THE LINE

サウジアラビアが推進する国家プロジェクトとしてのスマートシティ「THE LINE」の建設。

埋蔵量世界一の豊かな石油資源と石油後を見据えた展望のもと、外国からの技術と投資を呼び込んで、まったく新しいコンセプトの街が生まれようとしている。

幅200mで長さが170km、三層構造で居住、インフラ、交通とそれぞれの役割が分かれているとともに、自動車のないどこにでも歩いて行ける街らしい。地域間の往来はどのような具合の「交通機関」が用意されるのだろうか。

もしかしたら将来、地球外の惑星に都市が建設される際に利用するであろう技術やアイデアも投入されるのか、あるいはそれを見込んでのテストケースでもあるのか。

建築家にも建設会社にとったも、まったく新しいコンセプトや技術で取り組むことのできる非常に楽しみなプロジェクトなのかもしれない。

フェーズ1部分は2030年までに完成予定なのだと。そのあたりでどのようになっているのか報じられるのが楽しみだ。

このプロジェクトに参画するインド人技術者や労働者も多数あることだろう。地理的に近いだけでなく、経済的な繋がりも強いサウジアラビアとインドなので、このプロジェクトの進展も詳しく伝えられるはずだ。

THE LINE (NEOM)

恋の珍事か、はてまたISIが送り込んだスパイか?スィーマー・ハイダルの謎

パキスタンのスィンド州生まれのスィーマー・ハイダル(28)はバローチ族の出。10年前に親族が決めた結婚に反対して当時の恋人グラーム・ハイダルと駆け落ちして夫婦となる。

そのグラームとの間に4人の子供に恵まれた。現在、グラームはサウジアラビアに出稼ぎに行っているのだが2019年以降にハマッているオンラインゲームでインドのデリー近隣で行政区分はUP州のグレーター・ノイダの住民であるサチン・ミーナーと知り合い、オンライン上で恋に落ちる。

そのスィーマーという人物が現在そのサチンとグレーター・ノイダで暮らしていることが問題になっている。何が問題かと言えば、ヴィザを取得することなくインドに入国。パキスタンからドバイに移動、そこからネパールに飛んだ後、陸路でインドに入ったとみられる。しかも4人の子連れで。

グレーター・ノイダのサチンの家に落ち着いてから2カ月後逮捕されることになったのだが、近隣からの通報がきっかけであったらしい。スィーマーは不法入国、サチンは父親とともに不法入国の幇助と不法入国者の隠匿のかどで逮捕された。

不法入国、不法滞在のケースは星の数ほどあるものだが、ここまで大きく報道されるようになった背景には以下の3点がある。

1.オンラインでムスリム(スィーマー)とサチン(ヒンドゥー)がインター・レリジャス(ムスリムとヒンドゥー)、インター・コミュニティー(インドのミーナー族とパキスタンのバローチ族)、インターナショナル(パキスタンとインド)でしかも4人の「コブ付き」の恋愛という点からの下世話な興味

2.スィーマー自身のダイナミックな行動、4人の子連れで逃避行を敢行し、見事に恋の相手の家に着地したという映画のようなドラマチックさ

3.スィーマーはISI(パキスタンの三軍統合情報部)のエージェント、つまりスパイではないかという嫌疑がかけられている。つまり互いにとって何の利益もない(第三者の視点では)恋があり得るのか、インドでうまく身元を隠して居住するための方策ではないのかというもの。

スパイであれば、このように大きく報じられてしまった時点で「完全に終わっている」のだが、以前もこのような不可思議な形でインドで家庭を持っていたパキスタン人が逮捕されたニュースがあった。ハイデラーバードが舞台の案件で、夫はパキスタンのパンジャーブ州のスィヤールコート出身で湾岸に出稼ぎに行っていた。その後インドに渡り、ハイデラーバードではインドのパンジャーブ出身を自称して現地ムスリム女性を家庭を持っていたが、何かのきっかけでパキスタン人であることが判明し、やはり逮捕されたというものであった。

今回のスィーマーについては、何が本当で何が嘘なのかはわからないのだが、「オンラインゲームで知り合って・・・」というのは今の時代らしい面かもしれない。

インドで突然、大きく報じられて話題になっているが、サウジアラビアで働いているスィーマーの夫、グラームという男性はこのニュースを耳にしているのかどうか知らないが、一連の報道に触れたときには、さぞ腰を抜かして驚くことだろう。この世の中、いつなんどきどんなことが起きるかわかったものではない。

‘No longer a Muslim’: Seema Haider’s family in Pakistan doesn’t want her back (Hindustan Times)

タイのバーガーキング


スワンナプームのターミナルのバーガーキングで「ワッパーチーズ(単品)」を買ったが、単品でなんと338バーツ。なんとなく手持ちのタイバーツで払ってしまったが、調べてみると、本日のレートで1300円でビックリ。

これはどうやら「空港レート」らしく、タイのバーガーキングのウェブサイトにある価格とは異なる。

しかしこれまた驚いたのは、市中価格であっても、日本のバーガーキングの価格よりもかなり高いこと。

同じ「ワッパーチーズ(単品)」でも、日本では690円タイでは855円

となる。日本における店舗とタイでの店舗ではマーケティング上の位置付けや客層の想定が異なるからなのだろうけれども。

MBKでフカヒレ

バンコク市内にはフカヒレを食べさせる店が多いが、エコノミーに済ませたい私はMBKに行き5Fフードコートでフカヒレスープを注文。廉価な分、折れたものや小型なフカヒレが多いとはいえ、入っている量は多めなのでおすすめ。250Bなので日本円でちょうど千円となる。最初にフードコートの食券としてのカードを買い、そこからそれぞれの店で差し引いてもらう仕組み。使い切るか店を出る前にリファンドしてもらうことが必要。

ナームダーリー・サンガト

バンコク中心部のアソークにあるナームダーリー・サンガトへ。

本国ではマイノリティーながらもタイでは存在感があるナムダーリー。パグリー(ターバン)は白。小さく巻くのでひと目で他のスィクと違う>

バンコクにおけるナームダーリーの人口について「700人以下。出入りはあるが、たぶん500人前後かな?」というのが関係者のお話。

タイではバンコクとチェンマイに寺院があるとのこと。参拝後、プラサードをいただく。パンジャーブその他のグルドワラーでいただくものと同じようなものだ。

ここでチョーキーダールをしているクマールさんは、ネパール系ビルマ人とのこと。祖父の代に英軍が日本と戦闘する際の徴用に応じてグルカ兵として渡ったそうだ。ビルマ情勢も経済も良くないため、ツテを頼り、タイで働くネパール系ビルマ人は多いが、彼もそういう中のひとり。

献花はやはりキク科の花というのが仏教/ヒンドゥー圏における伝統。タイではさらにお寺奉納等のために「マーラー(花輪)」がしつらえてあるので、インド文化圏のすぐ外縁にあることを感じる。マーラーといえば、「マーラー・ドゥィープ」転じてMaldives(=モルジブ)という国名など、影響下にあった地域の言語基層部に今もしっかりと息づくサンスクリット語彙という遺産。

インドは偉大なり。