インドの本気

インド国鉄 ヒマーチャルプラデーシュ州の「ケイローン駅」は地下に建設されるそうだ。

ビラースプルからマナーリー、ケイローンを経てラダックのレーまで至る鉄道の計画。レーからはカルギルを経由してスリナガルまで繋がり、そこから先は現在スリナガルからジャンムーに向けて建設中(スリナガルから途中駅までは開業している)の鉄道で、既存の国鉄路線に接続するという青写真。つまりデリーから鉄道でヒマーチャル、ラホールスピティ、ラダック、カシミールをぐるりと旅行できるようになるというのだ。

マナーリーからロータン峠へ至る急峻な地形を思っただけでも、こんな計画が実現するとは信じがたい。これはプランというよりも限りなくホラ話に近いものという感じがするかもしれないが、ところがどうしてインド政府は本気なのだ。

スリナガル・ジャンムーはやがて全線開通となるのでさておき、ビラースプル・マナーリー・ケイローン、レー、カールギル、スリナガルが繋がるまで、100年以上かかりそうだ。すると子や孫の代になっても全線完乗することができないんじゃないか?という気はする。

それでもきっとやるんだろう。インド人はとってもしつこい、いや非常に勤勉かつ辛抱強い。

もっともこの計画の主目的は旅客輸送よりも軍事目的である。道路が閉ざされる秋冬春先でも変わりなく、年中、軍事物資をバンバン中国国境地帯に送り届けることができるようにすることが路線建設における至上命題。

つまりあと何十年かして、万が一、中印の対立がすっかり解消したりしてしまうと、これを建設する動機がなくなってしまうわけだ。世界情勢というものは、ときに驚くような展開を見せることが多々ある。5年、10年先のことはある程度予想できても、数十年単位の未来となると、正しく予測できる人などいない。

よって、曾孫、玄孫の代になっても、この路線は実現していないかもしれないということになるが、世界的な大戦の火種が消失していることになるので、それはそれで喜ばしいこととなるだろう。

India’s first railway station inside tunnel to come up in Himachal Pradesh (Business Today)

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