1853 ENFIELD

1857年に起きたインド大反乱の引き金のひとつにになったとされる「1853 ENFIELD」銃。今でも所持している人がいるようだ。

以下の動画ではアメリカの内戦(南北戦争)で使われたと紹介しているが、この時期に英軍が採用していたため、でクリミア戦争その他でも使用された歴史的な銃である。銃弾を包んだ紙のカートリッジ(歯で噛み切る必要があった)に牛と豚の脂を使用していたとされていたが、本当はどうであったのか。

当時のイギリス当局の「Military Board」は、脂分の正体を明らかにしておかないと、ネイティヴ(東インド会社軍のインド人傭兵)の間に疑念をもたらすと認識していたそうだが、これがきちんと必要なところで共有されなかったこと、会社軍の英国人士官にはインドの言葉だけではなく、文化や習慣にも深く通じていた人たちが多かったにもかかわらず、こうした危惧すら抱かずにいたようであることに、当時の東インド会社の危機管理に大きな問題があったとされる。

大反乱鎮圧後に東インド会社は解体され、インドはイギリス本国のインド省(植民地省とは別にインド省があった。つまり英国の海外領土として別格の存在だったインド)による直接の管理となった。

会社としての実体が無くなった後も「東インド会社」の商標はそのまま生き続けていくのだが、2010年に英国を拠点にビジネスを展開するインド人企業家が買い取り、「東インド会社」の主がインド人になったというニュースを目にした。そのとき「東インド会社によるインド支配が完全に清算された」かのような思いがした記憶がふと蘇ってくる。

以下が現在の「東インド会社」のウェブサイトである。

THE EAST INDIA COMPANYホームページ

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