なんとインドの「OYO」が日本進出というニュース。これにはビックリした。しかし既存の宿泊施設がこれによって圧迫されるというような懸念はないだろう。
このOYO、自前でホテルをバンバン建設して・・・というものではなく、既存の宿泊施設を勧誘してOYOに加盟させるというスタイルだからだ。
よって、インドの大きな繁華街では、狭い一角にOYOが3件も4件もあり、通りを渡るとまた別のOYOがある・・・というような光景が展開している。初めて目にすると、本館、別館、そのまた別館・・・と拡張したホテルみたいに思うかもしれない。しかし、それらはまったく経営者が異なる別々のホテルなのだ。
ホテル運営と集客のノウハウを伝授し、マーケティングを行い、OYOのウェブサイトでも各地のOYOへピンポイントでお客から予約が入るように誘導するなどの見返りに、これらのホテルからOYOがロイヤリティ等の支払いを受ける。
そんなわけでロゴマークの入った看板以外は、OYO独自のスタイルというようものはなく、元々の宿のスタッフたちがこれまでと同じように働いている。たいていの場合、OYOに入るのは、元からダメだったホテルで、OYOからの指導により、なんとか稼げるようになることを画策している施設。
日本でOYOに入ろうという宿泊施設はどんなところかといえば、なんとなく想像がつくように思う。経営が苦しい施設にとっては、もしかしたらいくばくかの助けになるのかもしれないのだが、利用者にとっては特に魅力がないのがOYOの特徴といえば特徴。近い将来、日本でOYOの看板を見つけたら「経営者芳しくない施設だね」と理解してほぼ間違いないのだ。