今年2月から3月にかけて行われるUP州議会選挙を前にして、同州BJP重鎮、州政府の閣僚ポスト経験者のスワーミー・プラサード・マウリャがBJPを脱退して社会党に入る模様というニュース見て仰天。昨夕のAajtakでは本人へのインタビューも実施されていて興味深かった。
かつてはマヤワティの大衆社会党、そしてBJPへと鞍替えして今度は社会党。いつも「勝ち馬に乗る」人なので、もしかしたら今回は社会党政権復活か?という観測も一部で出ている。
マウリャは下層出身でヒンドゥーからの改宗仏教徒。いわゆるネオブディストだ。
BJPではこの社会層を代表する存在で、彼が抜けると同州の被抑圧層からの支持とアピールには弱いBJPにとっては大きな打撃である。
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ミッショナリーズ・オヴ・チャリティー(神の愛の宣教者会)とBJP
世俗主義、マイノリティー擁護のトリナムール・コングレス政権の西ベンガル州から、ヒンドゥー保守派からの支持取り付けを企図する中央政権党BJPの試み。最終的にミッショナリーズ・オヴ・チャリティーが支援を受け取ることを認めたものの、おそらくBJPとしては、一定の効果を得た感触があったに違いない。目的はマザーテレサの団体の息の根を止めることではなく、「問題提起して大衆を啓蒙する」ことなので、知名度の高いこの団体を攻撃してみせることについて、よくよくプランを練ったうえでのアクションだったはず。このあたりの宣伝活動は、いつも彼らは巧みだ。
来月には北部の重要な州、UP州の州議会選挙もあることから、こうしたマイノリティーへの牽制や対立する陣営や勢力へのリードパンチは、手を替え品を替え続くのだろう。先日、UP州のチーフミニスターのヨーギー・アーディティヤナートの演説をAajtakのニュース番組で見たが、「州内の8割(ヒンドゥー、ジェイン、スィクなど)の人たちが支持してくれれば良い。残りの2割(ムスリム等のマイノリティー)はどうせあちら側(世俗主義政党や左翼政党など)に投票するのだから。ここは我ら8割のためのUP州だ」というようなことを平気で言い放っていた。典型的なアイデンティティ・ポリティクスである。
長らく世俗主義、融和的、左派支持であった西ベンガル州で、そういう層を掘り起こして、拡大して、大きなうねりを起こしてUP州のようにしたい、というのがBJPの狙いであり、同時にこれから選挙のシーズンに入るUP州でもマイノリティーへの警戒感を高めて、支持層の結束を図るという目的があるはずだ。
しかしながら中道左派、世俗主義の国民会議派に較べて、BJPは比較的クリーンであること、統治の効率性も経済や治安対策もよほどしっかりしており、少なくとも彼らの側に立つマジョリティの有権者にとっては、コミュナルな問題を内包しつつも、BJPこそが「間違いのないベターな選択肢」でもある。彼らに拮抗する世俗勢力が見当たらないのが、今のインド政界のトレンドであると言える。
Coronavirus LIVE
現在「第3波」に見舞われているインド。以下のURLには同国におけるコロナ関係の記事が順次アップデートされているが、1月22日18:19(IST)時点では、直近の24時間で20万人近くの人々が感染したことが伝えられている。インドにおけるデルタ株による「第2波」では、1日で40万人を超える感染者数を記録していたインドだが、今回はこれを軽く超えることになるかもしれない勢いだ。
昨年末までは、国内でオミクロン株による感染は伝えられていたものの、同国のメディアは遠からず第3波が来るであろうことを警告しつつも、「現在までのところ大きな感染の波が起きる予兆はない」としていたのだが、年が明けると一気に拡大している。このあたりは日本のそれと似ているとも言える。デルタ株の3倍とも言われる強力な感染力と、感染してから概ね3日半くらいで発症するという潜伏期間の短さ、加えて感染者のうち3割程度の人たちは無症状のままで気付かないまま通常通りに仕事をしたり、生活したりしているため、知らずに感染を広めてしまうということも背景にあるようだ。
デルタの頃に較べて救いと言えるのは、重症化する割合が低いとされることで、まさにこれがゆえに、インドでもそうだが、日本でもこれほどの速度で爆発的に広がっている割には、社会にあまり緊張が感じられないのかもしれない。
欧州では、今後6~8週間ほどで、域内の人口の半数程度が感染する見込みとも伝えられている。ブースター接種の効果と併せて、膨大な人口が免疫を獲得することとなり、同時進行で治療薬も普及していくことから、まず米国やEUなどが新型コロナへの感染症指定をインフルエンザ同様のレベルに落とし、その周辺地域や日本その他の国々も追従することにより、それぞれの国・地域における新型コロナ対応策の緩和、国境を越えた活発な往来の再開へと繋がり、コロナ禍の収束へと向かうことだろう。
もちろん新型コロナウイルスが雲霧散消することはないので、「終息」ではなく「収束」で、ときおり地域的に流行が拡大したり、落ち着いたりを繰り返しながら、ちょうど季節性のインフルエンザがそうであるように、「いつものこと」として、今後の私たちは対峙していくことになるのだろうか。
インドの第3波
12月下旬あたりまでは感染状況が落ち着き、1日の新規感染者数が6,000人前後になっていたインドだが、現在は感染拡大「第3波」により、本日1月9日時点で直近24時間の感染者数が14万人を超える事態となっている。
Coronavirus Live Updates: India Reports 1,41,986 New Covid Cases, 285 Deaths (INDIA TODAY)
これに先立ち、1月6日には、アムリトサル空港でイタリアからのフライトで到着した160人の乗客のうち、125人が新型コロナ陽性というニュースが流れていたのだが、この日同じくイタリアからアムリトサルに着いた別のフライトにおいては、乗客290人のうち150名が陽性というショッキングなニュースもあった。
Punjab: 125 passengers of Italy-Amritsar flight test Covid positive on arrival (The Indian EXPRESS)
昨年10月にチャーター機での入国による観光客受け入れ再開、11月からは定期便を利用して入国する観光客の受け入れを再開していたが、世界で感染力の強いオミクロン株の流行していることにより、一度は緩めた水際措置を再度強化する方向に舵を切っている。
始まったばかりのインドの第3波。どこまで拡大していくことになるのだろうか。
新生エアインディアへと着々
インドの財閥ターターの元で民営化されるエアインディア。財閥を所有する筆頭企業ターター・サンズでは新生エアインディアのトップの人選が進んでいるそうだ。
航空会社は半期ごとにダイヤを見直しつつ、シームレスに操業しているわけなので、民営化された瞬間に大きく変わることはないにしても、1年、2年のうちに国内であまりに手を広げ過ぎた(官業によくあること)路線の整理、労組の強さから国際的にも引けを取らない給与水準と言われる同社操縦士の報酬、その他スタッフの人員整理などの労務管理面での大ナタがふるわれることだろう。
国営エアインディアでとりわけ足枷になっていると言われる旧インディアンエアラインスの国内路線及びSAARC内や湾岸産油国への路線は、既存のLCCに任せることになるのかもしれない。少なくとも政治主導で開設させられたローカル路線については、もはや継続する義理もなくなる。
それはそうとコロナまでは順調な経済成長が続いていたインドでは各地で空港の新設が相次ぎ、出来上がったものの定期便の乗り入れがないとか、乗り入れ開始したものの利用者が少なく半年か1年で撤退してそのまんま放置されている空港がけっこうある。官業というものは、なんといい加減なものなのかと思う。
Tata Sons looking at hiring new Air India Management as sale proceeds (mint)