ナマステインディア2004

 今年で12回目となるナマステインディアが、10月17日(日)に東京中央区の築地本願寺で開催される。
 日印経済委員会、インド政観光局、(財)アジアクラブ、NPO日印国交樹立50周年記念事業を盛り上げる会による共催である。
 音楽、舞踊、文化公演等に加え、東京都周辺のインドレストランによる屋台、雑貨・衣類や書籍等の販売も行われ、インド関係のイベントとしては日本国内最大級だ。もちろん日本在住のインドや周辺国出身の人たちの来場も多い。
 例年、プログラムの中でインドの伝統芸能が紹介されているが、今年はオリッサ州のゴティプアが披露される。このグループは新潟のミティラー博物館の招きで来日しており、ナマステインディアの翌週10月23日(土)と24日(日)には、横浜で「横浜インド祭・ハッピーディワリ」での公演も予定されている。
 秋空のもと、おいしいカレーを食べてビールでも飲みながら「インドな休日」を過ごしてみるのもいいだろう。当日は好天に恵まれますように!

インドからの贈りもの

象のインディラ
 NHKの番組「その時歴史が動いた」(9月22日放送)によると、9月23日は、戦後の日印関係を記念する日であるそうだ。1949年にインドのネルー首相から日本の子どもたちへ向けて、東京の上野動物園に贈られた象のインディラが芝浦埠頭に上陸した日である。上陸してから上野動物園まで、インド人の御者が上に乗って誘導する様子も、白黒映像で紹介されていた。
 戦時中、空襲で檻が破壊されて動物たちが街に出てしまうのを防ぐ目的で、当局の命令によってこれらを処分した話は、「象のいない動物園」という本やアニメによって日本の子どもたちにもよく知られており、戦争の悲惨さを伝えている。
 だが私自身、象のインディラがどういう経緯で日本に寄贈されたのか実はよく知らなかった。もともとは戦後の民主主義教育の一環として開かれた「台東区子ども議会」で、「上野動物園で象を見たい」という子どもたちの熱望が、社会を、そしてついにはインド首相をも動かしたのだというから、正直とても驚いた。
 子どもたちの運動は、名古屋の東山動物園に象の貸し出し願い(実現せず)や国会への請願(!)などを経て、マスコミの話題となった。その運動を知ったインド人貿易商ニヨギ氏がツテを通じてネルー首相への働きかけ、東京都から、国会まであらゆるレベルで協力した結果、象のインディラがバンガロールからはるばる日本までやってくることになったのだという。

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カーマスートラを学ぶ!

karmasutra
 コルカタに「性の奥儀」を伝授する学校が設立されることなり、土地っ子をびっくりさせているようだ。
 学問の都としての探究心、そしてベンガルの人びとの進取の気性などの賜物かどうかはわからないが、少なくともこの大都会のある部分では「性」についてオープンに語られる下地ができているということだろう。もっともターゲットとなるのは「結婚したカップル」とのこと。いわゆる普通の生徒や学生が通う普通の学校で、こうしたススんだ教育(?)がなされるわけではない。
 「授業」はどういう風に進行していくのか? また、どんな「テキスト」が使用されるのだろうか? 受講者たちが思わず目を伏せて「ムフフ」と含み笑いしてしまうほど悩ましいものなのか。あるいは黒縁メガネの生真面目なおじさんが、難解な医学用語を振りかざして訥々と壇上で喋るといった眠気を誘うものなのだろうか。
 行政から正式に認可されるにはまだ少し時間がかかるようだが、無事開講の運びとなればウェブ上でもコースの案内が公開されると思われるから要チェックである。ムフフ…。
Now, learn to make love in Kolkata school! (Hindustan Times)

インド・マンゴー輸入解禁は?

ああ、マンゴー!
 ご存知カシューナッツにピスタチオといったナッツ類はウルシ科の食用植物だが、じつはマンゴーもその仲間である。地上最大のマンゴー生産地といえばインド。世界中のマンゴー年間生産高およそ1千万トンのうち、じつに52パーセントをインド産が占めているというからその圧倒的な規模がうかがえよう。しかも千種類にもおよぶ異なったタイプのマンゴーがあるとされ、このうち商業的に栽培されるのは20種類前後だという。
 しかし保管方法や輸送手段が未熟であることから、せっかく実ったおいしいマンゴーの約3割が腐敗し廃棄される運命にあるという。
 「そんなもったいない!」と誰もが思うことだろう。だがこれほど美味な果実が大量に出荷されているにもかかわらず、わが国の植物検疫の関係で、国内でインド産マンゴーは加工品を除いて、手に入れることができないというのも実に残念なことだ。
 現在、フィリピン、タイ、メキシコなどの国ぐにから日本にマンゴーが輸入されているが、インド産はまだこのカテゴリーに含まれていない。日印の政府間では、マンゴー輸入にかかる交渉が10年以上続いているものの、いまだ明確な結論は出ていない。
 日本の市場に価格の安いインド産が豊富に入ってくるようになれば、美味にしてバラエティ豊富、しかも安いと三拍子揃ったマンゴーは輸入青果売り場の主役となることだろう。
 そろそろ真打登場か? 世界に冠たるインド産マンゴーの来日を期待したい。

アップグレードされる「駅」

 この数年でインドの街の姿はどんどん変化していったが、駅というものはなかなか変わらない。蒸気機関車が姿を消したこと、禁煙になりタバコ売りがいなくなったことを除けば、駅構内には数十年来の風景がそのまま保存されているようにも見える。
 駅は立派な外観に比べ中身が貧弱だ。客車はいくつものクラス分けがなされているのに、下町の小さなダーバー並みの衛生度とメニューしかない食堂、陰気な待合室にはクラス別や女性専用室があっても、結局どの乗客にも同じ程度のアメニティしか準備されていない。
 社会全体が貧しかった頃と違い、今ではアメリカのそれに匹敵する規模の「中産階級」を抱える国である。そうした購買力豊かな人びともまたインド国鉄を利用して移動しているのだ。
 少々高くても清潔でおいしいレストラン、有料でも小ぎれいで快適な待合室ができたら流行るだろうと常々思っていたが、少なくとも前者については今後改善されていくようだ。
 バンガロール・シティ駅構内にはまさにそんなカフェテリアができている。全国チェーンのカフェみたいに小ざっぱりしており、インド料理や洋食の各種スナック等に加え、ちょっとした食事もできるようになっている。ラージダーニーやシャターブディーといった特別急行車内のケータリングサービス同様、民間委託による事業らしい。
 日々多くの人びとが乗り降りする主要駅では、今後そうしたビジネスチャンスが開拓され、インドの鉄道旅行のクオリティも着実に向上していくことになるのだろう。