●外国人料金のジレンマ
数年前からインドの遺蹟や博物館で「外国人料金」の入場料が徴収されるようになった。インド人は5ルピーなのに、外国人は100ルピー…というのはよくあるパターン。いまではすっかり定着したようで、メジャーな観光名所ならば、たいがいどこも外国人料金が掲げられている。
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世界遺産がやってきた!
昨年、新たに世界遺産として登録された「ビームベートカー」は、マディヤ・プラデーシュ州都ボーパールから50kmほどの所にある。1万2千年以上前に描かれた(ホントだろうか?)岩盤上の壁画で知られるが、その後の歴史との関連が細かく解明されているわけではないようだ。
立地もなかなか面白い。小高い台地にあるため見通しは良く、巨大な岩石が互いにもたれかかるように密集している。雨風凌ぐのに具合がよさそうだ。広いフロアのような岩棚も多いため、小屋を造らなくても充分生活できたのではないか。ここは現代でいうアパートやマンションのような「集合住宅」だったのかも?とボンヤリ想像して楽しむ。
遠くなった街「カルカッタ」
エアインディアの東京〜カルカッタ(コルカタ)直行便がなくなって久しい。かつて旅人たちの間でポピュラーだった「デリーIN/カルカッタOUT」は、まさに同航空によるインド観光の代名詞みたいなもので、北インドの主要観光スポットをカバーするのに便利な路線であった。かくいう私も初めてインドを訪れたときにこれを利用した。デリーから東方向へ旅行する人たちは、たいてい似たような場所を訪れるため、道中に何度も同じ顔と出会ったものだ。
POSTE RESTANTE 局留郵便(3)
10年前、中国でひと月ほど行動をともにしたスイス人がいる。10年来、毎年年の瀬には、彼からクリスマスカードが届き、私はニューイヤーカードを送っている。とはいえ、いま彼が何の仕事をしているのか、独身なのか、結婚したのかまったく知らない。年月を経て記憶が薄れ、おたがい老けたり太ったりしているだろう。もしどこかですれちがっても気がつかないかもしれない。
POSTE RESTANTE 局留郵便(2)
手紙の受け取り方法は局留めだけではない。日本大使館や領事館、それら附属の文化広報施設などで旅行者宛ての手紙を預かってくれるところもある。
ニューデリーのネパール大使館近く、日本大使館附属の施設屋外に置かれた大きな箱の中、イニシャル別の区切りから自分宛てのものを探す。一応「職員に声をかけて持っていくように」と書かれているものの、旅人宛ての手紙など、持ち去る者などおるまいということか、それほど厳密に守られているわけではなかった。
「マナリーから大量のガンジャを大使館気付の自分宛てで送った」などと吹聴している日本人がいたので、まさかと思い、彼より一足先に行ってみると、サイズの割にやけに軽い封筒で彼宛ての手紙が届いていた。そっと表面を押してみると、乾燥した植物が入っているような感触。「大使館宛てで送れば、大事に届けてくれる」という彼の言葉どおり、開封された形跡は無かった。