物価高騰

昨日配信されたインディア・トゥデイ電子版の最新号。表紙にもなっている特集記事は日用品等の価格急騰。昨今の燃料価格高騰により、ガソリンやプロパンガスも上がっているが、牛乳のようにあまり価格に変化のないものもあれば、トマト、ナスなどの野菜類などのように昨年比で2倍、3倍くらいになってしまっているものも多いようだ。円安、ウクライナ危機、原油価格高などにより、様々なモノの価格がどんどん上がっている日本もさることながら、このような状態にあるインドの市民への生活への圧迫感は相当なものだろう。

Chromebook

これまで愛用していたタブレットが、とても鈍くなり、突然アプリが落ちたり、画面はフリーズしていないのに、操作ができなくなったり、指紋認証あるいはPINでの画面ロック解除ができなくなったりと、ダメになってきた。そろそろ後継機必要と、いろいろ検討。

当初は似たようなタブレットを購入するつりだったが、タブレットの近くの売り場では、画面の見た目はAndroidとほぼ同じASUS製の10.5インチのChromebook (CM300DV)が展示されていた。

タブレットとPCの中間みたいな位置づけとのこと。アプリはGoogleストア、あるいはChromebookストアからアプリを入れる。感覚はAndroidのタブレットと変わらない。縦置きしても画面を反転できないモデルもあるので、購入時にこのあたりは要確認である。Android端末で利用できても、Chomebook端末では使えないアプリも一部あるようだが、そのあたりは目をつぶることにする。

それ以外に異なるのは、最初から当然の装備としてキーボードが付いていること。Androidのタブレットもそうした装備の用意がある機種もあるが、それらに出来の良くない日本語IMEを入れて使うのと異なり、Chromebookでは、普段使っているPCと同じ感じで使えるのが良い。オフィスソフトの代わりにGoogleのドキュメントを使えばいいし、タブレット兼簡易版PCという具合か。キーボードは外して持ち歩いてもいいし、付けたままでも薄いので邪魔というほどでもない。

旅行に持参する端末としても、なかなか良いように思う。

見た目はマイクロソフトの「Surface」みたいだ。
背後からはこんな具合
縦置ではこのような感じ
折りたたむとこのようになる

サルマーン・クルシード

国民会議派の重鎮のひとり、世俗派を代表するムスリムの国会議員で、著述家としても広く知られるサルマーン・クルシードのナイニタルにある屋敷が放火される事件が起き、ネットで拡散されたその様子がインドのニュース番組でも取り上げられていた。このようなことが起きた原因は先月リリースされた彼による著作が原因らしい。

Four arrested for vandalism at Salman Khurshid’s house in Nainital (INDIA TODAY)

1992年のバーブリー・マスジッド破壊事件に至るまでの道筋とその後の展開を回想したもので、この事件については立場によっていろいろな捉え方があるが、世俗国家インドからサフラン勢力台頭へと転換した分水嶺のような事件であった。これを境にインドの国是と常識が一転したと言える。それまでのインド中央政界は「中道左派vs左派」の対立軸であったものが、「ヒンドゥー右翼vs中道+左派」に移行してしまったからだ。

穏健かつ良識ある世俗派のベテラン政治家がこれをどのように総括しているか知りたいので、キンドル版を購入してみることにした。

書名:Sunrise over Ayodhya Hardcover – 25 October 2021

著者:Salman Khurshid

ISBN-10 ‏ : ‎ 0670096148

ISBN-13 ‏ : ‎ 978-0670096145

インドのカレンダーアートから見る女性観

今から21年前に「インドのカレンダーアート 女神からピンナップへ」福岡アジア美術館でという企画展が開催されたときの展覧会図録。

80ページほどのコンテンツには、「妻として」「豊穣の花嫁として」「母の愛」「危険な母神、保護する母神」「恋人」「妖婦」等々、インドにおける女性像について、様々な側面からカレンダーアートの絵とともに考察がなされており興味深い。

内容は図柄も文章もかなり古くなっており、今の50代以上の世代のインド人たちの感覚で著されたものであるが、それは即ちインドの伝統的な女性観を象徴したものであると言える。

最近、福岡アジア美術館を見学した際に購入したのだが、同美術館を運営する福岡市文化芸術振興財団のウェブサイト上のオンラインショップでも販売されており、ご興味のある方にはお勧めしたい。

Kindle端末買い替え

日本のアマゾン用にKindle Paperwhite(左)、インドのアマゾン用に9年前に購入したKindleを使用していたが、あまりに動作が緩慢になったので注文したKindleの一番安いモデル(右)が届いた。

前者は画面部分と縁部分の段差がなく、一枚のフラットなガラススクリーンで仕上げてあるのに対して、後者は画面の部分のみガラスのため段差がある。そのため操作感、ページめくり感は前者のほうが勝るとともに、画面の見た質感が実際の紙のごとく自然な風になっているとともに、黒地に白文字で表示する「ダークモード」も選択できるようになっている。しかし反応速度もストレージサイズも変わらないため、安い左のほうで充分な気がする。

日本アマゾンとインドアマゾンでそれぞれ別の端末を使っているのは、日米のアマゾンはKindleアカウントを結合できるのに対して、日印のそれはできないからだ。そのため専用の端末を用意する必要がある。

インドアマゾンで発行されたKindle書籍のうち、日本アマゾンでも購入できるものはとても少なく、価格も高くなる。ときには数倍にもなる。しかし不思議なのは、ときにしてその逆のケースもあることだ。日本アマゾン用に使用している左の端末で表示しているヒンディー語書籍がそんな例外だった。たまにそういうことがある。

インド訪問時には、いつも帰国前に書籍漁りをするのが儀式みたいになっていたが、Kindleで購入できる書籍であれば、それで購入するに越したことはない。送料はかからないし、あるいは重たい思いをして運んでくる必要もない。もちろん紙の書籍ならではの良さを否定はしないが、これを日本まで移動させるための手間とコストを考えると、やはり電子書籍はありがたい。ただしどんな本でも電子で入手できるわけではなく、紙媒体でしか出ていない興味深い本が多いのもインド。

それでもやはりコロナ禍にあって、電子書籍はなおさらのことありがたい。ウェブのやインドの電子版の週刊誌などに出ている書評で見かけた作品を、インドアマゾンで即座に購入できるからだ。まさにKindleさまさまである。