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カテゴリー: camera

  • インドに『韓流デジタル一眼』がやってくる?

    SAMSUNG GX-10
    サムソンGX-10
    PENTAX K10D
    ベンタックスK10D
     昨年のちょうど今ごろだった。ペンタックスとサムソンがデジタル一眼レフを共同開発すると発表したのは。前者のブランドネーム、光学技術とレンズ群、後者のデジタル技術の融合・・・とくれば、やはりキチッと魅力あるもの、手堅いものが出てくるであろうことは想像に難くなかった。
     今年に入ってからペンタックス一眼レフの普及モデル*ist DL2*ist DS2(いずれも2005年に発売)の韓国版としてのGX-1LGX-1Sを発売して、レンズ交換式一眼レフ製造メーカーとしてデビューしたサムソン・テックウィン社。デジカメの他に光学部品や航空機用エンジンなどを製造している会社だ。2005年に韓国国内でデジタルカメラのトップシェアを獲得したという同社は、2007年には世界の三大デジタルカメラメーカーのひとつとなるという大きな野望を掲げている。(キヤノン、ニコン・・・そしてサムソンということか!?)
     ここにきて今年11月30日に発売が予定されているペンタックス最上位機種のK10Dの姉妹機GX10 のリリースも発表となっており、なかなか目が離せない状況になってきているようだ。
     ペンタックスの接続規格「Kマウント」のレンズ群が使用できるそうだが、これと同スペックで自社による「Schneider」ブランドの「D-XENON」と名付けられたレンズのラインナップがある。現在までのところサムソン製のレンズのバリエーションは乏しいものの、これからさまざまな新しいモデルを次々投入してくるようだ。
     こうした共通仕様のモデルを日本市場ではペンタックス、韓国ではサムソンが販売という棲み分けがなされるのはもちろんのことだ。そのためであろうか、サムソンの一眼レフの操作メニューには日本語は用意されていないらしい。(ペンタックス機には韓国語メニューがあるのだが・・・)
     おそらく日韓以外の第三国での販売テリトリーについてもエリアごとに分担するのではないかと思う。そうなってくるとインドはどうなのだろうか?日本国外ではヨーロッパと北米以外にしっかりとした販売網を持たないペンタックスに対して、現地で手広く事業を行なうサムソンだ。同社のインド向けのウェブサイトには同社のいくつかのデジタルカメラの紹介がなされている。おそらく機を見てインドに廉価版のモデルを投入することもあるだろう。
     今のところ日本のメーカーはインド市場での販売にあまり熱心ではないようで、販売やサービス拠点の多くは直営のものではなく委託を受けた地元業者が行なっているようだ。もともと一眼レフ、ましてやデジタルものともなればプロや一部の愛好家たち除いた一般の人々の間での普及率はとても低い。けれども富裕化する中で趣味のモノ、高いモノが売れるようになってきた中で、およそ都市部に限られるにしても写真に興味があり潜在的に今後より高級なカメラに手を伸ばそうという人たちは決して少なくないように思われる。そうした新規ユーザーはカメラのアクセサリー類や周辺機器を持ち合わせていないため、メーカーを超えての互換性がないことからくる既に所有している『レンズ資産』その他により特定のメーカーに縛られることもない。価格と性能のバランス、サービス網の充実具合その他の条件をもとに自由に選択することができる。
     カメラ販売業者が独自に外国から輸入したものはさておき、ひとたびサムソンが自社製一眼レフをインド市場に本格的に投入することがあれば、『韓流現象』が起きるのではないかと予想している。同国におけるプレゼンスの高さ、知名度、豊かな営業力を背景に、とりわけアマチュアを中心とした新規需要の多くを一手に取り込んでしまうのではないだろうか。もちろん製品を手にするユーザーたちの満足度も相当高いはず。発売元は一眼レフの分野では無名のニューカマーとはいえ、中身は名門ペンタックスのカメラと共通だ。この分野では世界の最先端を走る日本市場で販売されているモデルと同スペックであることは人々に強くアピールするだろう。もちろん細部の仕様やチューニングの具合にはペンタックスとの間に若干の差異が見られたりするのかもしれないが。
     近々帰国を控えた在印の日本人にとっては、サムソンの一眼レフがインドで発売されたとしても、同社のカメラの販売エリアに含まれていない日本に持ち帰ってから不具合等が起きた場合(大阪に一箇所サービス拠点があるのみ)のことを考えるとお勧めできない。しかしペンタックスのレンズ以外のアクセサリーについての互換性も問題ない(この部分については著者は未確認)とすれば、インドはもちろんサムソン・テックウィン社の販売網がカバーするエリアに含まれるその他各国に暮らす人々にとって非常に魅力的なものであることは間違いないはずだ。

  • リコーGR-Digitalを越えるか? シグマDP1

    シグマ DP1
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     昨秋発売されたリコーのGR-Digital。ほぼ一年間使ってみた感想としてはレンズ性能、搭載機能、充実したアクセサリー類を含めた拡張性等非常に満足度が高いモデルだと思う。胸ポケットにすっぽり収まってしまうコンパクトさもまた大きな魅力だ。そのおかげで常日ごろどこへ行くにもまさに肌身離さず持ち歩いている状態なのだ。
     しかし不満もある。1/1.8型という小さなセンサーを使用しているためだろうか、ISO感度を高くすると画像がひどく荒れてしまって使えないし、ラティテュードが狭く被写体のコントラストが高ければいとも簡単に白飛びしてしまう。それでもコンパクトな大きさで28mmの単焦点のモデルは今のところGR-Digitalしか存在しないので特に目移りすることはなかった。
     ところが・・・である。ドイツのケルン・メッセにて開催のフォトキナ2006で参考出品されているシグマのコンパクトデジタルカメラ「DP-1」はどうだろう。35mm判換算で28mmの単焦点レンズを持つこのカメラは、発売されればおそらく日本で始めてとなるFOVEON X3センサー(1406万画素)を搭載していることだ。このタイプのセンサーの特色は、光の三原色を1画素で捕らえることができることである。そのため銀塩写真に最も近い画質を実現できるのだとか。これに対して現在一般的な撮像素子は1画素で1色を取り込んだ後に補間処理による画像生成が行なわれる。FOVEON X3センサーは偽色の発生を抑え、より鮮明で正確な色を再現するといわれる。 
     
     このセンサーは今年11月に発売予定の同社の一眼レフSD14に搭載されるものと同じである。コンパクトタイプのデジタルカメラに一眼レフ並みのAPS-Cサイズのセンサーが搭載されるのは世界初だ。これでようやく先述のGR-Digitalに感じていた不満の解消が期待できるだろう。ただレンズの開放F値が4.0と暗いのが気になるところだが、『撮像素子にスタビライザー機能を搭載している』とのことで、どうやら手ブレ補正機能が付いてくるらしい。いまのところ細かいスペックは明らかになっていないが、画像を見る限りではGR-Digitalとよく似たフォルムであり、ボディサイズもほぼ同等らしい。発売から一年にしてようやくGR-Digitalの対抗馬の姿が浮かび上がってきた。
     発売時期は未定だが、来年1月あたりには・・・という話がある。発売に先行して店頭での予約受付が始まった途端フラフラと注文してしまう自分の姿が目に浮かぶ。。コンパクトデジカメとしてはかなり高価なものとなるはずだが、日常や旅先でもマルチに重宝する高品位なカメラとしても注目されることだろう。そしてもちろんインドでも大いに役立ちそうな予感。
    コンパクトデジタルカメラ SIGMA DP1開発のお知らせ(シグマ)

  • インドでいかが?

    レンズベビー 2.0
     近ごろネットなどで話題になっているLensbaby 2.0を手に入れてみた。鏡胴部分が樹脂でできた蛇腹状になっていてグリグリと曲げることができる。ここに捻りを加えることによって画面にアオリを生じさせて画像の周囲を流したりボカしたりという効果をいろいろ加えることが可能。日本では昨年初夏に発売されて評判を呼んだレンズベビー・オリジナルの改良版とでもいうべきもので、日本では昨年8月から発売となっている。
     価格は前者が12,600円、後者は19,950円である。両者の違いといえば『2.0』で開放値がF2.0(オリジナルはF2.8)となり、絞りの板の固定がマグネットでなされるようになったこと、レンズが光学ガラス2枚構成となりコーティングも改良されたことなどである。
    flower
     オモチャみたいな造りのこのレンズは35mm判で50ミリ相当の画角を持つ。一眼レフ製造各メーカーのマウントの規格に合わせたものが販売されており、銀塩、デジタルともに使用可能である。絞り優先オートとマニュアルモードで撮影することができる。
     フォーカスは完全に手動。先述のとおり蛇腹部分をビヨヨ〜ン伸ばしたり縮めたりして焦点を合わせ、グイグイッと捻ってアオリを加えるのだが、ごく微妙な力の入れ具合で効果が全く違ってしまうため、風景や静物を連続して撮影していても同じ写真は二度と出てこない。まさに一期一会であるのが難しくも面白いところだ。自在に操るには慣れが必要みたいだ。   
     絞りはF2.0, 2.8, 4, 5.6, 8と5段階あるが、真ん中に穴が開いた絞り板をレンズの上から指で落としこむという素朴なものである。作業はやや面倒くさいのだが口径部に付いている小さな磁石固定されるため、撮影中に台風並みの強風でも吹かない限り簡単に落ちてしまうことはない。 もちろん絞り込むほどにアオリの度合いが少なくなり、普通の写真に近くなっていく。
    噴水
     オプションで販売の専用フィルターを装着してマクロ撮影も可能だ。カメラ本体に装着すると実にユーモラスな姿となる。やたらと癖があるレンズだが人物、建物、自然、 マーケット、夜景など何を撮ってもそれなりに面白い絵になることが期待できそうだ。
     ただしAPS-Cサイズのセンサーを持つカメラではほぼ中望遠域の画角になってしまうためワイドコンバーターが欲しくなる。そこでKenko社製のワイドコンバージョンレンズ0.5倍と合わせれば使用機会がより増えることだろう。
    ビル
     こんな奇妙なレンズを常用する人はあまりいないと思うが、ごく小さなモノなのでカバンの隅にでも放り込んでおけば、ときに面白い絵と出合うことができるはず。インドでも大活躍する潜在力を秘めたアイテム・・・かもしれない。
    レンズベビー

  • やっぱり良かったこのレンズ

     被写体という『ソフト』の宝庫がインドならば、カメラやその周辺機器といった『ハード』大国はニッポンだ。特に写真がデジタル時代を迎えてからはその傾向が一層顕著になっている。
     先日『旅行に最適な一本!』として取り上げてみたシグマ17-70mm 2.8-4.5 DC MACRO を手に入れてみた。レンズの長さ、鏡胴の太さや重量はおなじくシグマのデジタル専用レンズ18-125mmあるいは18-200mmといったものと同等でかなりコンパクトだ。
     正直な話、17-70mmといえば焦点距離の重なるレンズを複数持っているため、このテのズームレンズをマクロ機能目当てに購入するのはもったいない気もしていた。それならばちゃんとしたマクロレンズを購入したほうがいいだろうと。
     しかし店先で試用品に触れてみて「あぁ、これはいい!」と迷いは吹っ切れて、その場で購入。なんがそんなに良いかといえば、やっぱりマクロ機能なのである。最短撮影距離がズーム全域で20センチ(カメラボディの撮像素子表面からの距離)なので、70mmのテレ端を使う場合はレンズ表面に衝突してしまうくらい接近できる。この焦点域では開放値が4.5と暗くなってしまうものの、一本のレンズでマクロ撮影を含めてほぼ何でもこなせてしまうのはとっても便利だ。それに広角端では開放値は2.8と同程度の焦点域のズームレンズよりも明るいこともなかなか気に入った。
     さっそく試しにユリの花を撮ってみる。
    ユリ
     シグマとタムロンの両社は常に一方が目新しいモデルを出せばもう一方も同種の競合モデルを出し、交換レンズの分野でしのぎを削りあう二大巨頭といった感じだが、今回もやはりシグマのこのレンズにぶつける魅力的な製品を市場に送り出している。それは 
    SP AF17-50mmだ。テレ端が50mmと短いものの、ズーム全域でF2.8という使い勝手の良さそうなもの。焦点域によって最大開放値が変動するシグマ17-70mm 2.8-4.5 DC MACRO(標準的なズームレンズはたいていそうだが)に対し、この部分は大きなアドバンテージだ。
     最短撮影距離27センチと大きいためマクロ的に使う場合は前者のシグマ製品に軍配が上がるのだが、こちらもまた優れたレンズだと思う。
     近ごろはデジタルカメラもいろいろと多種多様になってきている。次から次へと興味をそそるものが出てきて目の毒だ。

  • αの復活

    a100
     かつて一眼レフのオートフォーカスの先駆者であったミノルタ。合併してコニカミノルタとなってから一眼レフ機のデジタル化に出遅れたものの、完成度の高いα7 DIGITALそして 廉価版のαSweet DIGITALと、内容の濃い骨太モデルを投入して巻き返しを図ったもの時すでに遅く、デジタル化に先行したキヤノンとニコンの前になすすべもなかった。今年春先にはファンから惜しまれつつもカメラ事業の舞台から退場することとなる。
     このため一時は消滅するのかと思われていた『α』ブランドが息を吹き返した。このたびソニーから期待のデジタルカメラが発表された。7月21日に発売される同社最初のデジタル一眼レフ機は、その名も『α100』である。
     ミノルタ伝統のカメラ事業をそっくり引き継いだソニー。いったいどんなカメラが登場するのか興味津々だったが、やはり旧ミノルタの偉大な資産、αシリーズを継承したことで長年のミノルタファンはホッと胸をなでおろしたことだろう。これまでのコニカミノルタの路線を継承するものであり、旧来のシステムをそのまま使用できるからだ。
     すでに購買予約受付は始まっている。ボディのみの価格は10万円前後となる見込みらしい。コニカミノルタ時代のモデルよりも強化された手ブレ補正機能 (2〜3.5段分)がレンズではなくボディ自体に組み込まれているのはありがたいし、レンズ交換の際などにCCD表面に付着しがちなゴミへの対策も織り込まれているのもいい。もっとも後者については、本来すべての一眼レフデジタルに装備されているべきだと思うのだが。
     
     第一作目は旧メーカーのブランドネームや既存システムといった資産を活用し、従来のαシリーズの路線を踏襲したものとなった。新規参入ながらも、旧来からのコンポーネンツやユーザー等をそのまま引き継いでいるのは強みだ。新モデルのデザイン、操作スイッチ類の配置、設定等に関する液晶画面の表示方法なども、旧メーカーのものを踏襲しているようだ。従来からのαシリーズのユーザーたちからは好感を持って迎えられるのではないだろうか。また購入検討中の潜在的顧客層からみても、ソニーはこの分野では未知数のメーカーだが、あの『ミノルタの後継者』ということから安心して購入できるのではないだろうか。
     コニカミノルタの写真事業撤退以来、カメラ屋で同社製品は投売り状態だったり、ショーケースの隅っこに置かれたりするようになっていた。ところがこのところちょっとした異変が起きているのだ。東京中野にあり名前がよく知られた大きなカメラ屋さんでは、店舗入口真横に『α』コーナーが設けて、ソニーによる新生α広告チラシとともに、ミノルタ時代、コニカミノルタ時代のαシリーズの在庫を並べて、『お一人様一点限り』で売り出しているのだ。ソニー効果で急に需要が出てきたらしい。またお店にとってはこの機会を利用して売り切ってしまいたいところなのだろう。
     既存の路線をそっくり受け継いだように見えるα100は、とりあえずは試運転といったところなのだろう。発売後の反応などを見てから、ソニー独自のカラーを強く押し出したモデルが登場してくるに違いない。
     カール ツァイスとの共同開発レンズを含めた21本の交換レンズ群も順次発売予定とあるし、その他様々なアクセサリー類も続々投入される予定だ。今後の進展から目が離せない。光学機器メーカーが長年育んできた優れた技術とハイテクメーカーによる卓越した画像処理テクノロジーの融合。この夏、新生αの逆襲が始まる。
     被写体の宝庫インドでどんなカメラを使うか。目的や好み人それぞれだが、こうして次第に選択肢が広がっていくのはうれしいことである。もちろんレンズを含めた周辺機器類も合わせると高額な買い物となるため、目移りしてもすぐ他社のものに乗り換えるわけにはいかない。これまでコンパクト機のみ使ってきた人たちが一眼レフに乗り換える例がとても増えていることもあり、デジタル一眼レフ市場はこのところやたらとホットで、わずかここ数年の間に急速に成熟しつつある。
     ともあれどんなタイプのモデルであろうと、お気に入りのカメラを片手に試行錯誤しながらインドの美しい風景を切り取るのは楽しいものである。

  • 旅行に最適な一本!

    シグマ
     先日は『旅行仕様の楽しいカメラは?』で、旅先で手軽かつ便利なカメラについて考えてみた。今回は旅先にレンズを持っていくなら何だろうかと探ってみることにする。もちろん身軽であることを大前提である。あえて一本でだけ持参するならば何か、最も便利なものはどれだろうか。
     汎用性という部分を重視すれば、画質に優る単焦点レンズよりもズームレンズということになる。このところコンパクトデジタルカメラの高級機種購買層がデジタル一眼レフ汎用機種にシフトしていることが示すとおり、主要各社ともこのタイプのカメラは高級なものからエコノミーなタイプまで、ほぼ出揃ったようだ。それだけに数年前までは『デジタル一眼専用設計』(35mmサイズよりひと回り小さいAPS-Cサイズのセンサーを持つカメラ用)なんてコトバが新鮮に響いたものだが、いまやこの手の様々なタイプのレンズが大量に市場に出回るようになっている。
     銀塩カメラやデジタル一眼レフでも最高級クラスで『フルサイズ』つまり35mmサイズのセンサーを装備したものよりも画角が狭くなる。そのため焦点距離の1.5〜1.6倍くらいの描画となってしまうため、従来使われていたレンズを装着すると望遠側に有利だが広角側が弱いなんて言われていたのも今や昔。 APS-C自体の画角に合わせた規格のレンズが各社から続々出ているため、もはやそんなことを口にする人はいなくなった。
     しかしこの『デジタル専用』レンズはフルサイズのセンサーを持つカメラで使用すると、元来の画角の違いから周辺がケラれてしまうため使えない。そのため昨年発売になったキヤノンの5Dの例に見るように、フルサイズのデジタル一眼レフが次第に低価格化してきたら、それまでに買い揃えたAPS-C用レンズを見捨てて飛び着くか、それとも高級機はフルサイズ、汎用から中級機クラスはAPS-Cといった棲み分けが今後も続いていくのか、気になる人は少なくないだろう。
     ともあれ一眼レフレンズとしては手頃な価格帯かつ汎用性の高いタイプの中で魅力的なレンズはいろいろある。シグマの30mm F.1.4 EX DC HSM は、35mm換算でほぼ従来の標準レンズに相当する画角だ。開放値がとても明るく描写も美しい優秀なレンズである。普段、便利だからとズームレンズばかり使っている私などは、このレンズを手にするとあらためて単焦点のレンズって違うなあ・・・と感心してしまう。
     ズームレンズではタムロンのベストセラーAF28-300mm Super Zoom F/3.8-5.6 Aspherical XR [IF] MACROはデジタル対応のDi仕様となり相変わらずの人気らしい。だがこれでは広角側が不足して困るではないか・・・と思っていたら、2004年に出たシグマの18-125mm F3.5-5.6 DCは大きな反響を呼んだ。
     やっぱりこういうレンズを待っていた人は多かったのだ。何しろこういうカメラは重くて大きい。持たなくてはならない荷物は他にもある。『どれか一本だけ付けて出かけよう』となれば、広角から望遠までひとつでカバーできるものがあればありがたい。このタイプのレンズ、続く2005年には同じシグマから望遠側の焦点域を大幅に伸ばした18-200mm F3.5-6.3DC、そして同社のライバルであるタムロンからはAF 18-200mm F/3.5-6.3 XR Di II LD が発売となり、『これは便利だ』と飛びついた人は多いのではないかと思う。年末近くなってからはニコンからAF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)という同じ焦点域ながらも手振れ補正機能、しかもその効果たるや4段分というからスゴイ。このテのレンズの真打登場といったところだろうか。個人的にはニコンを所持していないので使うことができない。購入を検討するわけにもいかないのは残念である。
     でもよくよく思えば、ただ旅行するだけで200?の焦点域、35mmカメラ換算でなんと320mm!なんていう超望遠を利用することなんてほとんどないと思う。
     従来、一眼レフの交換レンズにおける手振れ補正機能といえば、焦点域が特に長い超望遠レンズによく付いているが、それ以外でISつまり手振れ補正が付いたものは今のところあまりなかった。私自身は2004年に発売されたキヤノンのEF-S 17-85mm F4-5.6 IS USMを使ってみてとても感心した。開放値がやや暗いのは気になるが、三段分の補正機能は、特に薄暗い朝夕の手持ちで撮る際、あるいは屋内での自然光での撮影など、旅先での大きなアドバンテージであろう。テレ端は85mmだが35mmカメラ換算で136mm。このくらいあれば充分だとは思う。
     超広角ズームも各社からいろいろ出ていて面白い。場合によってややエキセントリックな画となるかもしれないが、キヤノンのEF-S10-22mm F3.5-4.5 USMは非常に重宝かつ楽しいレンズだ。つまり従来の35mm銀塩カメラに換算すれば、16mm〜35mm程度に相当するのだ。16mm!というややムチャな画角で撮っても歪みは想像していたよりもずいぶん少なく、一見マトモな絵に見えてしまうのがうれしい。胸のすくような広がりを写せるし、あるいはスペースの関係で後方に引くことができないところでも非常に便利である。試しに猫の額ほどの中庭しかない(失礼!)東京代々木上原の東京ジャミーで一枚撮ってみた。もちろん10mm(35mm銀塩換算で16mm)の広角端を使用した。ここを訪れたことのある方ならば、このレンズの効果のほどはお判りいただけると思う。
    東京ジャーミー
     ぜひバッグの中に常時放り込んでおきたい一本ではあるが、やや特殊なこのレンズでなんでもかんでも撮るわけにはもちろんいかない。
     また出かけた先でブツ撮りもやってみたい。するとちゃんとしたマクロレンズも欲しくなるのだが、こちらもやはり必要に応じてのワンポイント起用になるはずだから、『これ一本で』の候補にはなりえない。欲しいものすべてをうまく掛け合わせたものはないものだろうか・・・。
     そうした中で、今年2月に出たシグマのレンズはとても気になっている。17-70mm F2.8-4.5 DC MACROは、『被写体に寄れるデジタル専用大口径標準ズームレンズ』とのこと。最短撮影距離はズーム全域で20cmだそうだ。コンパクトデジカメと違って一眼レフの場合、この距離とは銀塩カメラのフィルム面に相当するセンサー表面からの距離なので、実際のワーキングディスタンスはわずか3cmほどになってしまうのだからスゴイ。被写体にレンズがカチンとぶつかりそうなくらい接近できるのである。ウェブ上で作例や製品レビューなどを見てみると、なかなか評判が良いらしい。
     35mm換算で27mmから112mmほど。望遠域はやや弱いとはいえ、もともと銀塩時代は今のデジタル一眼レンズみたいな超高倍率なものはなかったし、このくらいが最も実用的ではないかと思う。ズームレンズとしてはかなり明るいF2.8というのもうれしい。しかも本格的なマクロ機能付きとくれば、すぐにでも飛びつきたくなってしまう。これならば特に他のレンズを携行しなくても不便は感じそうにないし、埃っぽいインドでレンズ交換の際、センサーに向かってドカドカと大小のゴミが飛び込んできて付着するのに悩まされなくて済みそうだ。
     あれこれ考えていると私自身が買う気に満ちてきてしまった。人それぞれ写真を撮る目的は違うし、好みや考え方だっていろいろだろう。あくまでも私個人の独断であり、しかも性急すぎるかもしれないが、このレンズこそ現在『インド旅行に最適な一本!』と言い切ってしまおう。

  • 『旅行仕様』の楽しいカメラは 3

    Nikon Coolpix8400
     なるべく軽量に・・・ということで、コンパクトデジタルカメラという選択肢も当然出てくる。近ごろのそうしたモデルのトレンドは高倍率なズームレンズと手ブレ補正の搭載だろう。ズームレンズで気になることがある。倍率が大きい反面、広角側が不足するモデルが多いこと。  多くは35mmカメラ換算で35mmから38mmからというものがほとんどだ。ちょっと高目のものになると広角側は別売りのワイドコンバージョンレンズを装着して対応なんていうものも少なくない。しょせんコンパクトカメラ、ズームアップした際の画質はかなり悪くなるので、テレ端はせいぜい80mm程度あれば充分なのではないかと思う。しかし建物を撮るにしても室内で撮影するにしても広角側28mmはぜひ確保したいところだ。
     手ブレ補正については、もともとはフィルム時代と違い液晶モニターを見て撮影するスタイルが定着していること、先述の高倍率ズームが普及してきているためブレが生じやすくなってきていることから有効である。もともとは一眼レフなどの望遠レンズを安定して撮影するために開発された機能ではあるが、三脚を使用することなしに手持ちでスローシャッターを切ることができるなど、撮影できるシチュエーションが従来よりも確実に広がるため極端な話広角レンズであっても大いに役立つ。
     手元にある小さなモノを撮ってみることも多いので、本格的なマクロ機能も欲しい。そして測光方式も評価測光、中央部重点平均測光、スポット測光を任意に選択できるものでありたい。撮影モードもプログラム、絞り優先AE、シャッタースピード優先AE、マニュアル露出と用意してあって欲しい。これらの機能を選ぶ際の使い勝手も良くなくては困る。 
     もちろん電源入れてからの起動は早く連写にも強いものがいい。三脚に固定して撮影するときにレリーズを使いたい。液晶モニターはバリアングルが欲しい。液晶モニターが付いていても、最近増えてきているファインダー省略したようなカメラはあまり好きじゃないなあ・・・なんて注文を挙げていると、いつの間にかコンパクトカメラらしいサイズのものでは適当なモデルが見当たらなくなってしまう。
     それでもちょっと前まではかなり魅力的なモデルは存在していた。たとえばニコンのCOOLPIX 5000であり、その後継機種の同じく5400やこのタイプ最終型の8400といったシリーズがそれに当たると個人的には思っている。
     前者ふたつは28mmから最後のモデルは24ミリから始まるズームレンズを持ち、機能・描写ともに評判の高いものであった。外付けのフラッシュが使用できるようにホットシューも付いている。
     私はこのタイプ最初の5000を持っていたのだが、秒進分歩といわれるデジカメの世界にあっても、画質は今売られているコンパクトカメラ上級機種に比較しても遜色ないといわれるほど現在でもなかなか評判は高いようだ。
     私も購入した当初は大いに気に入ってきた。ある一点を除いては・・・。それは取り回しが非常に悪いことである。電源の起動が遅く、ボタンを押してからシャッターが切れるまで数秒かかる。そして次にシャッターを切ることができるようになるまで10秒ほど待たなくてはならない。非常にじれったいのであった。また多彩な機能を搭載しているにもかかわらず、そのひとつひとつを使うにあたりいくつもの面倒なボタン操作をしなくてはならなかった。
     おそらく最終型の8400になってからはずいぶん改善されたことだろうし、さらに次代のモデルが続いていれば相当良いカメラになったことと思うが、そうはならなかった。ニコンに限らず、どのメーカーでもコンパクトデジタルカメラの高級機種は軒並み姿を消している。
     デジタル一眼レフの価格が下がったことにより、コンパクトタイプのハイエンド機のユーザーはそちらにシフトしていることがある。購買層の大部分はデジタル一眼レフが欲しくても手の届かない人たちであったため、価格帯がほぼ同じなってしまうと存在意義がなくなってしまったのだろう。加えて高性能な『ディマージュ』シリーズを製造していたコニカミノルタのような有力メーカーがカメラ事業そのものから撤退してしまったことなどが理由として挙げられるだろう。
     現在のところ気に入って使用しているのはリコーのGR-DIGITALで、使用感はなかなか良い。28mm単焦点というのが気に入っているポイントのひとつだが、これ一台ですべて満足というわけにもいかない。やはり便利なズーム付きのものも欲しくなってくる。
     今までのところデジタルコンパクトカメラの分野で、銀塩カメラ時代のCONTAXのG1G2、または富士写真フィルムのTIARAなどのように長く大切に使いたくなるようなモデルは存在していない。
     現時点で少々気になっているのは、リコーのCaplio GX8の後継機がそろそろ発表になりそうなこと。それとキヤノンのPOWER SHOT S80も悪くないかなと思っている。だがどちらも積極的に『欲しい!』と思わせるものではない。ここのところのデジタル一眼レフのブームがひと息ついて、手軽だけどちょっと贅沢な高級コンパクトデジタルカメラの需要が高まって来ないものかと思っているところだ。 
     まあ人間の『物欲』というものは際限のないものだが、待望の面白いカメラを手に入れて、早速インドの風景などを撮影してみたいが、せっかくの愛機が『盗られちゃいました』なんてことにならないようにお互い気をつけたいものである。

  • 『旅行仕様』の楽しいカメラは 2


     一眼レフ市場に新規参入を予定しているもう一社、ソニーはどういうモデルを準備しているのかこちらも気になるところだ。他社による既存のシステムの中で自社独自の味付けをしたパナソニックの堅実路線とは趣を異にすることになるのではないかと予想している。 
     しかもこちらはカメラ事業から撤退したコニカミノルタ社の同事業部をそっくり継承しており、独自の技術力に加えて常に前向きな社風からして、新規参入の分野ともなれば必ずや『おおっ!』と人目を引くセンセーショナルなモデルを投入すべく、私たちの知らないところで一大プロジェクトが進行中なのだろう。
     加えてもうひとつ、今までのところ注目度はイマイチだが国際的なコラボレーションが進行中。カメラ老舗メーカーのPENTAXが、なんと韓国のSAMSUNGとの共同開発モデルをこの秋に発売する計画があるのだ。後者としては初のデジタル一眼レフカメラだ。韓国本国はもちろん、携帯電話その他の電化製品でそれなりのブランドイメージを築き上げたインドでは、もちろん『SAMSUNG』ネーム最高峰のカメラとして派手に宣伝することになるのではないだろうか。今回開発されるモデルをきっかけに、初めてこのタイプのカメラに手を出すインドのミドルクラスの人々が結構出てくるのかもしれない。
     このところカメラメーカーが家電系メーカーとタイアップする動きの背景には、CCDなどの電子部品の開発や生産の負担がある。デジタルカメラの分野では、銀塩時代に比べて光学部品やアナログ的な機械部分に対する電子系の構造部に依存する割合が高くなってくるにつれて、得意なフィールドを分業しなくては開発が難しくなってきているようだ。
     だがもともとこうした分野にも明るいキヤノンや富士写真フィルムなどは、現在までのところ家電メーカーとの共同開発は行なっていない。資金力も技術力も豊かな前者は、おそらく今後もそうした必要はないのかもしれない。
     キヤノンとニコンでは、35mmの銀塩カメラと同じ大きさの画角を持つ、いわゆる『フルサイズ』CCD搭載カメラが一般ユーザーにも手が届く普及価格で登場することを待ちわびる声が高いものの、依然としてこれらはプロ向けの高級機だ。今までのところ主流はやはりAPS-Cフォーマットのモデル。そうした中で前回取り上げた第三の流れともいうべきフォーサーズ規格はオリンパスの開発によるものだが、今回取り上げたパナソニックを含めて全部で7社が参入を表明しており、今後の成り行き次第では普及価格帯の一眼レフ市場の流れを変えることになる可能性を秘めている。
     私自身は結局何でもいいのだが、一眼レフの操作性とデジタルの利便性が軽量コンパクトにまとまり、ホコリや振動にも強く丈夫でしかも安価・・・といったモデルが出てくるのを楽しみにしている。これぞまさに『旅行仕様』カメラではないだろうか。
     私は写真家ではないので撮ることが目的ではない。けれども写真は好きなので、必要最低限の機材を持って最大限に楽しみたい。旅先へ持参する身の回り品は少なめの私だが、それに比較してカサと重量が張るのはカメラ関係。これらを取り出してみればスカスカでとても身軽なリュックになるのに。
     コンパクトデジカメ一台だけならずいぶん楽だろうとも思う。かといっていつものカメラ一式を放り出して出かけてみると感動的な景色や興味深い風景を目の前にして非常に心残りだったりする。やはりテキトーなところで自己満足させてくれる機械が必要らしい。

  • 『旅行仕様』の楽しいカメラは 1

    パナソニック LUMIX DMC-L1
     以前、デジタルカメラ市場の一眼レフの分野へ進出を狙う家電メーカーについて『家電メーカーのデジタル一眼に期待』として取り上げたが、そのうちのひとつパナソニックのモデルLUMIX DMC-L1 は今年の夏以降発売予定であることがすでに発表されている。
     オリンパスと同じフォーサーズシステムを採用、同社およびシグマから発売でこの規格に準拠したレンズが使用できるとはいえ、35ミリ換算で2倍の焦点距離となること、バリエーションはまだ豊富とはいいがたいこと、また超広角域をカバーするレンズは高価なものしかないところは弱みである。今後のレンズラインナップの充実具合は、この新モデルを含めた同システム採用のカメラ群の売れ行きいかんにかかっている。
     言うまでもなく、一眼レフはレンズやストロボその他の様々な周辺機器を自由に組み合わせて使うことができることにその価値がある。そうした既存のコンポーネントを持たない会社が新規参入するのは、技術の蓄積やブランドへの信頼感に欠けるのみならず、実はこの部分が特に難しいのではないかと思う。利用できる機材が何もないようでは、カメラ自体が魅力的でもそれをあえて買おうというユーザーはそういないだろう。
     フォーサーズとは撮像素子つまりセンサーとレンズマウントの共通規格だが、このパナソニックのカメラではオリンパス製品との包括的なシステム互換性を持たすことを想定しているらしい。つまりパナソニックブランドによる最初のモデルが登場する前から、利用できる機材がすでにこの世に存在するということは大きな強みである。
     それだけではない。DMC-L1と同時発売予定の『LEICA D VARIO-ELMARIT 14-50mm F2.8-3.5』がとっても気になるレンズなのだ。『ライカ』ブランドであることについて特に関心はないのだが、その名前を冠しているからには相当良いモノであることを保証しているのだろうと期待するのはいうまでもない。そしてズームにしてはかなり明るいF値を持つことも特筆すべきだが、しかも3〜4段分の手ブレ補正つきということだから、手持ちでの撮影のチャンスがグッと広がる。
     ボディは丈夫なマグネシウム合金ダイカスト構造、記録メディアは軽量コンパクトなSD(新規格のSDHCにも対応)メモリーカード、内蔵フラッシュはバウンス撮影も可能、オリンパスのE-330同様に(カラクリは違うそうだが)背面のモニターではライブビューモードも選択できる。それなのに1/3段刻みのシャッターダイヤルが付いていたり、先述のライカブランドのズームレンズには絞りリングがあったりと、まるでマニュアル機みたいな雰囲気がある。
     私は現在キヤノンの20D を使用している。利用可能なレンズのバリエーションの豊富さとカメラ自体の機能面では大変満足しているものの、特に埃っぽいインドにあってはレンズ交換のたびにゴミやホコリが容赦なくドシドシ入ってくるのにはとても困るので、愛憎半ばするといったところだ。
     しかしパナソニックのDMC-L1には、オリンパス社のEシリーズダストリダクションシステムと同様のものが搭載されていること、そしてコンタックスのG2 並みにコンパクトであることに注目している。フォーサーズ規格の他のコンポーネントはさておき、このボディDMC-L1とレンズLEICA D VARIO-ELMARITの組み合わせだけでも充分すぎるほどの魅力がありそうだ。
     やはり予想していたとおり、カメラ界の老舗にして巨大メーカーであるキヤノンやニコンと真っ向から衝突するようなモデルではないようだ。おそらく同価格帯の他社モデルと比較したスペック面、AF性能、連写機能、操作性、画質等々のうち、どれをとってもあまり勝ち目はないのではないかと思う。だが秒進日歩のデジものの世界にあって、めまぐるしい進化に目を奪われて次から次へと興味関心が移ることなく、そろそろ長く使えるお気に入りモデルが登場して欲しいところだ。すぐに飽きがくるようなものではなく、写真好きな大人が趣味の機械として愛着を持って使っていけるような。
     日常的に小さなショルダーバッグに無造作に放り込んで使うのはもちろん、ちょっとがんばって本格的な撮影にも挑戦できる頼もしいカメラなのではないかと今から気もそぞろなのは私だけではないはず。

  • 家電メーカーのデジタル一眼に期待

    digital SLR 
     いまや日本メーカーの独壇場となったデジタルカメラ市場。コンパクトモデルの分野では従来のカメラメーカーに加えてカシオ、日立、サンヨーといった家電メーカーの進出が目立つ。店頭を眺めても、価格.com あたりを覗いてみてもこうした新興勢力にたくましい勢いを感じる。
     そろそろ頭打ちといわれているのがコンパクトデジカメのマーケット。ハイエンド志向ユーザーの食指は、すでにデジタル一眼レフへと移って久しい。数年前まではほぼ業務用・プロ用に限られており、非常に高価な機種しかなかったこのマーケットだが、20003年9月にキヤノンによる初代のEOS Kissデジタルの発売以降、一気に火が付いた感じだ。 その後ニコンからはD70、そしてオリンパス、コニカミノルタ、シグマと銀塩時代から一眼レフカメラを製造してきた各社が、一般ユーザーにも手の届く価格帯のモデルを次々に投入し、ホットな市場になってきた。
     そうした中、キヤノンとニコンという二大メーカーが圧倒的なシェアを占め、デジタル一眼レフの分野では出遅れた老舗のコニカミノルタがカメラ事業からの撤退を発表するなど、熾烈なサバイバルゲームによる業界再編が進行中。同社が初めて世に送り出したデジタル一眼、α7DIGITALはボディ自体に手振れ補正機能を盛り込むとともにカメラとして、完成度の高い傑作として高い評価を浴びていただけにとても残念である。

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  • GR-DIGITAL

     なんだかインドらしくない内容で恐縮だが、先日この新しいカメラについて書いてみたので、実物を手にしてみて感じたことについても触れておくべきだと思った。
     すでに購入したが、感想は◎である。デザインも手に取ってみたときの質感も悪くないと思う。小さなボディの中にさまざまなメカがギッシリ詰まっている感じがしてなかなか好感が持てる。
    ・・・とはいえ、カメラなんて写真を撮るための道具なので、見てくれはさほど重要ではない。実際に使用してみた印象はどうかといえば、これがまた良好なのである。

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  • インドで持ち歩きたいGR-D

    GR-D.jpg
     
     以前「インドでこんなカメラが欲しい」と題して取り上げたリコーのデジタルカメラGR-D。いよいよ10月21日(金)に発売である。
     新しいカメラが発売されるだけで、また何を騒いでいるのかと思われるかもしれないが、これは「インドを撮るのにちょうどいい」と思われるからだ。
     写真を撮るのは好きだが、旅先でボディやレンズその他重い機材を持ち歩くのは嫌いだ。道具に振り回されるのも癪である。出かける目的が撮影そのもの、という人はそれで幸せかもしれない。私は五感でいろいろ感じる機会や気分が削がれてしまうのはご免だ。荷物が重くなる分、旅をするのが辛くなる。そのくせいい写真を撮りたい、扱いが楽しいカメラがいいけど非現実的な価格では困る、などといった欲求は尽きることがない。
     旅先以外の日常でもそうだ。特にこれといった用もないのに、重たい一眼レフをカバンに放り込んで歩くような体力も気力も持ち合わせていない。かといってただの「押すだけカメラ」では退屈極まりない。こうした身勝手な要求にうまく折り合いをつけてくれるカメラはそう無いものなのだ。
     GRシリーズのポイントは画質重視の単焦点レンズであること、高性能ながらも手のひらに収まるほど小ぶりであることだ。写りが抜群に良く、いつでもどこでも持ち歩けて、必要とあればすぐに取り出してシャッターを切ることができる。大きなカメラと違って被写体が人間でも相手を圧迫することもない。撮るほうも撮られるほうにもまったく負担にならないカメラである。そのデジタル版なのだから大いに期待したい。

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