HUAWEI P30 Pro

HUAWEI P30 Pro

9月26日に発売(日本での発売は未定)となったMate30 Proを、やや価格の下がった来年1月か2月以降に買うというようなことも考えていた。

しかし米中貿易摩擦に端を発したアンドロイド問題により、いろいろ不都合なことがあること、先行きが見えないこともある。つい先日まではグーグルのストアが利用できなくても、実は抜け道があり、ストアから入手できるあらゆるアプリをインストールできてしまうため、実質これまでと環境は変わらないと報じるメディアもあったが、この方法はグーグル側でふさいでしまったらしく、やはり大きな支障が出るようになったという。

とりあえずトラブルなく使える現行機、つまりP30 Proがベターな選択肢らしい。実際、制裁回避のためHUAWEIは現行モデルをマイナーチェンジして販売を継続するということもメディアで伝えられている。しばらく迷った挙句、またバンコクの複数アウトレットで実機に触れてみて、やはりこのモデルのカメラ性能は突出しているということが確認できた。

カメラ機能が著しく向上している昨今のスマホだが、ちょっとしたコンデジを凌ぐ画質で、広角から光学ズームで27mm~135mmまで、普通に使えるスマホとなると、選択肢は実に少なくなる。加えて18mm前後の超広角アングルも備えたものとなると、おそらく2, 3年後にはそうしたものがけっこう出回っているかもしれないか、現時点ではHUAWEIのP20 Pro以降の一連のモデルの中から「新しいモデルか古いモデルか」を選択するしかないと言ってよい。

スマホで、ハイエンドなコンデジに匹敵するカメラ性能を持つモデルあればと常々思っていた。コンデジ以上の機動力(デジカメだと取り出すことに気後れするようなケース、スマホならば撮影が許容されているようなシーンは少なくない)がゆえということもあるし、旅行の際の荷物を減らしたい(コンデジとその周辺機器でもかなり邪魔に思う)ということもある。

残念ながらP30 ProのSIMロックフリーのモデルは日本国内で発売されていない。ドコモで通信契約と抱き合わせで販売されているもののみである。海外版は、故障等の際に日本での保証やサポートは得られないため、取り扱いには注意が必要だ。だが良い部分として、撮影時のシャッター音を消すことができることがある。しかもデフォルトで消音モードになっている。日本では法令により?シャッター音が鳴ることになっているようだが、そんなことをしなくてはならないほど、日本には盗撮しようという変態が多いのだろうか?またドコモ版ではストレージ容量128GBモデルしか用意されていないのに対して、海外版で256GB、516GBも選択可能だ。

それはともかく、とりあえずこれがあればコンデジは要らないのかどうかは、人それぞれかと思うが、私自身としてはこれで代用できると考えている。

「インドでどうだろう?このカメラ」というテーマで書くのは本当に久しぶりとなったが、スマホというよりも、「ハイエンドな薄型コンデジにハイエンドなスマホ機能付き」として、P30 Proを挙げてみたい。

画角135mm
画角135mm
画角16mm
画角27mm
画角27mm
画角16mm
画角16mm
画角27mm
画角27mm
画角27mm
画角16mm
画角16mm
画角16mm
画角135mm
画角16mm
画角16mm
画角16mm

SAREGAMA CARVAAN MINI BHAKTI

SAREGAMAのCARVAANシリーズの中のバジャン版だ

300のバジャン(ヒンドゥーの神への賛歌)が収録されており、この機器自体でも音質は良好し、ボリュームもかなり出るのだが、Bluetoothスピーカーへの接続も可能。この点は、すべてのCARVAANシリーズに共通している。

これもまた選曲は、さすがSAREGAMAによるものなので、実に素晴らしい。
なお、このCARVAAN MINIのシリーズには、スタンダードなCARVAAN同様にヒンディー語映画ソング懐メロが収録された「Hindi Legends」とともに、スィク教の神への賛歌「Gurbani」も用意されている。

いずれも大変魅力的だが、個人的には、いつかカッワーリー版も発売される日が来ると大変嬉しい。

傑作CM

インドでセメントに関するCMはBanger Cementその他、いろいろ見かける機会は多い。
どれも自社製品を利用した建物などの頑丈さをアピールする作りになっているが、この日本企業、三井セメントのものは秀逸だ。
古いタミル映画のシーンを利用しているのかな?と思っているうちに、話が展開していく。
近隣の男の子からバラの花を贈られて喜ぶ女の子。それを彼女の父親が見咎めて家の中に引き戻す。続いて父親はセメントとレンガを持ってきて、両家の間に大きな壁を築いてしまう。
男の子は壁を壊そうと試みるが、丈夫な壁はびくともしない。
やがて向こう側へと小さな穴が空くのだが、その時にはすでにふたりとも老人になっていた。カラー映像となった画面で老婆が手にしているのは、大昔に男の子にもらったバラのドライフラワー。
インドの古風なテーマと場面設定、一生かけてもわずかな穴しか開けられないほどしっかりしているという大胆な主張。このCMは鑑賞に値する傑作だろう。

MITSUI CEMENT (facebook)

RAVI COMPLEX

建物正面にはKAISAR-E-HIND DARWAZA(インド皇帝門)

KAISAR-E-HIND DARWAZA(インド皇帝門)が正面に貼りついているのが印象的な商業ビルは、ラヴィ・コンプレックス。スマートフォン、タブレット及びその関連製品の専門店が沢山入居している。
店によって品揃えは様々だが、ここをグルッと回るだけで、インドの市場にどのような製品が出回っているのかを知ることができる。廉価なものからハイエンドなモデルまで、なんでも揃っていると言って良い。
田舎州の州都とはいえ、案外可処分所得の高い層が厚いことを感じさせてくれるラーイプルだが、こういう大規模なIT関連マーケットの存在からも、消費力の高さを窺うことができるようだ。

RAVI COMPLEX上階からの眺め

KAISAR-E-HIND DARWAZA

KAISAR-E-HIND DARWAZA

チャッティースガル州の州都ラーイプルにある商業ビル。正面に見えるゲートは、エントランスのファサードとしてあしらわれた意匠ではない。

これは、カイサレーヒンドダルワーザー、つまりインド皇帝門。1876年にインドの女帝となったイギリスのヴィクトリア女王。その翌年1877年に戴冠式としてのダルバール(ヴィクトリア女王自身は訪印していない)が開かれたが、まさにその出来事を記念して建てられた歴史的建造物なのだ。

この門が、なぜビルの壁に吸収されてしまったのかという疑問が浮かぶことだろう。この商業ビルを建てるにあたり、撤去しようという話があったとのことだが、この地域のランドマークとして長年親しまれてきたこと、門自体の歴史的価値などに鑑みて、新しく建てるビルと共存させようということになった結果だそうだ。

内側から見ても、外側からみても変な感じだが、まあ取り壊されなくて良かったのではないかと思う。なかなかインドらしい解決の仕方だ。

門の部分をくぐって中に入ると、こんな感じ。

昔々は道路を造る前からその場所(生えていた大木、神様の祠などが往来の真ん中にあって、それをバイクやクルマが避けて通るというような光景が各地でよく見られた。それらの大半はもう存在しない(何しろ危ない)が、やはりこういう鷹揚さが残っているのはこの国らしいところだ。