旧市街の路地で学生たちが、モデルの女性を伝統的な扉の前に座らせて写真を撮影していた。こういう場所は素晴らしく映える。
路地裏から「イチ、ニー、サン、ㇱ」という声が聞こえてきた。空手教室でこどもたちが習っている。こういうところで日本の文化に関心を持ってくれている人たちがいるのはうれしい。
渋い茶葉の店があった。茶葉は要らないけど、赤い「TEA」と書かれた缶が欲しくなる。年季の入りぶりは、さすが「私で4代目」という店主の自信にもあらわれている。
祠マニアには嬉しいバナーラスの街角だが、扉マニアにも嬉しいバナーラスの街角である。いずれも面白い造形が見られるとともに、仏教系のものがないことをのぞけばカトマンズをほうふつさせるものがある。
バナーラスは世界遺産にふさわしいと思う。2021に登録申請がなされているが、どうなるのか。世界遺産に登録されると、いろいろ面倒な事はあるが。たとえ登録されなくてもバナーラスの旧市街は、すでに素晴らしい世界的な遺産である。