~ッと滑るように進んでいくので乗車していても心地よい。

デリー等の路上とは関係ないが、alibaba.comにて、いろいろな電気式のオート三輪が販売されており、こうした中から1台購入して、街乗りに使ってみたいものだと思ったりもする。

スリナガル・レーを結ぶ道路は今季4月20日前後に開通予定

スリナガルとレーを結ぶ道路は、今シーズンは4月第1週にオープンする予定であったが、積雪とこれに起因する雪崩の発生により、4月20日前後に延期となったとのこと。

これもただ座して待つのではなく、この戦略上重要な地域の道路を管理するBRO (Border Roads Organization)の作業員たちによる懸命の努力が継続されている結果、なんとかそのあたりには開通に持ち込むことができるであろうと見込まれている。積雪地帯では、しばらくの間、片側通行となるようだ。

Srinagar-Leh highway to reopen in last week of April (India Today)

ラダックの観光シーズンといえば、6月~9月くらいまでで、他は閑散とした状態になるが、道路開通して間もないこの時期に訪れたならば、ピークのシーズンからは想像もつかない眺めを体験できることだろう。

西にパーキスターン、北に中国が控える軍事的な要衝だが、雪に閉ざされた状態が解消するのは、インドを含めた三国がせめぎ合うこの地域ではいずこも同じであり、陸上大量輸送が可能になるこの時期から、隣国への侵入や小競り合いなどが始まることにより、緊張が高まる。インド北部の要を守るために配置されている軍人たちにとっても、忙しいシーズンの到来だ。

ダッカの高架鉄道建設 東急建設が受注

かつてはサイクルリクシャーの洪水となっていたバングラデシュのダッカの往来。その頃はエンジンの付いた乗り物といえば、市内バス、トラック、シェア乗りが主体のオートリクシャーくらいのものであったのは今や昔。世界有数の渋滞で知られるようになっている。
こうした状態は途上国のいずこの大都市も避けては通れない道だ。


Traffic Jam at Dhaka in Bangladesh (Youtube)

この解消策としてバイパスや立体交差の建設、車線の拡張などが実施されることになるのだが、同時に徒歩で移動する人たちの路上交通によらない運輸手段の整備が必要となってくる。それが地下鉄であったり高架鉄道であったりするわけだ。
さて、このほど東急建設がダッカのMRT(Mass Rapid Transit)としての高架鉄道建設を受注。総延長20kmに及び市内を南北に縦断する形で敷設されるのだとか。
工事が開始されると、完了時までは現在の渋滞に更に拍車がかかった状態になるかと思うが、2021年に予定されている全線開通以降は、今とはかなり違った様相となっていることを期待しよう。

東急建設、バングラで鉄道工事受注 日本企業で初(日本経済新聞)

ダッカ市に高速高架鉄道! 渋滞緩和へ向けて進む都市計画(JICA)

デリーの宿

乗り換えのために必ず立ち寄らなければならない街というものがある。利用する国際線フライトが発着するようなところで、そこから旅行が開始されることになる。もちろんあちこち出歩いたりすることはあり、知己を訪れたり、グルメを楽しんだり、新しい注目スポットを訪れてみたりすることはあっても、すでに繰り返し訪問したことがあったり、かつて住んでいたことがある街となると、もはや好奇心を満たすよりも、旅行を始めるにあたって必要なものを調達する場所としての比重のほうが高くなる。

するとなるべく短い時間で用事を済ますことができるようにするため、滞在するエリアへのアクセス、鉄道駅までの距離、ATMあるいは両替所、携帯電話のSIM購入に手間がかからず販売する店の営業時間も長いなどといった、効率よく立ち回ることができる環境が大切になってくる。当然、その環境の中に宿そのものの利便性も加わってくる。

ロケーション、部屋の質に対して料金が財布に優しいかどうか、利用する時期に空室があり、予約も容易であるかどうかということがまず頭に浮かぶ。人気の宿で、混み合う時期にはなかなか空きがないとか、常に予約なしで宿泊希望者が次々にやってくるので、メールで問い合わせてもなかなか返信してくれないようなところはけっこうある。

ここ数年、デリーで常宿にしているCottage Yes Pleaseは、特に部屋がキレイなわけではなく、料金が飛び切り安いわけでもなく、同程度の宿はいくらでもあるのだが、私はよく利用している。スタッフの入れ替わりはあまりなく、いつも同じ顔ぶれなのでこちらのことをよく覚えてくれている。

まずはメールで問い合わせると、即時回答してくれること。夜にメールを出しておくと、翌日の午前中には回答してくれるし、予約の管理もしっかりしている。

そしてどんな時間帯にチェックイン、チェックアウトするにしても、きちんとした対応をしてくれることだ。ちゃんとしたホテル並みに、どんな時間帯でもスタッフがカウンターで執務しており、日中と変わらない応対をしてくれるため、「アテにできる」という安心感がある。

通常、エコノミーな宿の弱い部分として、深夜あたりから未明の時間帯に到着あるいは出発しようとする場合の対応がある。ロビーの床などでごろ寝しているスタッフを大声で起こすと、眠そうな目をこすりながら嫌々手続きをしたり、あるいは到着したこちらが予約客であることを確認もせずに「満室だ」と、追い返そうとしたりすることが往々にしてあるのが普通だ。

さらには料金面での事柄もある。人を見て料金を変えるようなことはしない。タクシーなどを頼んだ場合も同様で、まともな金額による定額サービスを実施しており、明朗会計である点も好印象だ。

加えて、ロビーには、客が自由に座って新聞を読んだり、Wifiでネット接続をしたりなどして過ごすことができるスペースがあり、他の宿泊客たちと気楽に会話を楽しめる環境であることだ。

西洋人客も多く、閑散期には周囲の宿はガラガラでも、ここはいつもそれなりに宿泊客が出入りしているのだが、それとは逆に繁忙期でもエコノミーな宿の割には客室数が多いこと、周囲に同程度の料金の宿が数多いため、ピーク時期でも数日前にメールしておけば、深夜過ぎに到着する場合でも部屋を確保できることが多い。

ここは、とりわけ日本人客の間で人気が高いようだが、ロビーで営業しているシゲタトラベルのおかげという部分もあるように思われる。日本語が流暢なラジェンドラ氏が切り盛りしている。彼の元には日本人スタッフも常駐しており、メールによる問い合わせにはこの方が対応されているらしい。

ニューデリー駅前地域のワサワサした立地だが、個人的にはなかなか好印象な宿である。

ルンビニー滞在1

ルンビニーで宿に荷物を置いてから、最初に向かったのは敷地内のチベット仏教寺院、そしてその裏手にあるマーヤーデーヴィ―寺院。ここは寺院というよりも、釈尊が生まれた場所の遺構が保存されているところで、こうしたいい状態でちゃんと残っているというのは感動的でさえある。これは、マーヤーデーヴィー寺院の白い壁の建物の中に保存されており、風雨で劣化しないようになっている。

マーヤーデーヴィー寺院

遺構もきちんと管理されている。

日本、中国、東南アジア他の仏教国の古刹、名刹はもとより、文化や伝統、価値観や行動様式など、仏教が発生していなかったら、現在とまったく異なるものとなっていたわけで、まさにここからそれが始まったということになる。実にありがたいものだ。

世界遺産登録されている遺跡であるが、ここでは2013年には紀元前6世紀のものとみられる建築物の遺構が見つかっており、誕生した時期に様々な説がある釈尊だが、その生誕年について、より古いものであるとする説に有力な手掛かりを与えることになる可能性がある。

釈迦の生誕年が早まる可能性も、ネパールの遺跡で新発見(AFP)
http://www.afpbb.com/articles/-/3003957

マーヤーデーヴィー寺院の裏手には、沐浴池とタルチョが沢山はためく木があり、思索にふけるにちょうど良い空間を提供している。池のほとりで、タイの僧侶と信徒たちが読経を上げていたが、同じく巡礼で訪れていたブータン人団体の男性が、何を思ったのかお経を唱える彼らに、うやうやしくお布施を渡していた。

読経するタイの人たちにお布施を渡すブータン人。でもなぜ??

遺跡公園自体はまだ完成しているわけではないようだが、それでもずいぶん大掛かりで立派なものを作ったものだ。2008年だかにネパール訪問した際、中国が大掛かりな整備に乗り出すという記事を読んだことがあるが、これがそうなのだろうか。まさに中国さまさまである。

ただしいけないのは、自転車で回らないとあまりに広大すぎて大変なのだが、マーヤーデーヴィー寺院がある側から長い通路を渡って、各国の寺院が建ち並ぶエリアへの移動は、徒歩のみで可能であること。自転車の場合は一度敷地の外に出て、別のゲートから入りなおす必要があることだ。まだすっかり完成したわけではないので、今後このあたりは改善されていくことだろう。

天上天下唯我独尊

日本人観光客も多いことと思うが、ボードガヤーと違って日本語が上手な怪しい奴がつきまとうようなことはなく、実に快適に周遊することができる。

各国から出ている寺院見学するのもなかなかいい。ボードガヤーで感じたように、これらはそれぞれ自国の様式を模倣したインド建材によるものでしかないのだが、それでもこうした形でいろいろ工夫して寺院が出されているということは興味深いものである。

広大な敷地内に、韓国寺院、スリランカ寺院、ミャンマー寺院、ネパール寺院、様々な宗派等のチベット仏教寺院その他が点在しているが、とりわけタイ寺院の洒落たデザインと美しい祭壇が目に鮮やかだ。

韓国寺院
ミャンマー寺院
ネパール寺院
チベット仏教系の寺院はかなり多い
これもチベット仏教系の寺院
チベット仏教系寺院のマニ車
タイ寺院
タイ寺院の堂内

遺跡公園の最も北にある日本山妙法寺の仏塔とお堂。藤井日達という僧侶が始めた教団で、ストイックさで知られるが、日本ではあまりその名を耳にすることはない。やはり海外での存在感は実に大きく、建立する建物も壮大だ。基本的に活動先の国での「独立採算」でやっていると聞くので、僧侶たちは厳格な修行者であるとともに、大変優れた経営者であるという話も耳にする。現地政財界とのパイプも太いというが、いったいどうやって集金調達をしているのか、いつも不思議に思う。

日本山妙法寺の仏塔

ここからは湿原の景色が眺められる。仏塔の上から眺めるとさらに良い。「周囲は鶴の保護区となっており、これらを無料で見ることができる」とガイドブックに書かれているが。ちょうどシーズンであるはずだが。私は視力が悪いためよく見えなかった。

日本山妙法寺のお堂も拝見する。ボードガヤーのそれと違って、こちらはこじんまりしているが、やはり日本の教団のお寺らしく、ずいぶんキレイにしてあるものだ。勤行の時間帯も書かれており、誰でも歓迎とある。

日本山妙法寺のお堂

遺跡公園敷地内にはまだ森林が残っている。かつてタライ地域は深い森に包まれており、北インドから人々が大量に移住したことにより、広大な耕作地に変貌したというが、その森林であったころにはこんな風景が続いていたのではないか?と思ったりする。しかしこういう場所なので、冬で気温が低いのに、蚊が非常に多い。アッサムもそうであった。これが気温の高い時期であれば、蚊の大群に大変悩まされることだろう。

かつてのタライ地域はこんな森が果てしなく続いていたのだろうか。

この日の「愛車」
自転車で走り回っての疲れは、Red Bullで癒す。かつてはタイの肉体労働者の「リポビタ」、いまや国際的なエナジードリンクのブランド
遺跡公園の外にあるが大掛かりな工事が進行中。日本の神社の鳥居みたいな形だが、周囲に尋ねる相手がいなかったため正体不明・・・