バンコクの石鹸

ちょっとした繁華街やモールなどでよく見かけるフルーツ型石鹸が実に精巧だ。ちゃんとそれぞれの果物の香りもついていて、隙のない作り。さすがにここまでキッチリと仕上げてあると、実際に使ってしまうのは惜しい。
若い女性が番をしている店先で、そうしたフルーツ型石鹸の横の棚に目をやると、そちらに陳列されているのは、大小のこれまた精巧な男根型石鹸であったりして、なんだかこちらのほうが恥ずかしくなる。
後者については、ときどき警察が取り締まっているらしいが、実にあっけらかんと販売されている。

Cock-blocked: Police arrest dick soap sellers (COCONUTS BANGKOK)

ココナツ水、ペットボトル入り

インドに限らず、南の国ならどこにでもあるココナツ。ヘタの周りをナタでガンガン削り取って開けてもらった穴からゴクゴク飲むとき、「これがキンキンに冷えていたら、もっと旨いはず・・・」と思う。ほのかに甘く、これまたほのかに香る水であるだけに、常温ではちょっとボンヤリした感じの味わいだ。

何かと気の利くタイではそういう「製品」が出回っているのが嬉しい。それがcocomax

ココナツ水100%と謳われているとともに、砂糖が添加されていないのもいい。たぶん、何かしらの保存料は使用されているのだろうけれど、コーラやペプシなどよりは、ずっと健康的な感じがする。

これまで知らなかったが、日本でも取り扱いがあるらしい。私はまだ目にしていないのだが。

cocomax 100% coconut water (リードオフジャパン)

このcocomax、タイ発の大ヒット商品になりそうな予感がする。

朗報 インド国鉄機関車にACとトイレ導入

通常、インド国鉄の機関車にはトイレがない。長距離を走る列車の場合、途中で運転士の交代はあっても、腹具合が悪くなることもあるだろう。鉄道の運転士はかなりの激務で、40歳を越えたあたりで、続かなくなるケースも少なくないと聞く。

もう何年も前から、「もうじき機関車にトイレを導入」「機関車内にトイレを設置することとなった」という記事はしばしば目にしていたものの、ここにきてようやく実現することとなった。

さて、このたび貨物列車用の機関車に空調とともに備えられたトイレだが、安全上の理由から、機関車が停止してブレーキがかかっている状態でのみ、トイレのドアを開けることができるようになっているのだという。

鉄道予約や上級クラスの客車内の設備等に比較して、運行に直接関わるハード面での整備はまだまだ遅れているので、このような面からも少しずつ改善がなされていくことは、イン鉄ファンとしては喜ばしい。まずは乗客全員の命を預かる運転士に、万全の体勢で職務に臨んでもらうのは当然のことである。

Railways launches first diesel locomotive with AC vaccum toilet for train drivers (The Financial Express)

After 163 Years, Indian Railways To Finally Install Bio-Toilets In Train Engines For Drivers (indiatimes)

燃える土地 ジャリヤー

ジャールカンド州の州都ラーンチーから東に位置するダンバード地区の西ベンガル州境附近のジャリヤー(झरिया)は英領期から長きに渡って炭鉱で栄えてきた土地。最寄りの鉄道駅はダンバード・ジャンクション。ここはシャターブディー・エクスプレスその他のメジャーな列車が停車する大きな駅だ。

現在、インドでは製鉄業を中心に、燃料の2/3は石炭が使用されるという。インド自身、世界第三位の石炭産出量を誇るが、実にその3/4はここから採掘されている。ここではCoal India Ltd.やBharat Coking Coal Ltd.といった、この分野ではインドを代表する大きな政府系企業が操業している。

400平方キロメートルの面積に75もの炭鉱があるというほど集中しているが、そのエリアには100万人超の人口を抱えていることも特筆される。この地域では、石炭の埋蔵量が豊富であることだけではなく、地表近くに鉱脈があることでも知られており、それがゆえに採掘が容易である。ゆえに違法採掘が絶えないだけではなく、住民たちの中で炭鉱労働に従事してはない人たちも簡単に石炭を採取しては売りさばくといった形で、家計の足しにしていたりする例も数多いという。

この地域に住む人たちは部族民が中心だ。しかしながらこれを取引するのは地域外の人たちである。地下資源に恵まれながらも、外界から搾取される存在であるという矛盾がある。
こうした土地なので、政治で暗躍する人たちや炭鉱マフィアたちのパワーゲームが常時展開する暴力的な風土もあるらしい。

地表近くに鉱脈があることによる利点と同時にデメリットも大きい。河川や土地の汚染はもちろんのことだが、住宅のすぐ脇から火が噴いていたり、100年以上も続いている燃焼により、地下が空洞となることから地盤が陥没したり、その上にあった建物が崩壊したりなどしているとのことだ。これによって廃線となった鉄道路線もあるとのこと。参考記事のリンクを以下に付しておく。

India’s Jharia coal field has been burning for 100 years (CNBC)

健康被害もまた甚大なようで、石炭で潤うことにより、田舎の部族中心の社会としては例外的に栄養問題がほとんどないとされるようだが、採掘と地下の燃焼による大気汚染による呼吸器疾患を抱える人々の割合が異常に高いとされる。

観光で訪れるような場所ではないが、街から少し出ると石炭採掘現場があり、蔓延する違法採掘現場はマフィアが取り仕切っているため、カメラやビデオなどを回すとかなり高い割合でトラブルに巻き込まれるという話もある。

ジャリヤーを取り上げたドキュメンタリー番組はいくつもあるが、下記リンク先が特に秀逸なので閲覧をお勧めしたい。

INFERNO: JHARIA’S UNDERGROUND FIRES (PSBT INDIA)

ビハールが禁酒州に

昨日からビハールは禁酒州に移行。しかしU.P.州では酒税率の削減により、酒類が安くなる。生活習慣が大きく異なるわけではなく、隣り合う州なのに。アルコールに起因する社会や生活の問題、酒という個人の楽しみと製造・販売の利権、どちらも票になるので、政権が社会のどのあたりの歓心を買おうとしているかによって転ぶ方向が違う。州ごとの自治性の高さからこうしたコントラストが生まれてくる。

Complete ban on alcohol in Bihar from today (The Indian Express)

Liquor prices come down in UP after state govt slashes excise duty on alcohol (India Today)

禁酒となっても、闇であちこち流通していることだろう。インドでは、他にも禁酒州はいくつかあるが、ブラックマーケットではかなり高い値段で取引されているかといえば、そうとも限らないようで、政府に税を払わずに売りさばくので、酒が合法な州よりも安く手に入るということもなきにしもあらず、のようだ。

こちらは2007年にindo.toにアップした記事だが、これはグジャラート州の酒に関するもの。当時、禁酒を見直す動きがあったものの、現在までのところ、この情勢には変化なし。

グジャラート州 酒類解禁への道 (indo.to) ※2007年2月の記事