シュリーナガル旧市街観光2

ジャマー・マスジッドを後にして、ナクシュバンド・サーヒブ(Naqshband Sahib)のダルガーへ。もとよりスーフィズムが盛んなカシミールだが、ここに祀られているのはスーフィズムの創始者という大変ありがたいもの。モスクも併設されている。どちらも優雅なカシミール建築だが、モスクのほうはヒマーチャルで行われているような木材を組んだ壁を持つ構造がユニーク。

Naqshband Sahib

Naqshband Sahib

南に道路を下り、ローザーバル(Rozabal)というダルガーに行くが、ここは閉まっていて見学はできなかった。このダルガーの地下にはイエスキリストの墓があるとされる。

Rozabal

この少し先にはペルシャ出身のスーフィーの聖人、アブドゥル・カーディル・ギーラーニーを祭るピール・ダストギール・サーヒブ(Pir Dastgir Sahib)がある。4年ほど前、火災に遭ったものを再建したとのことだが、中の装飾は見事で、本日訪れた中で、視覚的にはここが最も気に入った。

Pir Dastgir Sahib

Pir Dastgir Sahib

Pir Dastgir Sahib

Pir Dastgir Sahib

この後、バードシャー・マクバラー(Badshah tomb)へ。カシミールの第8代スルターンの墓だ。ブルガリアあたりにありそうな、カシミールにあっては奇妙な造形の石造りの建物。中にはここに埋葬されているスルターンにあやかって無数の墓石が並んでいる。

Badshah Tomb

このすぐ近くをジェラム河が流れているが、そこには木造の橋がかかっている。ただし上は舗装道路になっており、大丈夫なのかな、と思ったりする。旧市街には、趣きのある辻や建物がいろいろあり、散歩するのが楽しい。

木造の橋

旧市街の眺め

旧市街の眺め

旧市街の見どころのハイライトはカンカー・シャーヒー・ハマーダーン(Khanqah Shahi Hamadan)。ムスリム以外は建物内に入ることはできないが、その反面、入口や窓から内部の写真撮影は可能。装飾はカシミールのペーパルマーシエーで作られており、非常に手の込んだ造りである。非常に美しい木造のモスクだ。

Khanqah Shahi Hamadan

Khanqah Shahi Hamadan

Khanqah Shahi Hamadan

カシミールの建築は上品で繊細で実に美しい。そう思うと、これまではあまり好きではなかったカシミールの刺繍なども魅了的に見えてくるから不思議だ。

そこから東に進み、シャーヒー・ハマーダーンから見てジェラム河の対岸にあるパッタル・マスジッド(Pathar Masjid)へ。1623年に完成したこのムガル式のモスクは、アフガニスタンのカンダハール出身で、ムガル皇帝ジャハーンギールの妃であったヌール・ジャハーンが建てさせたもの。

Pathar Masjid

Pathar Masjid

河を挟んで、カシミール建築の傑作、木造のカンカー・シャーヒー・ハマーダーンの壮麗さと、外地からもたらされた様式による質実剛健な石造のムガル式モスクが好対照を成している。これもまた、カシミールから見た「インドとの距離感」を象徴しているかのようである。

〈完〉

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