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カテゴリー: food & drink

  • Old & New

    Old & New

    伝統的な水甕

    バーザールの歩道に素焼きの甕がしつらえてあり、そこで働く人はもちろんのこと、道行く人々もそこから水を汲んでは飲んでいる。素焼きの表面に染み出た水分が蒸発する際の気化熱で冷却されるため、夏季で高温の屋外ではなおさらのことひんやりと感じられる。

    こうした甕は日々水を交換したり、中をゴシゴシと洗浄したりなど、きちんと管理されているようだ。炎天下にあっては、まさに命の水。一服の涼感、そして脱水症予防。ちょっとした社会貢献でもあり、徳を積む行為でもある。

    モダンな水甕

    いっぽう、ちょっとモダンな「水甕」もある。テーランガーナー州で、街外れの一角に設置された冷水機。通行人はもちろんのこと、ここを通りかかるタクシーやオートの運転手なども冷水を汲んで飲んでいる。かなり知られたスポットのようで、反対車線を走っていたオートが、わざわざUターンして訪れたりなどもしている。

    しばらく眺めていると、利用者のほとんどは運転手、行商人、ガードマンなど、暑い最中に額に汗して働く人々。冷水機の提供者は宝石店。お店の客層とは関係なさそうな相手に貢献していることに心意気を感じる。

  • 食の南北の混淆

    食の南北の混淆

    昨夕、南インド式ターリー、「ミールス」を食べた店があまりにおいしかったので再訪。やはり、ちょっとアップマーケットなレストランで、行列まで出来るようなハイデラーバードで評判のお店。

    ひとつグレードが上のターリーを注文してみた。バナナの葉っぱの上で、手前の小鉢の南インドでよくあるシャキシャキの野菜。背後になぜかナーンがあり、その下に隠れて見えないけれども、ムグライ風の小鉢がふたつ。これらに加えて撮影した直後に2種類のサンバルが出てくるという、実に奇妙な取り合わせでたまげた。昨夕食べたスタンダードで価格が安いほうは地元アーンドラ式なのに対して、高いほう南北ミックスのスタイルらしい。

    南と北がプレート上で入り混じる。

    「こりゃあダメだな・・・」と、かなり嫌な気分で食べ始めたのだが、意外なまでにしっくりくる食べ心地に再びびっくり。
    例えばナーンにギーを敢えて塗らずあっさりと仕上げ、サンバルのタマリンドもごく少しに抑えてあり、北と南のそれぞれの風味が、異なる相手に干渉しないようにするなど、南北それぞれの品々にちょっと工夫がしてあるようだ。そう、「食べ心地」がいい。

    北の食文化と南のそれが混交する、テルグ語社会の中にウルドゥー文化が花開いた、旧イスラーム藩王国ハイデラーバードならでは・・・なんて言うと大げさ過ぎるが、実にうまいことやっているなぁ!と感心した次第だ。

    でも、これを繰り返し食べたいかというと、決してそんなことはない。異なるものを接ぎ木するよりも、それぞれ別々に食べたほうがいいなぁ、と私は思う。南インド料理は南インド料理として、北インド料理は北インド料理として。南の中でも、北の中でも、それぞれ違いはあるのだが、あまりに異なるふたつのタイプをいっぺんに出すというのはちょっと・・・。

  • ラマダーン月がやってきた

    イスラーム世界は今月18日からラマダーン月に入り、7月16日までの間、信者たちの間では基本的に日の出から日没までの断食が行われることとなる。飲食はもちろんタバコもダメなので、愛煙家に対してはニコチン切れという、もうひとつの苦難が加わることになる。

    このラマダーン月が夏季に当たる(太陽暦ではないので、毎年少しずつ前倒しになってくる)場合、気候の上でかなりキツイことになるのは当然のこととしても、日々の断食の時間については、緯度によって日照時間が大きく異なってくるというジレンマを伴う。

    南アジアやアラビア半島では日中のおよそ15時間に及ぶ。それでも充分長いものであるが、
    これがロンドンやベルリンではなんと19時間となり、アイスランドのレイキャビクでは22時間にも及ぶ。

    यहां होगा 22 घंटे का रोज़ा (BBC Hindi ※ヒンディー語記事)

    似たような記事がBBCの英語記事にも取り上げられていたが、それによると断食時間が18時間を超える場合は、メッカにおける断食時間に合わせるか、最寄りのムスリム国のそれに従えばよいということになっているとのこと。

    Ramadan fasting dilemma when sun never sets (BBC)

    この断食だが、信者がこれを実行するにあたって、ムスリムがごく少数派の国々ではなかなか困難を伴うものであろうことは想像に難くない。周囲の理解の程度ということもあるが、とりわけ勤労者にとっては、ムスリムが大半を占める国であれば「そういう時期であるから」ということで、実質の勤務時間が短くなったり、生産性についての許容が甘くなったりという幅が皆無となるからだ。

    とりわけ中国においては、政府による断食に対する規制がなされるようだ。これに従わない場合は、具体的にどのような罰則があるのかは解らないが、人権に関わる問題である。

    China bans Ramadan fasting in mainly Muslim region (ALJAZEERA)

  • ハイデラーバーディー・ビリヤーニー(続き)

    ハイデラーバーディー・ビリヤーニー(続き)

    前回のビリヤーニーは、あまりに量が多すぎて懲りた。利用しているホテルのレセプションで「ノンヴェジのビリヤーニーの店で、量が多いからではなく、味で勝負しているところはないか?」と質問してみた。

    宿泊先と同じアビッズ地域のGPOサークルと呼ばれるところにあるグランド・ホテル(ご存知のとおり、インドでは往々にして単体のレストランに「ホテル」という名前がついている)がお勧めとのこと。

    すぐ目と鼻の先にあるので、歩いて出かけてみる。道路反対側からでも混雑している様子が窺える。美味しいものにありつけそうな予感。

    店の入口をくぐるなり、ビリヤーニーを注文して目の前の席に着く。周囲の客席に目をやると、ここもまたひとつの巨大な盛りの皿から二人、三人でシェアしているのに気が付いて、嫌な予感がする。ややオーバーな言い方をすると、洗面器一杯分くらいの量がある。

    今回もまた困ったことになった・・・。

  • ハイデラーバーディー・ビリヤーニー

    ハイデラーバーディー・ビリヤーニー

    インド各地で「ハイデラーバーディー・ビリヤーニー」名付けられたビリヤーニーを目にする。ハイデラーバードでビリヤーニーを食べたことがなかったので、漠然と「ビリヤーニーが飛び切り旨いのだろう」と、想像していた。

    老舗の「シャーダーブ」

    ようやくその街にやってきたので、チャールミナール近くにある老舗のレストラン、シャーダーブで昼食にすることにした。店員たちのぶっきらぼうさもまた「本格的」な印象。ここは、ほぼビリヤーニー専門店らしいので、チキンビリヤーニーを注文。間もなくテーブルに運ばれてきた。


    ご飯のなかには半羽のチキンがうずまっており、見た瞬間、食べ切れる量ではないことがわかった。これで170rsとはずいぶん安い。周りのお客はどうしているのかと眺めていると、だいたい二人で一人前注文している。すっかりギヴアップするまで食べ続けても半分くらい残ったので、男性なら二人、女性なら3から4人はシェアして食べられることだろう。

    味のほうは?といえば、確かに美味であった。だが、好みは人それぞれとはいえ、私自身はデリーで「美味しい」と思えるビリヤーニーのほうがもっと旨いと思う。この料理は出来不出来が大変明確に出るため、上手な店とそうではないところでは天地の差となるし、旨い店でもそれぞれに満足度が異なる。もちろんこの一軒をもってハイデラーバードのビリヤーニーを総括することなどできないので、他のレストランも幾つか訪れて検証する必要がある。

    旧市街で幾人かに尋ねたところ、「ここが一番」とのことだったが、確かにバカでかい盛りには大変驚かされた。

  • TAJ MAHAL HOTEL (Hyderabad)

    TAJ MAHAL HOTEL (Hyderabad)

    「料金の割にとても良い」という話はよく耳にする、ハイデラーバードにあるタージマハルホテルに宿泊してみた。名前が似ているターター財閥系のタージホテルグループとは無関係で、ハイデラーバードの地場資本のホテル。ロケーションは交通の便の良いAbidsエリア。


    コロニアル建築のヘリテージホテルということになっているが、増改築を繰り返しているため、オリジナルの雰囲気を残しているのはレセプションがある本館のみ。このホテルで最も低価格の部屋は税込で2024Rs(2015年5月現在)だが、実にモダンで清潔快適な部屋。部屋代に含まれる南インドのアイテムを中心とするビュッフェもなかなか好評。

    ホテル内には、行列の出来る大繁盛のレストランもある。狭い敷地の駐車場にでは朝から晩まで沢山のクルマが押し合いへし合いで出入りしていることから、家族や友人連れでの食事どころとしていかに人気があるかということを推し量ることができる。

    南インド式ターリー

    部屋も料理も相場よりもずいぶん低く抑えているからこその人気なのだろう。場所柄、この倍、3倍取っても相応という気さえもします。立地の良さからずいぶん無理な料金設定しているホテルは少なくないがゆえに。

    かなり昔から営業を続けている施設らしいが、人気にあぐらをかくことなく、長年マジメにリーズナブルな料金でのサービスを続けていることに敬意を払わずにはいられない。スタッフの対応も大変良い意味でプロフェッショナル。大変好感が持てる。エコノミーな価格帯でビジネスライクに経営しているホテルで「心に残る滞在」を味わえるというのはなかなかないことだ。

    蛇足ながらこのホテルのカフェで出しているケーキもなかなか美味であった。

    TAJ MAHAL HOTEL (Hyderabad)

  • Maggieの危機

    Maggieの危機

    かつて米国系の清涼飲料水メーカーが、製品から許容度を越える農薬成分が検出されたということで、激しい批判にさらされたことがあったが、今年の5月以降、スイス系企業ネスレ社のMaggiシリーズのインスタント麺に鉛成分が含まれることが判明したとのことで、各地で次々に販売が禁止されるなど、大きな波紋を呼んでいる。

    Maggie noodles undergoes tests across India: Nestle investigates excess MSG in its batch of noodles; Can cause chest pains (BENCHMARK REPORTER)

    Maggi sales plummet across India (THE TIMES OF INDIA)

    Nestle’s Maggi Noodles Banned In India’s State Of Delhi Over Allegations Of High Lead Content (INTERNATIONAL BUSINESS TIMES)

    India withdraws Maggi noodles from shops in mounting food-safety scare (theguardian)

    鉛の含有に関する許容値が0.01ppmであるところ、17ppmという高い数値であったことに加えて、成分表に記されていないMSGつまりグルタミン酸ナトリウムが多く含まれていることが明るみに出たことが今回の騒動の発端だ。

    Maggiブランドのインスタントヌードルは、1982年から現在に至るまで、実に33年間に渡ってインドで親しまれてきた。インド中、どこに行っても雑貨屋や食料品店で見かけるが、手軽に作ることができることから、育ち盛りの子供の好物であったり、一人暮らしの若者たちの定番アイテムであったりもする。また、冬季には外界との陸路ルートが閉鎖となるラダック地方などでは、そうした時期の食堂でもありつくことのできる外食アイテムであるなど、非常に存在感の高いインスタント食品だ。

    最近、このMaggiのインスタントヌードルのCMに何本も出演していたマードゥリー・ディクシト、以前出演したことがあるアミターブ・バッチャンやプリーティ・ズィンターといった銀幕のスターたちも、ちょっと困ったことになっているようだ。

    Madhuri Dixit gets FDA notice for endorsing Maggi noodles (The Indian EXPRESS)

    Court orders FIR against Amitabh, Madhuri, Preity over Maggi row (THE HINDU)

    食品類の安全性は、どこの国にあっても非常に大切なものであるが、果たしてネスレがこのような状態であったとしても、他のメーカーの様々な食品、食材、調味料などはどうなのだろうか?という思いもする。加工食品だけではなく、米や野菜のような第一次産品にも不安な要素を抱えている国だ。

    私たちの日本で「食の安全」と言えば、その食料のかなりの部分を輸入に依存しており、とりわけその中で中国産のものが多いことから、常々やり玉に上げられることが多いが、比較的政府の管理が行き届きやすい中国と比較して、インドがその方面で安全性が高い国であるということは決してない。

    今回、たまたま外資系の大会社の全インドでポピュラーな製品が取り上げられることになったが、この騒動がどのようにして収束を見るのか、かなり関心を引かれるところである。

  • マジヌー・カー・ティーラー

    マジヌー・カー・ティーラー

    マジヌー・カー・ティーラーでチベット料理でも食べようと出かけてみた。

    メトロのヴィダーン・サバー駅で下車して、サイクルリクシャーで少々進んだところのGurudwara Majnu Ka Tilla Sahibからアウターリングロードを少し北に進んだ道路反対側にある。


    TIBETAN REFUGEE COLONYと書かれた門をくぐり、まずはチベット寺院にお参りしてから少し散策することにする。この街区だけはインド人の姿はあまり多くなく、行き交う人々の大半がチベット系の顔立ちで、インドにいることをつい忘れてしまいそうになる。

    まずはチベット仏教寺院に参拝

    とかく違法建築の多いデリー(デリーに限ったことではまったくないが・・・)にあっても、ことさら無秩序に大小の建物が並び、路地が極端に狭くなったり広くなったり。また、チベット仏教のお寺正面の広場以外には、空が見えるエリアはなく、規制とはまったく無縁の空間であるように見受けられる。


    その割には、昔と違って小奇麗な店やレストランなどがかなり多いのは、他のバーザール地域とは異なる。そんな中の一軒に入ってみると、もう昼時を大きく回って午後3時くらいにはなっているのに、ほぼ満席に近い状態であった。

    食事を終えて外に出る。ふたたびサイクルリクシャーでメトロの駅に向かう前に立ち寄ってみたYangdon’s Collectionという店では、飲み物、菓子類、女性の化粧品などとともに、マニ車などの仏具や様々なチベットグッズなども販売していた。


    そんな中で少々気になったのがこの壁時計。チベット旗をモチーフにしたカラフルなもの。ショーケースから出してもらった直後に私はこれを購入していた。

    この店では、ときどきこのような具合にオリジナル商品を作らせては販売しているとのこと。このようなところは地域に他にいくつかあるようだ。

  • DARGAH HAZRAT NIZAMUDDIN

    DARGAH HAZRAT NIZAMUDDIN


    せっかくデリーに来たので、ニザームッディーンのダルガーに参拝。スーフィーのチシュティー派の聖者、ニザームッディーン・アウリヤーの墓廟。境内で演奏しているカッワーリーを聴きながら、しばし陶酔の時間を過ごすことができる。ムスリムだろうがヒンドゥーだろうが、はてまた外国人だろうと誰でもウェルカムな包容力がいい。祝祭の時期ではないこともあり、金曜日の割には空いていて、本殿で楽に祈ることができた。清浄な気分になってダルガーを後にする。







    先日、Karim’sのファストフードと題して書いた、南デリーのモールで見つけたファストフード版のカリーム(Karim’s)ではあまりにやるせなかったので、ダルガー参拝のついでにニザームッディーンにあるちゃんとした店舗のカリームを訪れた。しかしながら、カリームではあっても、ビリヤーニーまでもが破格の美味さというわけでもないようだ。もちろん上々の味わいであることは間違いないのだが。

    ダルガーの参道にはずらりと巨大な釜を並べるビリヤーニー専門店が並ぶ横丁がある。このあたりにKarim’sよりも旨いビリヤーニーを出す店がきっとあることだろう。付近にはティッカーやケバーブ、様々なナーンの類などを売る店も多く、これまた食欲を大いにそそる一角である。




  • Karim’sのファストフード

    Karim’sのファストフード

    デリーの1913年創業のレストラン、Karim’sは誰もが知るムガル料理の老舗。創業者カリームッディーンの父はムガル宮廷の料理人であったとされる。デリー市内にいくつかの店舗を展開しているが、南デリーのモール内のフードコートにも出店しているとは知らなかった。

    Karim’s (DLF PLACE, SAKET)

    マトンコルマはプラスチックの使い捨て容器に入り、ルーマーリー・ローティーは目の前にある電子レンジでチン。まったくもってファストフードで寂しいとはいえ、味わいはやはりカリームなのでなかなか旨い。でもそこがまたやるせなかったりする。

    重厚感と軽さのミスマッチ、こういうところに来る人たちが求めるものはちょっと違うので、流行っているとか込んでいるという具合ではまったくないようであった。やはりKarim’sはちゃんとした店舗で食べるに限るのである。

    モールのフードコートのKarim'sはショボいが、それでも旨いのは、さすがという気はする。
  • ソンクランフェスティバル2015(4月)とタイフェスティバル2015(5月)

    4月25日(土)と26日(日)に東京都渋谷区の代々木公園にて、「ソンクランフェスティバル2015」が開催される。

    その翌月、5月16日(土)と17日(日)には「タイフェスティバル2015」が開かれるが、こちらはまた例年どおり大盛況かつ巨大なイベントとなるであろうことから、タイのビールとつまみを片手に、のんびり休日を楽しみたい向きには前者のほうが具合はいいかもしれない。

    昨年はデング熱騒動により、夏の終わりから秋にかけては屋外イベントが低調となってしまったこの公園だが、屋外イベントのシーズンもすぐ目の前まできており、賑わいが戻ってくるのが楽しみである。

  • 池袋西口の「リトル・ダッカ」な日曜日

    4月19日(日)に東京の池袋西口公園にて、「第16回カレーフェスティバル & バングラデシュボイシャキ メラ」が開催される。

    いくつかのカレー屋さん、ハラール食材屋さんがあることを除けば、バングラデシュはともかく南アジアとの繋がりはほとんどない池袋ではあるが、この西口公園だけは、長年恒例の行事となったこのイベントとともに、2005年にカレダ・ズィア首相(当時)来日時に贈られたショヒード・ミナールのレプリカが置かれていることからも、ずいぶんバングラデシュと縁の深い公園となっている。

    当日、こうしたイベントが開かれていることを知らずに通りかかった人たちは、この一角だけに着飾ったベンガル人たちがワンサカと溢れていることに驚くことだろう。日本で生まれの「二世」たちの姿も少なくなく、単なる一時滞在ではない、日本にしっかりと根を下ろして暮らしているベンガル人たちが多いことも感じることができる。

    さて、この機会に春の喜びを在日バングラデシュの方々とともに、みんなで分かち合おう!

    第16回カレーフェスティバル & バングラデシュボイシャキ メラ (Japan Bangladesh Society)