何年も前に購入して放置していた「ビハール・ダイアリー」。著者であるアミット・ローダーという名のIPS(州警察採用ではなく国家レベルで採用のエリート警官)がSP(日本の警察で言えば警視あたりか?)としてビハール州に勤務していた頃の大捕物劇。ヤクザものノンフィクションの第一人者、S. フセイン・ザイディーが関わる作品だけあり、スピード感とスリル溢れる作品だ。
実話から成るこのストーリーでは、田舎に配属されたやり手警官の主人公が、着任してみると、住む場所すら用意されていないことにで戸惑いながらも、歳上が多い部下たちを鼓舞しながら、大物ヤクザを追い詰めてついに逮捕に至るまでを活写。
通話の傍受で操作網を狭めていき、ホシの居所を特定して一気に襲撃をかける。そこに至るまでは、警察の身内に標的のヤクザとの内通者がいたり、近隣警察署のライバル関係にあるSPから横槍が入ったり、政治家から圧力がかかったり、犯罪一味から命を狙われたりと、日々なかなか大変。
しかし毎度のことながら、こうした犯罪ものを読むと、気分がドヨ〜ンと淀むのは致し方ない。
たまに読む程度におさめておくのが良い。
書 名:BIHAR DIARIES
著 者:AMIT LODHA
出版社:PENGUIN BOOKS
ISBN:978-0-143-44435-0