コールカーターの老舗洋菓子店

NAHOUM & SONS

創業1902年から数えて今年で110年目となるナフーム(Nahoum & Sons) は、1911年にデリーに遷都されるまで、英国によるインド統治の中心地であったコールカーターでも、現存する最古の洋菓子屋であるとされる。

店の名前が示すとおりユダヤ系の商店で、経営者は三代目のディヴィッド・ナフーム氏。ずいぶん前には彼が店に出ているところを見かけた記憶があるのだが、今や90代という高齢のため、滅多に店に顔を出すことはないらしい。

昨年の今ごろ、『コールカーターのダヴィデの星1234』で取り上げてみたとおり、今や見る影もないものの、コールカーターはユダヤ系コミュニティが繁栄した場所でもある。

この街きっての老舗洋菓子屋といっても、決して敷居の高いものではなく、ここを訪れる旅行者誰もが一度は足を踏み入れる(そして煩い客引きにつきまとわれる)ニューマーケット内の雑然とした一角にある。

Nahoum & Sons Private Limited

F-20, New Market

Kolkata – 700087

店内の様子

市内の他の場所からニューマーケットに移転してきたのは1916年だというから、このロケーションですでに96年が経過していることになる。室内の様子もショーウィンドウも時代がかっていて、なかなかいい感じだ。創業時から少し遡った19世紀のコールカーター在住欧州人向け商店の中はこんな感じであったのではないだろうか。

朝は10時開店だが、店の一部は朝7時くらいから開けており、そこでは香ばしい匂いが立ち上る焼きたての食パンを販売している。ベーカリーとしてもかなり評判がいいらしい。

メインの洋菓子類については、ケーキ、ドライケーキ、ペストリー、クッキー、メレンゲの類で、他の洋菓子屋に陳列されているものと大差ないのだが、いろいろ買い込んで試してみると、見た目は似ていても、味わいは標準的なレベルを大きく凌駕している。さすがは110年もの歳月を経た老舗だけのことはあり、どれも美味であった。

時代がかった棚もいい感じ。

果たしてナフームに陳列されている菓子類で、創業当時から同じレシピで作っているものがあるのかどうかは不明。冷蔵庫のなかった時代のことだが、今のナフームのショーウィンドウにも冷蔵装置は付いていないので、たぶん同じようなものを作っていたのではないかと思う。

静かに目を閉じて食してみれば、あなたも20世紀初頭の味わいが体験できるに違いない。

見た目は他店のものと同様でも、さすがは老舗の味わい。

再び中華朝市へ2

旧中華街にある観音寺

この地域にある観音廟に行く。寺の世話人はネパール人にも見えるが中国系。おそらくインド人との混血らしきと思われる浅黒い肌の50代後半くらいの男性だ。早朝から参拝客はポツポツと出入りしている。

旧中華街は元々ムスリム地区と隣り合っていたのだが、インドにあっては華人とムスリムは共働関係にあるようだ。19世紀後半あたりから流入してきた華人たちが従事した主要な産業、皮なめし業、皮革加工に関する製靴業等の仕事、家畜の屠殺から畜産物加工、そして『Non-Veg』レストラン等々でしばしば同業者であったり、取引相手であったり。華人たちが経済力をつけてからは、ムスリム労働者たちに就労機会を与えてくれる雇用主でもあったことから、互いに持ちつ持たれつの関係が続いていたようだ。

コールカーターのもうひとつのチャイナタウン、東郊外のテーングラー地区でも同様だ。華人経営の大小様々な皮なめし工場があるが、労働者たちはインド人のムスリムたち。中華レストランも大きなものから小さなものまでいろいろあるが、経営者家族以外の従業員たちはやはりムスリム。豚肉無しの中華料理で、中国本土での漢族系ムスリムたちの『清真料理』のイメージと重なるような感じがする。

ムスリム地区の中で忽然と現れる華人の同郷会館

華人人口が非常に少なくなっている現在は、このあたりも丸ごとムスリム地区となっている。しばらく旧中華街エリアのムスリム地区を散歩する。道端の小さな店で、羊や牛を解体していたり、屋根の付いた小さなマーケットがあったりする。そんな中に突然、華人たちの同郷会館や中国寺院等が散見される。

屋根付きのマーケットで鶏卵を商う男性

ここから少し北に向かうとナコーダー・マスジッドに出る。1926年に落成したこのマスジッドは、密度の高い商業地域に立地している割には1万人収容という規模の大きさを誇る。敷地ギリギリ一杯まで使ったこの建物は、キブラーの方角との折り合いをつけるため、通りから見ると、かなり捻じれたような形になっており、自分の視覚がおかしくなったような気がしてしまうくらいだ。あるいは『だまし絵』を眺めているような感じともいえるだろうか。

ナコーダー・マスジッド

マスジッド入口向かって左側に、割ときれいな感じの床屋があったので入ってカットしてもらっているとき、店の入口にいた人が『空の具合がずいぶん妙だぜ』と店主に言う。『どんな具合だい?』と外に出てみると、まるで夜のように暗くなっていて気味が悪い。

散髪を終えて外に出たところで非常に激しい雨となった。とても歩いているわけにはいかないので、庇のあるところで雨宿りだ。道路端は見る見るうちに冠水していく。

<完>

再び中華朝市へ1

コールカーター訪問の際、毎回一度は中華朝市に出かけることにしている。ごくささやかなモーニング・マーケットではあるものの、コールカーターで長年続いてきた(インド独立に続いて中印紛争以降は人口を激減させてきたが・・・)中華コミュニティの一面を垣間見る機会であるとともに、インド人たちにとっては異国情緒を味わうスポットとしてテレビ等で紹介されたこともあるため、カメラを手にしたカップルや親子連れ等も少なからず見かける。

昨年秋に版が改まったロンリープラネットのインドのガイドブックのコールカーターのチャプターでも、『Old China Town』(旧中華街)として、このエリアのことを取り上げるようになったことから、同様に紹介されている郊外のテーングラー地区とともに、訪問する外国人客も今後増えていくのではないかと思う。旧中華街のSun Yat Sen St.つまり『孫文路』にある、知人の華人女性Cさんの中華食材屋に立ち寄った際、彼女自身のことも少し書かれているページを見せてみた。まったく知らなかったようでちょっと驚いていた。コミュニティ内外の様々な人たちが出入りするお店の主で、気さくで知己の幅が広く華人コミュニティに関する情報通であることに加えて、いつも店にいるのでコンタクトしやすいことから、従前からメディア等の取材を受けることが多かったようだ。

そのCさんと世間話している間にも、時折地元コールカーター在住のインド人たちの中で、ちょっとグルメな人たちがソースだの、乾麺だのといったアイテムを求めて店にやってくる。『煮豚をうまく作りたいと思いましてな・・・』と、調味料や香辛料を購入するとともに、レシピの教えを乞う初老の紳士の姿もあり、さすがはコスモポリタンなコールカーター、食生活も多様なインド人たちがいるものだと少々感心。

数少ない華人の売り子

この中華朝市、華人たちが大勢早起きして屋台でいろんな食べ物を売っているものと期待して出かけるとアテが外れることだろう。肉まんを蒸して売っていたり、油条を揚げて販売したりしているのは、たいていインド人たち。中にはわずかに華人もあるといった具合だからだ。お客の側についても、華人の姿がチラホラ見られる程度。彼らの多くは、中印紛争以降大量に国外、とりわけカナダへ移住してしまったため、人口が激減したことに加えて、コールカーターに残った人たちの多くは高齢化しているので、あまりこういう仕事をしなくなったということが背景にある。

そんなわけで、朝市の売り子たちの多くは、この地域で華人の屋台料理を覚えたインド人たちなのだが、それでも『華人直伝のやりかた』はしっかり身に付けているようだし、肉まんやシュウマイ等は、この地域で華人が製造したものを購入して蒸して販売しているため、味は本格的だ。

華人の親子連れの姿があった。

中華屋台料理の店と反対側には、野菜や魚類などを売る普通の露天商たちが店を広げている。大きなタライの中には生きたフナや鯉の類の魚たち。中には緋色の鯉の姿もある。元々錦鯉は、突然変異した緋鯉を改良していってできたものなので、普通の鯉の中にある一定の割合でこうした変種が出現するのだろう。

緋鯉がいた。

<続く>

コールカーターでGALAXY TAB購入

GALAXY TAB

以前から『あったら便利だな・・・』と思っていたものがある。SIMフリーのSAMSUNGのGALAXY TABである。AppleのiPad同様の大型のタイプではなく、画面サイズが7インチでSIMを挿入して通話も可能なモデルが欲しかった。

なぜかといえば理由はいくつかある。

まず、電子書籍ないしはスキャナで読み込んで電子化した書籍を読むためのリーダーとして、iPadを利用しているのだが、外出時に持ち歩くには9.7インチの画面サイズはちょっと邪魔だ。7インチというサイズは視覚的にも質量的にも、複数の書籍を常時持ち歩き、いつでもどこでも好きなところで読書するという目的にうまく合致する。旅行先に持ち出すガイドブックもこれに入れておくといいだろう。ただし、バッテリー切れには注意したい。

次に、携帯電話として利用できる点もいい。頻繁に電話をかける人の場合は、いちいちマイク付きのヘッドセットを装着しなくてはならないのが面倒かと思う。だが私の場合は発信・受信ともに多くないので問題ない。

また周囲に通話内容を聞かれても構わないのならば、ちょうど家の電話のハンズフリー状態での会話も可能だ。スピーカーから相手の声が流れ出て、こちらの声は本体左側に内蔵されているマイクから拾われることになる。自室内やホテルの中でならば、このほうが楽でいいかもしれない。iPadの場合は、Wi-Fi環境でSkypeは利用できるものの、マイク付きのヘッドセットをしなくてはならないことを不便に感じていた。もちろん3Gによるインターネット接続もできる。

日本のdocomoから販売されているSIMロックがかかっていることに加えて、本来仕様に入っているテザリング機能も利用不可となっているのだが、国際版のGALAXY TABは、持てる性能をフルに発揮できる仕様だ。さらには、Bluetoothキーボードも利用可能のため、日記等を書くためのワープロとしても使うことができる。ほぼ「パソコン」として活用できることになる。

私が購入しようとしていたGT-P1000(日本国内で販売のSC-01Cというモデルに相当)はすでに生産終了であり、後継機種との入れ替わりの時期である。そのため新しいモデルが出てくるのを待つかどうかということも少々考えたのだが、その分価格も少し安くなっていたことに加えて、スペックはGT-P1000で充分だと考えたので手に入れることにした。

そこで向かったのは、コールカーターのサクラート・プレース(Saklat Place)だ。チャンドニー・チョウクとマダン・ストリートの間に広がる電機とIT関係の店が集まるエリアで、パソコン、携帯電話からテレビや扇風機等々まで、いろいろなモノを扱う小さな店が雑然と軒を連ねている。いくつかの店を覗いてみたが、目当てのGALAXY TAB GT-P1000はすでに売り切ったというところが多い。SAMSUNGの新製品、GALAXY NOTEを勧められたりする。5インチの画面のスマートフォンで、これも魅力的なモデルであることは間違いないのだが、電子書籍を読みまくるのには適当なサイズではないため、私にとっては目移りする対象ではない。

マダン・ストリートとチッタランジャン・アヴェニューの交差点にあるIT関連専用のモール、E-Mallに行ってみた。規模は小ぶりではあるものの、インド国内外のメーカーのパソコンや携帯電話関連のショップが入っており、各店舗とも小ぎれいでいい感じ。

最上階にあるe-zoneという店は一番大きくて品揃えの幅も広く、ここでようやくGALAXY TAB GT-P1000の在庫がまだあった。販売価格は25,990Rs。包装箱に出荷時に刷り込まれている価格は32,920Rsだが、すでに型落ち商品なのでもう少し安くなってもいいような気がするのだが・・・。

店頭にいくつか並べられているデモ機の中に、Relianceの3G Tabもあった。見た目は実にそっくりで、スペックもGALAXY TABと同等、もちろんOSはどちらもアンドロイドを搭載。こちらも携帯電話としての通話機能が付いている。まさにGALAXY TABのコピー製品といえるだろう。

Reliance 3G Tab SAMSUNGのGALAXY TABと『瓜二つの他人』

大きな違いといえば販売価格。Relianceの3G Tabは、SAMSUNGのGALAXY TABの半額くらいなので少々心が動く。私が欲しているのは機能そのものなので、ブランドはどうでもいいのだが、3G Tabの実機を操作してみると、動きそのものは軽快であるものの、ボディの感触に剛性感が無く、繋ぎ目もペラペラしている印象。この分だと内部もお粗末な仕上げなのではないかと思えてしまう。やはり韓国製造の安心感もあり、SAMSUNGの製品にすることにした。

それまで使用していた携帯電話からインドのvodafoneのSIMを取り外し、購入するGALAXY TABに挿入してみる。通話・ネット接続ともに問題なく動作することを確認したうえで購入。

通信費について、こうしたスマートフォン端末から普通にネットにアクセスすると非常に割高な料金となることに気が付いた。ちょっとブラウズしただけで100Rs、200Rsと引かれていってしまう。GALAXY TABから直接のウェブ閲覧、あるいはテザリングともにやたらと不経済だ。ノートパソコンからネット接続するためのUSBスティックについては、各社からUSB機器代金込みで1か月(他に3か月、6か月等のプランも有り)で1,200Rs前後でつなぎ放題のプランが出ていることに較べると、馬鹿らしいほど高い。現時点では、少なくとも私が利用しているvodafoneからは、スマートフォンによる3Gデータ通信のつなぎ放題プランは出ていないが、スマートフォンから頻繁に3Gデータ通信を使うならば、それなりのパッケージを利用したほうがいい。

だがデータ通信に使う機器が複数ある場合、Mi-Fiを利用すると効率がいいだろう。スマートフォンくらいのサイズのインターネット接続用のルーターだ。Wi-Fi接続機能のあるデバイスならば、何でもネット接続できる。ハードウェアの価格がまだ高いが、今後普及するにつれて、より低価格の製品が出てくることだろう。

ところで、3Gデータ通信は、大都市ではそれなりに快適な速度が出るものの、地方とりわけ山間部に行くと具合があまりよくなかったり、極度に不安定であったりすることもある。これはインドに限ったことではなく、日本でも例えばソフトバンクの場合は大都市圏外でなかなか繋がりにくかったり、首都圏でも丘陵地になっているエリアでは利用できないスポットも少なからずあったりするのはいたしかたない。だが概ね広範囲で常時接続できる環境が簡単に手に入るのはありがたいことだ。

さて、話はGALAXY TABに戻る。コールカーター市内でWi-Fi環境下に持っていき、とりあえず入れておきたい無料アプリケーションをダウンロードしてインストールした。SAMSUNGのGALAXYの国際版は、購入した状態では日本語読み書きの環境がないため、こちらも無料の日本語IMEを入れたところで、Bluetoothのキーボードはまだ持っていないが、当面必要な環境はほぼ揃った。

だがひとつわからないことがある。iPadで書籍リーダーのi文庫を愛用しており、有料アプリケーションだが、こちらは是非とも入れておきたかったので購入しようとしたのだが、うまくいかなかった。『お住まいの国では、このアイテムをインストールできません。』とのエラー表示が出てしまう。端末のロケーションを日本に変更すれば購入できるかも?と試してみたが、どうもダメなのである。

i文庫はなぜか購入できないと表示された。他にもいくつか入手できないアプリケーションがあるのだが、これらは日本での販売モデルと違うからだろうか。たいていのアプリケーションは入手可能なようだが、他にもいくつかi文庫同様にダウンロードできないものが存在することに気が付いた。私自身、こうした分野に詳しくないのでよくわからないのだが、似たようなアプリケーションはいくつもあるわけだし、あまり細かいことは気にしないことにしよう。

付属のケースを装着してみた。

購入時にパッケージ内に同梱されていたケースを装着。一見、普通の手帳みたい(?)であまり目立たずいい感じだ。とりあえず、持参のノートパソコンの中に保存してあるLonely Planetガイドブックのコールカーターのチャプターを転送して表示してみた。

Lonely Planetのガイドブックを表示してみた。

同社のインドのガイドブックの判型よりもやや小さく、厚み四分の1程度の躯体に、ガイドブック、その他の書籍が収まり、ウェブ閲覧、メール送受信に加えて携帯電話機能、そしてワープロソフトその他パソコン的な機能も有していることから、やたらと重宝しそうな予感。盗難にはくれぐれも気を付けようと思う。

インドの食事

2009年に出た『インドカレー紀行』という本がある。

南インド史研究の第一人者の辛島昇氏が著した書籍である。タイトルからわかるとおり、一般向けに書かれたものだが、インド各地の料理と文化的・歴史的背景、古来インド固有のものではなかった食材の伝播と定着に関する過程等も含めてわかりやすく解説してある。食事から見たインド文化誌といった具合だ。本文中にいくつも散りばめられているレシピもぜひ試してみたくなる。

カラー版 インドカレー紀行

カラー版 インド・カレー紀行 (岩波ジュニア新書)

辛島昇著

大村次郷写真

出版社: 岩波書店

ISBN : 4005006299

2006年に日本語訳が発行された『インドカレー伝』(リジー・コリンガム著/東郷えりか訳)と重なる部分もあるのだが、特に代表的な料理を論じている関係上、自然とそうなってしまうのだろう。

『インドカレー紀行』によると、インド料理の本が数多く出版されるようになったのはここ40年くらいのことであるという。早い時期から全国的に普及していた北インドの料理はさておき、その他はごく当たり前の日常食として地方ごとの家庭で伝えられてきたものであり、特定の地域の料理がそれと関係のない地域で食されるということがあまりなかったためらしい。インド国内における一種の『グローバル化』現象のひとつということになるのだろう。おそらく娯楽としての外食産業の普及という点もこれに寄与しているのではなかろうか。

ともかく、人々の間で地元以外の料理についての関心が高まり、ローカルなレシピであったものが『インドの料理』というナショナルレベルに持ち上がることとなり、そこから今でいうところの『インド料理』という捉え方が出てきたという指摘には思わず頷いてしまう。

歴史の中で、各地で生じた様々な食文化の混淆、新たな食材と料理法の導入の結果、生み出されてきたのがインド料理の豊かなレパートリーである。その末裔に当たるのがイギリス経由で入ってきて日本で定着した『カレーライス』ということになる。

かつてなく各地の味を楽しむことができるようになっており、加えてレディーメイドの調合スパイスや食材、レトルト食品なども広く流通してきている昨今、とりわけファストフード等の普及により、特に若年層の好みの味覚は確実に変わりつつあるだろう。そうした中で、新たな味覚が創造されつつあるのもしれないが、同時に各家庭あるいは地域ごとの味のバラエティが少しずつ収斂されて『標準化』されつつあるのではないかとも思われる。

この『インドカレー紀行』について、今後続編の計画があるのかどうかは知らないが、個人的には『インド菓子紀行』が出てくれると大変嬉しい。ラスグッラーとゴアのベビンカは取り上げられていたが、本来の食事同様にバラエティ豊かで味わい深く、それ以上にカラフルなインドの甘味の世界だ。『インド菓子文化』をカラー画像入りでを包括的に取り上げた本が出れば『本邦初』の快挙となることだろう。