
今度で第10号となるナマステ・ボリウッド。表紙はリティック・ローシャンとアイシュワリヤー・ラーイ出演の話題作『ジョーダー・アクバル』だ。今回は誌名ロゴの『ボリウッド』の部分をウルドゥー語の綴りに変身させての発行である。
ここしばらく巻頭で女優たちの特集が続いていたが、今回は90年代後半にデビューした中堅どころと新世紀に入ってからの新進の俳優たちの特集だ。おなじみ巻末のBollywood Filmy Pedigreeはジャーヴェード・アクタル。
その他楽しい記事が誌面に満載だが、今号では小さな囲み記事に注目。『今年から奇数月第3日曜日はボリ友の日』とのことで、いろいろ企画されているのだそうだ。同誌のウェブサイトにも書かれているが、第1回は3月16日(日)にCNC代表の野火杏子さんを招いて『読者交流会・ボリウッド講座 Vol.1』が開かれるとのこと。
日本でも映画のジャンルのひとつとしてのボリウッドがジワジワと浸透していき、都会はいうに及ばず全国津々浦々どこにいっても常にひとつやふたつのタイトルが上映されている・・・なんていう具合になるかどうかは別として、今や日本で特定の国の映画やドラマを楽しむことについて、映画館で上映されるのを待つまでもなく、いろいろなソースがあるので、個々で日常的に親しんでいる人たちは相当多いのではないだろうか。
それはさておき、今後ナマステ・ボリウッド誌のさらなる飛躍に期待しつつ、梵林(ボリウッド)愛好者各位におかれましては、日々新作・旧作織り交ぜ鑑賞にいそしみ、交流会にて大いに情報交換を楽しみ、ムンバイー発の多彩で豊かな銀幕の世界への愛情を深められたし。
カテゴリー: cinema
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Namaste Bollywood #10
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サルマーン・カーン 蝋人形館入り

本家ロンドンに加えて、ニューヨーク、ラス・ヴェガス、ワシントンD.C.、
アムステルダム、上海、香港、ベルリンで蝋人形館を運営するマダム・タッソー。
ウェブサイトを眺めていたら、ちょっとサルマーン・カーン似の人形の写真を見かけた。「あれれ?」とよく見てみると、たしかに『Madame Tussauds presents Salman Khan』と書いてある。
すでにアミターブ・バッチャンやアイシュワリヤ・ラーイ他複数のボリウッドスターが蝋人形館入りしており、今年1月15日にサルマーン本人が自身の人形の除幕を行なったのだとか。サルマーンのビデオを含むボリウッド特別サイトまで用意されている。
自国の好景気を背景に、海外旅行を楽しむ人々が増えたインド。昨今ではイギリスを訪れるインド人観光客一人当たりが使う金額も日本人のそれを抜いたという。マダム・タッソーでもインドの人々はお得意さんのようで、トップページから、この蝋人形館の紹介が書かれた5カ国語のPDFファイルにアクセスできるようになっている。
仏・独・西・伊各国の旗に続いてインド国旗があり、ここをクリックするとヒンディーで書かれた文書が開くようになっていることからも、インド人観光客たちの存在感がうかがわれるようだ。
蝋人形を見物するためにわざわざ飛ぶことはないと思うが、ロンドンを訪れることがあれば、ぜひ足を伸ばしてみてはいかがだろう。 -
みんなで観よう『明るいシナリオ』
『パーキスターンでボリウッド映画解禁へ?』という話題は、以前から幾度もメディアに浮上しては足踏み状態が続いている。それでも現政権下でMughal-E-Azam、Taj Mahal、awarapanなどが上映され、最近ではDhan Dhana Dhan Goalが公開されるなど、内容を吟味して限られた作品数での上映とはいえ、それなりの進展を見せていることは評価できる。
しかしながら諸外国、インドから海を越えた先の東南アジアや中東、はるかに遠くアフリカなどでも広く親しまれているインドの娯楽映画。もちろんその他の地域、欧米や日本を含めた東アジアなどでも注目される作品は少なくない。そこにくると、すぐ隣のパーキスターンの映画館での上映は原則禁止という状況は非常にさみしい。 1965年の第二次印パ戦争以来、パーキスターンにおいてインドの映画の上映は基本的にご法度となっている。 -
インド映画を屋外に持ち出そう!

先日、『ポケットの中のインド』を書いたばかりだが、音楽を聴く以上に『出先で映画観たい』という動機でせっかく購入したiPodを手放してしまった。音楽の取り込みや再生などの部分では何ら問題なかったのだが、動画の扱いに大きな問題があったからだ。購入後のごく数回はうまく機能したようなのだが、ほどなく具合がおかしくなってしまった。テレビ等と接続して映像や音声を取り込む機器をつなぎ、マニュアルどおりの手順で操作してみたのだが、どうもうまくいかない。
メーカーのサポートに幾度となく問い合わせて、そのたびに丁寧な回答をもらっていたのだが症状は改善せず。録画された映像をパソコン上で試しに再生しようとするとエラーが生じ、機器専用のソフトウェアでiPodに同期させるiTunesにアップロードしようとすると、その映像ファイルがどこかに消滅してしまう。もともとこうしたモノには弱いのでお手上げである。
販売店に相談したところ、購入後半月経過していたにもかかわらず『iPodと周辺機器と両方返品・返金賜りますよ』との親切な返事をいただき、すぐに店舗に持ち込んで手続きをすることにした。ただ代金だけ戻してもらうのでは所期の望み『屋外ときどき映画』が実現できない。他のメーカーの類似品を買い求めても、やはり同様のトラブルが発生しては困る。よりシンプルに、外付機器やパソコンと同期させるという手間なしに使えるPMP機器はないものか?と相談。店の方は各メーカーの機器をひととおり見比べたうえで、ある商品を勧めてくれた。 -
ポケットの中のインド

2001年に最初のモデルが発売されたアップル社のiPod。以前は携帯音楽プレーヤーといえば、ソニーのウォークマン、CDウォークマン、MDウォークマンや他社によるこれらの競合商品が店頭に並んでいたものだが、携帯性、機能性、収録できる曲数、拡張性どれも秀逸で、圧倒的な支持を得てこの分野第一級の定番商品となった。
これまでiPodを手にしたことさえなかった私だが、遅ればせながら私も購入してみたのは、第6世代のiPod Classicである。最近のモデルは動画機能が強化されていることが購入の動機。出先でヒマができたときにインド映画を観るのにどうだろうかと思ったのだ。 -
『The Namesake』日本で公開
ミーラー・ナーイル監督の映画『The Namesake』(邦題:その名にちなんで)が12月22日から、日本で公開されている。インド映画/インド系映画が映画祭以外でロードショー公開されるのはずいぶん久しぶりのことではないだろうか。この作品は複数の国際的な映画祭にも出品されるとともに、これまで日本を含めて39か国で公開されている。
『その名にちなんで』の公式サイトにて、あらすじや出演者についての情報が紹介されているが、もっと詳しく知りたい方にはアルカカットさんの『これでインディア』中のレビュー記事を読むことをお勧めしたい。
この作品は、日本全国14の映画館で順次公開される。この中で先行して12月22日から上映されているのは、東京・愛知・大阪・京都・兵庫の5か所だ。日本のインド映画好きの方、あるいはミーラー・ナーイル監督のファンにとって、お正月映画は、まさにこの『The Namesake』で決まりではないだろうか。
なお映画の原作であるピューリッツアー賞受賞のジュンパ・ラヒリの小説『The Namesake』 (ISBN : 0618485228)は、日本語の翻訳『その名にちなんで』(ISBN : 4105900404)が新潮社から出ている。こちらも年末年始の読書にいかがだろうか。
蛇足ながら、東京での上映館シャンテ シネでは、2008年3月にはインドを舞台にしたアメリカのコメディー映画『ダージリン急行』の公開も予定されている。 -
創刊一周年! Namaste Bollywood

このほどNamaste Bollywoodの第9号が発刊された。今回は創刊一周年記念号とのことで、これまた力の入った内容。巻頭特集は前号、前々号に引き続いてのBollywood Beauty Part 3だ。今回は次代のトップ女優と目されるスターたち、筆頭格のプリヤンカー・チョープラーはもちろんのこと、ヴィディャー・バーラン、ラーラー・ダッター、ソーハー・アリー・カーンなどといった面々が並んでいる。
ここに取り上げられている中で、個人的にはディーピカー・パドゥコーネが特に気になっている。過日、彼女がヒロインとして主役のシャー・ルク・カーンと共演する『オーム・シャーンティ・オーム』を観た。映画自体も素晴らしかったのだが、この新進女優が身にまとうオーラというか、麗しさというのか、どうもうまく表現できないが、そのただならぬ存在感にすっかり参ってしまった。人並みはずれた外見の美しさだけではなく、大スターとして突出した存在になるべく他の人にはない何かを持ち合わせているように感じるのだ。
パラリとひっくり返して、いつも巻末に掲載されるボリウッド俳優たちの家族・親族・姻族関係を解き明かすBollywood Filmy Pedigreeの記事を探すが見当たらない。「あれ、今回はお休みかな?」と思いきや、今号では冊子の真ん中の部分に見開き二ページにわたってカプール家を取り上げる豪華記事になっていた。いつものことながらボリウッド界のスターたちのつながりを理解するうえで非常に有用な知識を与えてくれること必至。
表紙と裏表紙を除いて全10ページとスペースは決して広くないものの、ボリウッド映画の今、数々の新作や話題作の魅力を余すところなく伝えるNamaste Bollywoodは、インド映画を愛する人たち必見の情報誌である。
Namaste Bollywood -
ミャンマー映画祭2007
12月8日(土)に、横浜市中区日本大通34番地にある横浜ZAIMにて、第1回ミャンマー映画祭が開催される。
映画大国インドのすぐ隣にあるミャンマー。当然のごとくボリウッド作品を中心として各地で上映されるインド映画は多いが、ミャンマーでも映画づくりはなかなか盛んである。残念ながら今のところ、日本で同国の作品を目にする機会はほとんどないが、首都圏にお住まいならば、ちょっと足を伸ばして観てみるのもいいだろう。
歴史、伝統、習俗どれをとっても東南アジアの周辺国とは違う独自のものを持ち、それでいながらインド文化の強い影響が顕著で、まさにここは『南アジアのすぐ外側』であることを感じさせてくれるミャンマー。その国で制作されるのはいったいどういう作品なのか、インド映画ファンとしてもかなり気になるところではないだろうか。
同映画祭のウェブサイトにあるとおり、今年は第1プログラムとして12月8日(土)に2作品のみ上映、第2、第3プログラムは来年を予定しているとのことだ。こぢんまりとした映画祭(・・・というより上映会?)ではあるが、ミャンマー映画を楽しめる貴重なチャンス。
なおこの映画祭では、現在新たなスタッフを募集中とのこと。まだ立ち上がったばかりの新しい企画でもあり、幾多の紆余曲折が待ち受けているのかもしれないが、今後ますますのご発展を祈りたい。
ミャンマー映画祭2007 -
コピーは巡る
いつの時代にあっても、音楽、映画、パソコンソフト、書籍、装身具、衣類と、あらゆる分野で海賊版、コピー商品といったものが出回っている。発売元が複製されることを防ぐため様々な工夫を重ねても、行政に圧力をかけて法の整備へと働きかけても、違法コピーが続く状態に大きな変わりはない。
とりわけデジタル製品、CDやDVDといったメディアの中に収まるソフトについて、往々にしてまっとうなオリジナル商品と品質に大差ないという点が、その他の工業製品のコピーものと異なる部分だ。
購買者たちにとって、海賊版を手にすることのメリットとは何だろうか?と問うまでもない。
・新作がすぐに見られる。
・古い作品が安く手に入る。
・数人で回すことによりさらに非常に安い出費で楽しめる。
といったところに集約されるのではないだろうか。
購買者あっての『市場』なので、そこに需要がある限りこれがなくなることはないだろう。誰もが限られた収入で日々暮らしている以上、『同じもの』が手に入るならば、安いほうに流れる。
法的に問題があることをはじめ、海賊版の氾濫が映画産業の利益を損ない、結果としてそのツケが映画ファンたちへと回ってくるといった大所高所からの視点を欠くこともあるだろうが、いくらメディア等を通じて市民に対する啓蒙を試みても大した効果は上がらないかもしれない。非合法な銃器や薬物のように、人目につかないところでコッソリと取引されているのならともかく、白昼堂々と街中で販売されていれば、こうしたものを買うことに対する罪悪感もあまりなかったりするところも問題だ。 -
Namaste Bollywood #08

早いもので、ボリウッド専門情報誌Namaste Bollywoodも第8号目である。前号に引き続いて今号の特集は『Bollywood Beauty part 2』だ。前回取り上げられていたマードゥリー・ディクシト、ジューヒー・チャーウラー、カージョルといった顔ぶれの次の時代を担うアイシュワリヤー・ラーイ、スシュミター・セーン、ビパーシャー・バスーといった女優たちが登場する華やかにして艶やかな誌面。 -
今年の秋はインド映画がいろいろ
芸術の秋・・・である。何か文化的な催しがないかな?と思っていたら、この時期インド映画がいくつも上映される予定があるのを見てうれしくなった。
まずは東京の国立近代美術館で『日印交流年 インド映画の輝き』と題し、インドの映画史に刻まれてきた数々の名作の中から31本を上映する。ヒンディーおよびベンガーリー映画のみならず、マラーティー、タミル、カンナダ、マラヤーラム等各言語の映画も網羅しており、まさに大インド映画界の輝きの一部を垣間見るいい機会かもしれない。凄い作品ばかりなので、何を見ても大満足間違いなし。どれも期間中2回上映されるようだ。
会期は10月9日(火)から11月16日(金)まで。上映スケジュールによれば、火曜日から金曜日までは午後3時(一部2時)と午後7時(一部6時)から、土曜日と日曜日は午前11時と午後4時からの上映。月曜日は休映日である。
また横浜では10月13日(土)から18日(木)まで、横浜人形の家あかいくつ劇場で行われる『インド映画祭2007』もある。10月が待ち遠しい今日このごろだ。 -
福岡の秋はインド映画三昧
今年9月、10月の福岡でインド映画が熱いらしい。福岡市総合図書館映像ホール『シネラ』にて、9月の『アジアフォーカス・アーカイヴズ』で3本、10月には『日印交流年2007 インド映画パノラマ』
と題して19本、そして先述のシネラに加えてソラリアシネマ1、エルガーラホール、西鉄ホール、あじびホールといった多くの上映会場にまたがって開催される『アジアフォーカス福岡国際映画祭』においては5本上映される。
さすがは西日本随一のメトロポリタン・・・とは言いすぎかもしれないが、九州きっての大都会だけのことはある。やるじゃないか、福岡!もうこれだけで生まれ故郷のこの街に飛んで帰りたくなる。
上映予定作品の一覧を眺めてみると、古典から現代の作品まで良いものを取り揃えている。いい仕事してますなあ・・・。
しかしちょっと注文をつけたくなる部分もないではない。心の底から笑えて思い切り泣けるカジュアルなタイトルが見当たらないことだ。
『インド映画パノラマ』まとめて19本も上映するならば、例えば『ムンナー・バーイー』の2作品、『Munnabhai M.B.B.S.』と『Lage Raho Munna Bhai』などが織り込まれていたら強烈なアクセントになったのではないかと思う。またサンジャイ・ダットの他に類を見ない稀有なキャラクターを持ってすれば、インド映画の新たなファン層の掘り起こしに大いに役立つのではないだろうか。
別に誰が出る作品でもどんなジャンルのものでもいいのだが、これまで日本国内で上映されなかったタイプの映画の中から特に上質なものを取り上げてみるのも悪くないと思う。
国内であまり馴染みのない外国映画を持ってくるにあたり、入手が困難であったり諸々の事情からくる制約があったりするだろうし、一般来場者の期待に沿った上映リストが作成されていくのだろうが、その中にイチかバチかのワイルドカードでピリ辛なスパイスを効かせてみてもよかったのではないかと思うのは私だけだろうか。
ともあれ秋の福岡を訪れる機会があれば、ぜひインド映画三昧!といきたいものだ。
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アジアフォーカス・アーカイヴズ 9月15日(土)〜30日(日)
日印交流年2007 インド映画パノラマ 10月3日(水)〜28日(日)
アジアフォーカス福岡国際映画祭 9月14日(金)〜24日(祝)
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