オリンパスXZ-1

 

2月18日にオリンパスから発売されるXZ-1が気になっている。このところ『いい感じ』のコンパクトデジタルカメラの上級機種をいくつも見かけるようになっているが、その中で『唯一無二』のモデルかもしれないからである。 

今後、カメラ専門誌やウェブサイト等で多くのレビュー記事が出てくるであろうから、実機に触れてもいない私があれこれとコメントするつもりはない。 

それでもXZ-1が『あっ、これ欲しいなあ!』と思わせるのは、コンパクトデジカメとしてはダントツに明るい(F値の明るさを売りにするモデルはすでにいくつかあるが)レンズである。広角側(28mm相当)でF1.8であり、望遠側(112mm相当)でもF2.5である。こんなレンズを搭載するコンパクトデジカメはこれまで存在しなかった。 

従来の汎用機の場合はF3.5というのが多かった。近ごろは2コンマいくつといった比較的明るいレンズを搭載している機種も出てきている中で、パナソニックのLUMIX DMC-LX5のように28mm相当の広角側でF2.0で、望遠側(90mm相当)でF3.3という機種の存在が格別目立っていたが、XZ-1が登場すると一気に影が薄くなってしまう。 

モデルの多様化と廉価モデルの普及等による、それこそ『猫も杓子も・・・』といった様相だった一眼デジカメブームの最中には、コンパクトデジカメのハイエンド機種が一部を除いて市場からすっかり駆逐されてしまうほどであった。 

その一眼ブームも収まり、その『一眼』タイプのカメラからもコンパクト機に近いタイプ(オリンパスとパナソニックのマイクロフォーサーズ、ソニーのNEXシリーズ等)がいろいろ出てきたりしており、小さくても使えるカメラのバリエーションが幅広くなってきたのは喜ばしい。 

撮影する機能に限っていえば、即写性、拡張性、画質その他どれを取っても『一眼』が勝るのは当然だが、コンパクトデジカメの存在理由にはそれらとは異なるものがあることは言うまでもない。 

もちろんそれは携帯性という点に尽きるのだが、その中で表現を工夫する余地がどれだけ用意されているかという点と、撮影状況に対応できる幅の広さである。 

それは倍率の高いズームが付いているということではない。普段、28mm単焦点のGR DIGITAL Ⅲを愛用しているが、そういう意味で不便を感じることはない。ジャングルに猛獣を見に行くとか、山岳の写真を撮るなどという場合はともかく、普段の生活の中での利用ならば、必要があれば自分が被写体に近づけばよいだけのことである。逆に広角側が35mmから始まる機種となると、後ろに引けない場所で扱いに困るのだ。 

GR DIGITALの場合、状況に応じて感度、ホワイトバランス、測光方式、画像設定等々をワンアクションで切り替えることができるようになっている。その他撮影設定の領域が広く、その中でユーザー自身がよく使う設定もいくつか登録できるなど、実にうまく出来ているのである。画角は28mm単焦点だが、撮影の自由度がデジタル一眼レフ並みに高い。 

そんな便利なカメラではあるのだが、初代のGR DIGITALを使っていたときに『もう少しレンズが明るいと便利なのだが・・・』と思うことがしばしばあった。 

それはレンズのF値が2.4であることだ。暗めの室内、夕暮れ以降の街中等、手持ちで撮影するにはちょっと足りない。かといって感度を大幅に上げてしまうと画像がひどく荒れてしまう。 

そんなわけでGR DIGITAL Ⅲになったあたりで、日頃使っていた初代のモデルがヘタッてきていたこともあったが、迷わず購入する気になったのはレンズがちょい明るいF1.9であるがゆえのことであった。 

初代機と比べて高感度にも少し強くなっている(ISO400まで問題なく使える)こともあり、室内や夕暮れ以降もじゃんじゃん使うことができるようになった。 

ただしGR DIGITAL Ⅲにも『もうちょっと×××だったらなあ』という思いがないでもない。ついさきほど『被写体に近づけばいいのだ』などと書いたことと矛盾するのだが、レンズの明るさが犠牲にならないならば、また使い勝手が同様に優れているのであれば、常日頃携帯するカメラにズームが付いていたほうが便利である。 

カメラを常時2台持ち歩く気はないので、XZ-1の実機に触れてみて『これでGR-DIGITALは要らないや』と思えるようであれば、購入してしまいそうな予感。 

もっともこのカメラで気になっているのはレンズの明るさだけなので、発売されてからしばらくは様子見ということにしておこう。 

ともあれその『明るさ』がゆえに『インドでどうだろう?この一台!』と、本日ここに取り上げてみることにした次第である。

「オリンパスXZ-1」への2件のフィードバック

  1. 初めまして、こんにちは。
    私も初代のGRD(借り物)使ってまして、ズームがあればと思ってました。
    CP+で実機に触る事が出来てデータまでもらえたのですが、正直いいです。
    前ピンになるなどコンデジらしからぬ写りですね。ニ線ぼけ?の傾向あり
    ですが、ぼけ味もなかなかでした。ポートレートにも使えそうですね。
    初めて使ったデジカメもオリンパスですし、初めて買ったカメラもOM10(古)
    という事もあって何かと縁があるメーカーです。
    使用感もリコーの操作性程ではないものの、慣れれば問題なさそうですよ。

  2. やっぱり良さそうですね。
    実機に触れてみてしばらく考えてみようと思いますが、これから続々出てくるであろうXZ-1に関するレビュー等も楽しみにしてします。

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