シュリーナガル郊外観光

ダル湖の南東には、いくつかのムガル朝が残した離宮や庭園が点在している。文字どおり、ムガル帝国が強大であった時代に、スリナガルに建築させたペルシャ式のシンメトリーを基調とする美しい庭園だ。

オートで出発!

最初に訪れたのはパリー・メヘル(Pari Mahal)だ。ムガル朝の第5代皇帝シャージャハーンの息子であり、皇帝の跡取りとなることを目させていながらも、アウラングゼーブとの熾烈な争いに敗れて殺害されたダラー・シコーが建てさせたもの。
ここに行く途中にラージ・バワン(Governor’s House)があるのでBSFのチェックポストがあった。ここでは乗客は降りてチェックポストを通過、クルマやオートは運転手だけが乗って通過しなくてはならない。パリー・メヘルは、ここからの湖の眺めが素晴らしいはずなのだが、あいにくの雨天でいまひとつであった。

パリー・メヘル

パリー・メヘル

パリー・メヘルからダル湖方面の眺め

次に訪れたのは、チャシマー・シャーヒー・ガーデンCheshma Shahi Garden。規模は小さいのだがなかなかきれいでいい感じだ。ムガルの家臣であったアリー・マルダーン・カーンによるもの。

チャシマー・シャーヒー・ガーデン

チャシマー・シャーヒー・ガーデン

ニシャート・バーグ(Nishat Bagh)はさらに壮大な規模の庭園。第4代ムガル皇帝ジャハーンギールの妃、ヌール・ジャハーンの兄であったアースィフ・カーンによるもの。これはダル湖のほとりにあり、ここからの眺めも素晴らしい。
ペルシャ式庭園の幾何学的なデザインや配置は、自然の眺めのそれとは無縁のものなので、こうして山や湖に囲まれた美しい風景の中では好対象を成しているが、ここがイスラームが伝わる前のヒンドゥー時代には、カシミールの人たちの暮らしや気質は今とはずいぶん異なるものであったことと思う。

ニシャート・バーグ

ニシャート・バーグ

ニシャート・バーグ

ニシャート・バーグ

ニシャート・バーグ

そしてシャーリーマール・バーグ(Shalimar Bagh)へ。ジャハーンギールが建てさせたもので、規模が大きなことはもとより、手入れの行き届いていることからも、湖の眺望も楽しめるニシャート・バーグと合わせて、どちらも甲乙付け難い。

シャーリーマール・バーグ

シャーリーマール・バーグ

シャーリーマール・バーグ

シャーリーマール・バーグ

シャーリーマール・バーグ

シャーリーマール・バーグ

素敵な庭園の水路脇にベンチがあった。「カップルにおあつらえむきだな」と思って撮った矢先に、若いカップルがやってきて腰掛ける。やはりこのロケーションは、そういうムードなのだ。

スクールトリップで、大勢の子供たちが先生たちに引率されて訪れている。乗り込むバスを間違えないように、先生は生徒たちにバスの番号を大声で唱えさせていた。
「bus no.38, bus no.38…」
元気な声で繰り返しながら進んでいく子供たちの姿が可愛い。

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