難民の立場も背景次第

チベット、ブータン、アフガニスタン、スリランカなど、政治的に問題を抱える国々(「幸福の国」と自称するブータンもそのひとつ。決して少なからぬ数の難民を国外に流出させている)から難民を受け入れているインドだが、同じ難民の立場でも背景により扱いはずいぶん異なる。

中国によるチベット占領以来、現在に至るまでインドへ流入が続くチベットからの難民は、それなりの地位を保証され、ダラムサラには亡命政府まで存在している。

またデリーを中心とする「アフガン人コミュニティ」では、アフガニスタンの中流層以上から流出した人たちが多いため、彼らは活発な商業活動を展開している。1996年にカーブルを陥落させたターリバーン勢力に処刑されたムハンマド・ナジーブッラーの家族も当時デリーに避難しており、この出来事の一部始終をそこで知ることとなったように、アフガニスタンの富裕層にとって、インドは手近な訪問先であり、有事の際の避難先である。

新参者のロヒンギャーについては、現在インドの中央政府がムスリムに対して冷淡なBJPということ、それを背景にしてこれまたムスリムの難民に対して関心の薄いものとなっている国内世論も非常に不利に作用している。

ロヒンギャーは、先祖がミャンマー移住する前はインドの一部を成すベンガル地方の民。同じインド系の人々で文化背景も大変繋がりの深い人たちであるのは何とも皮肉なことである。

インド、ロヒンギャ7人をミャンマーに強制送還 国連の警告無視(AFP)

ミャンマー査証免除

2018年10月1日から日本及び韓国の国籍所持者に対して、ミャンマーへの観光目的で渡航する際の査証が免除となった。これにより30日以内の滞在が可能となる。入国地点は、ヤンゴン国際空港、マンダレー国際空港、ネーピードー国際空港、タイとの陸路国境のタチレク、ミャワディー、コータウン、ティーキー、そして入国地点として利用する機会はあまりないかもしれないがヤンゴン港でもこの措置を利用できる。
1年間の期限付きとなっているが、特に問題が生じない限りは、往々にしてさらに延長されるものだ。私たちとしてもこの措置を歓迎したい。

ミャンマー入国時の観光ビザ免除スタート。ANA直行便の到着客を盛大に歓迎(トラベルWatch)

朝食と喫茶

アングロインディアンな朝食は、亜大陸どこに行っても普遍的で、それこそペーシャーワルだろうが、ダッカだろうが、デリーで食べるものと大差ない。

おまけに英領下ではなかった(とはいえ深い縁を持つこととなった)ネパールでも普通にあるし、まだ訪れたことはないがブータンでも同様だろう。加えて、英国が短期間ではあったが影響下に収めたアフガニスタンでもごく普通にブリティッシュな朝食はあるのだろう。少なくとも街なかでは。

それにしても朝食アイテムばかりが、やけに広く普及して現地化するというのは面白いが、喫茶の習慣とセットで捉えるべきかもしれない。立場、地位の異なる人が会食する習慣のなかったインドで、チャーイを入れる店先で様々な人々が集い、議論が生まれた。

英領末期のカルカッタでは、当時まだ珍しかったカフェで、紅茶カップを片手に人々が社会を語り、それはインド独立への大きなうねりを後押しするとともに、そうしたインテリ層の中からは後に貧農たちと手を携えて闘おうという左翼革命思想も台頭し、その流れのひとつがナクサライト(マオイスト)勢力となった。

喫茶の習慣は、階層間の対話と議論の場を提供し、インドを大きく変えた・・・と言っても大げさではないだろう。

Son Beel

ソンビール。アジアで2番目に大きな湿地帯とのことだが、ごく浅い湖らしい。
しかし、季節によっても広さ、深さはまったく違うのだという。アジアでも最多雨な地帯のひとつ、アッサム州にあるだけのことはある。
渡り鳥がやってくる季節など、バードウォッチングにも良さそうだ。

The Sonbil (Youtube)

ラダックのガイドブック改訂版

山本高樹さんのラダックガイドブックの改訂版が発行された。2012年5月に出版された「ラダック ザンスカール トラベルガイド インドの中の小さなチベット (地球の歩き方GEM STONE)」のアップデートだ。記載内容が見直されるとともに、以前は掲載されていなかったスピティの紹介も加わった。ただちにラダックを訪問する予定はないのだが、Kindle版で購入しておいた。あの素敵な大地を再訪する日が楽しみだ。

書名:ラダック ザンスカール スピティ 北インドのリトルチベット[増補改訂版]
著者:山本高樹
出版社:株式会社ダイヤモンド社