WiMAXはインド向き?

WiMAXを試用してみた。近ごろ加入者が急増しているというモバイルブロードバンドの接続サービスだ。下り最大40Mbps、上り最大10Mbpsという、モバイル通信としては群を抜いた速度が売りだ。
特に普段、パソコンを持ち歩くことはないし、その必要もないのだが、15日間無料で貸与というキャンペーンがなされているので、チョコッと利用してみた次第である。
その背景には、目下日本全国でWiMAXネットワークの拡大が急ピッチで進んでいるものの、サービスエリア内になっているはずの場所でも、まだまだ『圏外』となるケースが多い。ちょうど携帯電話が普及し始めたころのような具合であったと記憶している。
今のところ、まだ不安定な状態なので、とりあえずは試用してみたうえで、納得してから契約してもらおう、ということらしい。
外ではWiMAX、自宅ではWiFiで使えるという接続機器を自宅に持ち帰って試してみた。窓際ではそれなりに使えるのだが、室内の奥のほうに入るとすっかり途切れてしまう。自宅のドアの外に出てみると、ちゃんと快適に通信できた。速度を測ってみると、窓際では3〜4Mbps前後、家のすぐ外では6Mbpsくらいである。
WiMAX接続機器
他のインターネット接続サービスもそうだが、冒頭の下り最大40Mbpsとは、あくまでも理論値であり、通信環境の良いところでもせいぜい12Mbpsあるいはそれを少し上回るくらいのものらしい。
たとえ12Mbps程度であっても、ストリーミング配信の映像などを見るにも充分な速さであり、ADSLの接続サービスの通信速度の実測値、あるいは光通信を利用していてもパソコンへWiFi接続しているといった場合の速度と同等だ。この環境を自宅や仕事場の外に持ち歩くことができるというのは、それを必要とする人にとっては魅力的だろう。
建物の造り等にもよるかとは思うが、窓際でしか接続できない環境の場合、通信可能な位置にWiMAX機器を設置して、室内にWiFiで電波を飛ばす、というのが適当な方法だろう。
ひとつの契約につき、一台のみインターネットに繋ぐことができるのだが、WiFiで接続する場合に限っては、複数のパソコンを同時に使うことが可能だ。モバイル用途のみではなく、自宅や仕事での使用も兼ねて導入する人は少なくないのではないかと思う。
私自身、自宅で唯一WiMAXに繋がる自室窓際にこの機器を置いた際、通信速度がもう少し出て、接続自体が安定していたならば、『ほぼ自宅据え置き、ごくたま〜にモバイル』という用途で利用してみようかと思ったくらいだ。
このWiMAXだが、日本では今年7月1日に正式に商用サービスが開始されたばかりで、高速なモバイル通信としてだけではなく、有線のブロードバンド回線の敷設が難しい離島や山間部での高速通信の普及に貢献することも期待されている。
こうした僻地以外の部分で、高速通信回線というインフラの普及が遅れている地域においては、ブロードバンド通信の主役として脚光を浴びることが予想されているのだという。
それは主に途上国ということになるが、とりわけ人口が多く、ブロードバンド需要も高いインドにおいては、ひとたびWiMAXのサービスが開始されれば、瞬く間に市場を席巻する可能性が高いのだとか。2012年には、インドのWiMAXユーザーは、世界全体の20%に及ぶとの予測もあるくらいだ。
インドのWiMAX加入者は世界全体の20%へ (WiMAX FORUM)
当然のことながら、WiMAX機器の大きな需要も伴うはずであることから、関連機器の生産に向けて、アメリカを始めとする外資も着々と参入しているというニュースも目にする。
長年、定電話の普及が遅々として推移していたのに対し、携帯電話のサービスが始まってからというもの、アッという間にインド全国各地に、都市部、農村部、山間部を問わず一気に普及してしまった。契約数はすでに携帯電話が固定電話の倍以上になっている。
背景にあるものは共通するものがある。既存の有線通信の普及の遅れを、無線通信技術の普及が挽回してしまうのである。同じようなことがインターネットの高速通信の分野でも起きようとしているらしい。
つまり日本では通信速度の速いモバイル通信として注目されているWiMAXだが、インドの場合、今後モバイラーが急増というわけではない。インフラ整備の負担が重い有線のブロードバンドに代わるものとして、迅速な普及を可能とするものが無線高速通信なのだ。
数年後には、インドでブロードバンドといえば無線、その無線といえばWiMAXが常識となっているのかもしれない。

ロンリープラネットのガイドブック電子版

20091012-cityguides.jpg
実用的なガイドブックとして評判の高いロンリープラネットのガイドブックが電子版の刊行に意欲的に取り組んでいる。
iPhone City Guides
持ち歩いたり、出先でパッと参照するためのものなので、ノートパソコンやキンドルで閲覧するわけではなく、iPhone / iPod touchにインストールするアプリケーションとなっている。
サンフランシスコのガイドが無料配布されていた時期に試してみたのだが、少なくとも現時点おいて、正直なところ操作感はあまりよくない。こういうデバイス向けにヴィジュアルな構成になっており、テキストで一杯の書籍版とはかなり違った印象を受けたが、それでも画面のサイズからしてちょっと読みづらいのである。
またiPhone利用の場合に限っては、インターネット経由でGPSと連動するなど、インタラクティヴな機能を利用できる。もちろん居住国外で、海外ローミングで使用すると膨大な通信費がかかってしまうため、まずはSIMロックのかかっていないiPhoneを購入し、現地のキャリアを利用するようにしなくてはならない。
もちろんiPod touchを使用の場合は、こうした心配とは無縁であるが、iPhone同様にバッテリーの持ちは良くないため、市販の充電用リチウム電池を予備に持つなどの対策は必要かもしれない。
今のところ、発売されているのは、ロンドン、パリ、ニューヨーク、香港他の都市ガイド、アラビア語、韓国語、ドイツ語、トルコ語などのフレーズブックのみである。今のところ、インドの都市ガイド、エリアガイドは
すでに訪問国のガイドブックは購入している人も、特に関心のある都市の詳細なガイドブックが、普段持ち歩いているiPhone / iPod touchにインストールできるとなれば、荷物が増えるわけではないので、『それじゃこれも!』と気軽に購入してくれるかもしれない。なかなか良いアイデアかもしれない。観光旅行以外でも、仕事で出張に向かう人の需要もあるのではないだろうか。
こうしたiPhone / iPod touch版ガイドブックの中には、東京、京都の都市ガイドも含まれている。ガイジンの視点で日本の都市歩きをしてみるのも一興かもしれない。
シリーズ内のガイドブックごとに著者は違うものの、どれも中立的な記述で偏りや私見といったものはほとんど見られず、非常にフェアな印象を受ける。広告類を一切取らないこともそうした紙面に寄与しているものと思われるが、何よりトラベル・ジャーナリズムに徹するプロフェッショナルな姿勢には好感を覚える。残念ながら、日本において、少なくともシリーズもののガイドブックで、こうした類のものはまだ出てきていない。
iPhone / iPod touch版について、現時点では国ごとのガイドブックは出ておらず、今後もそうした予定があるのかどうかはわからない。だが、むしろこちらのほうの電子版が出てこないものか?と私は期待したい。各地の名所旧跡の紹介といった部分については、これよりも優れたガイドブックはいくつもあるのだが、収録されているプラクティカルな旅行情報の面では、質・量ともに群を抜いていることは誰も異論はないだろう。
だが、それがゆえに版を重ねるたびに重厚長大化するのが悩ましいところだ。シリーズ内で、とりわけよく出来ているタイトルは、出先で日中持ち歩くのを躊躇するほど肥大化ぶりだ。つい先月、同社の『India』の新版が出ているのだが、これは1244ページに及ぶ『大物』だ。
これをiPhone / iPod touchに放り込んで移動することができれば、どんなに助かることか。
現状では、スクリーンのサイズに由来する見づらさ、使い勝手の悪さは如何ともしがたいが、今後様々なアイデアと手法が加わり、電子版の使い勝手が格段に向上するかもしれないし、ひょっとするとiPhone / iPod touchよりもこの手の電子書籍に向いた軽薄短小デバイスが登場するかしれない。
最近、ロンリープラネットのサイト内『Shop』を検索してみて気がついたのだが、例えばインドのガイドブックをチャプターごとに
を購入できるようになっている。
India – Pick & Mix Chapters
インドのような大きな国を訪れる人々の誰もがこんな分厚いガイドブックをまるごと持ち歩く必要があるわけではないため、こうした需要は少なくないのだろう。
各地域等の旅行情報は2ドルから6ドル程度。しかしTable ContentsGetting StartedIndexといった項は無料でダウンロードできるようになっており、地域案内部分のみを購入してもちゃんとガイドブックとして機能する。なかなか良いサービスだと思う。
ロンリープラネットのガイドブックの電子版、今後の進展に期待したいところである。

偽物iPhone 『Hi-Phone』日本上陸

2年前にiPod touchの初代モデルが発売となった際、タッチパネルで操作する新しい感覚、WiFi環境があればインターネットに接続できる便利さと合わせて、これまでのPMPになかった斬新さに惹かれた人は多い。
好きな曲をダウンロード購入できたり、Podcastでニュース等を聴いたり、ウェブ閲覧やメールのチェックができるのはもちろんのこと、カレンダー機能が充実していてシステム手帳が不要になるし、様々なアプリを追加して様々な機能を与えることできるため、パソコンの小さな端末のようでもある。各々の必要に応じてカスタマイズできるのが最大の魅力なのだろう。
これに続いて各国の他のメーカーも似たような操作方法の機器を発売しているものの、発売元がアップルであるという知名度のみならず、変幻自在な利便性において肩を並べる製品は今のところないようだ。
そのiPod touchもiPhoneが発売になってからは、どうも影が薄くなっているようだ。前述のようにいろいろ使いまわせる道具に電話も付いて、WiFiのないところでも快適にネット接続ができる。本体価格がちょっと高くても、通信料がこれまで使っていた携帯電話よりもかなり高くついても、その利便性に充分な合理性を感じる人は少なくないことは想像に難くない。
そんなiPhoneだが、インドを始めとする多くの途上国においては、普及の度合いはあまり高くないようだ。インドのお隣り中国では、従前から海外で入手したiPhoneが国内で販売されたりなどはしていたようだが、正規に発売されることが発表されたのは今年8月のことだ。中国聯通という携帯電話事業者との契約のもとで販売されることになるのだという。
ところが中国本土で正式に発売となる以前から、中国製のiPhoneのそっくりさん製品が出回っているという話をよく耳にした。見た目が非常に良く似た多機能なスマートフォンであるとのこと。iPhone以外にも、ノキアその他の有力企コピー製品をせっせと生産している中国のCECTという会社の製品だ。
米国のamazon.comで取り扱いがあるのは知っていたが、『そんなものもあるのか』と特に気にかけていなかったが、思わぬところで実物を目にする機会があった。それは東京都内である。
JR線のある駅の近くで、表通りに面した店先に、平行輸入品らしきSIMフリーのひとつ前の世代のiPod touch 3Gが並んでいる。日本において携帯電話はキャリア固定で販売されており、iPhone利用者といえば即ちソフトバンク利用者ということになる。
『ソフトバンクユーザーでなくても使えるのかな?』『国外でもSIMカード差し替えれば使えて便利かも?』と思ったが、かなりいい値段である。8 GBのモデルは5万円台、16 GBのものは6万円台。不良品であったり、何かで故障したとしても、少なくともアップルの日本法人は応じてくれないのではなかろうか?
その横に置かれた別のiPhoneは、1万5千円台ないしは1万6千円台とやけに安い。いったいどこが違うのだろうか?と目を凝らしてみると、なんとこれが噂の『Hi-Phone』であった。
iPhoneの偽物 Hi-Phone
大きさといい、形状といい、まさにコピーである。製品が収まる黒色の箱までそっくりだ。タッチパネルに並ぶアイコンもiPhoneにそっくり。パっと見どころか、本物にじっくり触れてみたことがなければ、手に取ってみても『これがiPhoneです』と言われれば、『ああそうですか』と納得してしまいそうだ。
本物にはない機能も付加されている。価格が低いほうはテレビチューナー内蔵、安いほうにはこれが付いていないという。SIMカードを2枚挿入できるようになっており、ふたつの携帯番号を1台で使い分けることができるとのこと。一回り小さなミニバージョンのHi-Phoneもあるなど、なかなか『気が利いている』ようだ。
ただ、これらは日本国内で使うことは想定していないとのこと。なぜならばGSM専用機であるからだ。ゆえに日本に上陸したものの、国内でこれを使っている人の姿を見かけることはないはずである。国外に持ち出しての使用を前提として販売されていることになる。
iPod touchは6千円から7千円、iPod classicやiPod nano等は4千円という価格が付いている。『何でこんなに安いのか!?』と、こちらもよくよく見ると、iPod製品とカタチは同じだが、どこにもiPodとは書かれていない。
日本でこうしたこうしたモノが売られているとすれば、いろんな多業種の店や事務所が入った雑居ビルの一角や、秋葉原のITやオーディオ等関係の小さな店が並ぶエリアで、ゴチャゴチャと積んであるのではないかと思っていたが、多くの人々が行き来する表通りに面した1階にある小ぎれいな店先で、『これでもか!』と沢山陳列してあるとは想像もしなかった。
ただし日本語での表示は皆無で、店員はすべて外国人。客層も大半が外国人のようだ。界隈には日本語の表示無しの美容院、不動産屋、食堂なども多く、それぞれ出身国の同胞たちをお客に営業している多国籍なエリアだ。
Hi-Phoneを、ただのコピーと笑い飛ばすのは簡単だ。しかし、あらゆる分野でこうした製品が次から次へと出てくるのにはワケがあるはず。持ち前の機敏さや柔軟さに加えて旺盛な企業化精神を持つ人々の国、中国の恐るべき工業力の一端を見せ付けられる思いがする。
中国が、ここに住む人々の高い資質と上昇意欲を背景に、このまま急成長を続けていくならば、いつしか彼らにしかできない高い付加価値を持つ製品やサービスを次々に生み出すようになるのではないかという思いがする。日本のクルマ産業にしてもカメラ工業にしても、最初は当時の先進国の製品の物真似から始まったことを忘れてはならない。
Hi Phone vs iPhone vs N95 8GB video review (YouTube)

Google翻訳

昨日、アーンドラプラデーシュ州首相、Y. S. ラージシェーカル・レッディー氏を乗せたヘリコプターが行方不明になっているとの報道があった。軍その他のヘリコプターを出動させて捜索にあたっているとのことだが、悪天候のため進展が思わしくないとのことであった。
同日午後、インドの民放ニュースは、豪雨のため視界がゼロ状態で、ジャングル奥深いところに不時着することになったのかもしれないと伝えられていた。氏は、ある式典に出席するため10時45分にチトゥール地区に到着する予定であったが、離陸した後に9時35分から連絡が取れなくなっているのだという。
ナッラマーラー森林地域を中心とするエリアで捜索が続いている模様だが、ラーヤルスィーマー地区内のこの地域は、極左組織ナクサルの活動が盛んな地域でもあるとのことだ。
このニュースをいくつかブラウズしていると、デーニク・ジャーグランからニュース提供を受けているYAHOO ! INDIAの記事にたどり着いた。
आंध्र के सीएम हेलीकाप्टर समेत लापता ( जागरण YAHOO ! INDIA )
この記事を読んでいると、インターネット・エクスプローラーの画面枠にこんな表示が出ているのに気がついた。
『これはヒンディー語のページです。Googleツールバーを使用して翻訳しますか?』
私のパソコンでこんなものが出ているのに気がついたのは初めてだが、以前インストールしたGoogleツールバーは知らないうちにどんどんアップデートされているらしい。
試しに『翻訳』タブをクリックすると、まもなくその訳文とやらが出てきた。
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アーンドラCMは、行方不明のヘリコプターを含む
ハイデラバード。アーンドラプラデーシュ州首席大臣RajasekharaレディバイスBegumpet空港からは18日午前9四半期の時間にヘリコプターが行方不明の後に今のところ見つかっていない。自分たちの懸念をKariytについての成長です。
ツインエンジンのヘリコプター政府は、チットゥール地区で35分のフライトを失った時にいる船2人のパイロットVesli昇順また、幹事長大臣sのサブラマニアムや最高セキュリティ責任者を持つ校長に連絡Bjkr 9。
検索操作に従事されている4つの空軍のヘリコプターを含む少なくとも3つのヘリコプターが、これまで欠落しているヘリとの接触を確立するために失敗しました。ている状態の秘書室長P.ラマカントレディこれは、自分たちのヘリコプターどこで窮地を脱する未知の場所、現地に向かったとみられる。
彼は、今のところ任意の連絡先を確立していないと述べた。これは、強風や悪天候のために彼のヘリコプターがされている可能性がある未知の場所、ここで出てくることは困難ですで下車した。我々の前に夕日をされても、時間と大雨が限られている。
鉛のヘリコプター2つの最終的な
議会5月で、ロークサバーと議会選挙が59歳の主任大臣Rajasekharaレディの完勝で、イベントに出席するためチットゥール地区だった。 11の時の彼のヘリコプターが朝の4分の1チットゥールに上陸した。
CMのが悪い天気、セクンデラーバードのために返さ空軍司令Hakimpetから2つのヘリコプターヘリコプターを追跡する。 3と空軍司令ネロールバンガロールから、民間のヘリコプターを中心Nllmala森林面積はコーミングがビジーです。ナクサライトRayalseemaエリアのこの地域はGDに考えられている。防衛省自衛隊の航空機は、この作業ではドライバなしにインストールされています。
Rosayaチットゥール、Mahaboobnagarとクルヌール地区Rprkashm不足しているヘリコプターのがあれば詳細を表示され、すぐに届け出なければならない公共訴えている。警察、森林局は、キャンペーン全体のセクターの協力。
彼は、首相官邸、ユニオンホーム部と国防部がされている間の状態議会大統領ソニアガンジーの事務所は常に接触している慎重にしている。家庭や省航空局のデリーでは不足しているヘリコプターからの接触はされていないと述べた。内務大臣チダンバラム個人的には状況を監視している。航空局長官メートルMadhavanはニューデリーナンビアーでは、ヘリコプターの任意のアドレスを持っていなかったと述べた。内務省の検索操作で協力しています。

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なんだか凄まじい翻訳である。
分進秒歩といわれるデジタルの世界、私が初めてパソコンに触れたのはウィンドウズ95が世の中に広まってからだが、それから十数年のうちにハード面でもソフト面でも、当時とまったく比較にならないほど進化していることをひしひしと感じずにはいられない。
もはや仕事にも生活にも欠かせないものとなっているし、『人間との勝負』でも、将棋やチェスといったゲームにおいて、名人と互角に渡り合うほど強くなっているというではないか。それでもまだコトバというものは、コンピュータの手に負えないほど奥の深いものらしい。
仔細にチェックすれば、自動翻訳にどういうクセがあるのか、どこに弱点があるのかといった改善すべき点が見えてくるように思う。またイタリア語・スペイン語のように、ごく近い間柄にある言語か、相互の繋がりが薄いものとでは翻訳の出来具合がかなり違ってくるのではないかと思われる。
もちろん、先に挙げたラテン系言語同士ほど近似した関係にある言語ではなくても、商業的に需要が高く、開発側も資金やエネルギーを注入しやすいもの、例えば日本語・中国語、日本語・韓国語の自動翻訳は、完成度がかなり高いものとなっていることだろう。
言語間の翻訳はともかく、ウィンドウズに標準装備されている日本語入力システム、マイクロソフトIMEの漢字変換機能はいつまで経ってもなかなか改善させていないようでイライラすることがよくある。それがゆえにわざわざジャストシステム社が『日本語入力ならば我が社の製品のほうが断然優れていますよ』と同社の入力システムATOKを勧めたりすることができるし、これを用いたタイピングのスムースさに感激した消費者が購入したりするわけである。
アーンドラプラデーシュ州首相のヘリコプター失踪事件から始まり、そんなこんなで取り留めのない話になってしまったが、私たち人間が用いる生身の言葉には、進化著しいITの力をもってしても、ちょっとやそっとではカバーしきれない深遠なるものがあることに、畏敬の念を抱いてしまう。もちろんこれとて、あと向こう10年ほどの間にずいぶん事情が変わってしまうのかもしれないが。

WiFiカトマンズ

カトマンズのタメル地区のレストランで朝食。隣のテーブルには三人連れがガヤガヤ話しながら席についたが、皆おもむろに手にしたバッグの中からノートパソコンを取り出し、後は無言で画面をスクロールしていたり、キーを叩いていたりする。飲み物や食事が運ばれてきても、彼らは何も言葉を発することなく黙って作業に没頭している。
日本の電車の中で、仲間同士で乗り合わせながらも、みんな手にした携帯電話の画面を見ながらメールを打っているのと似た光景かもしれない。こうした様子を目にして顔をしかめる年配の方もあるかもしれないが、ノートを手にして日記を書いたり、買い込んだ絵ハガキに手紙をしたためるなどといったことと実は同じ。ただ用いる道具が変わっただけのことだと私は思う。
以前、カトマンズ在住の方から『Wi-Fi利用可能なカフェ等が増えている』とうかがっていたが、ここもそうした店のひとつのようで、入口のところに『Wi-Fiあります』 との表示を目にした。
何か注文すればインターネットに接続することができるため、他にもパソコンを持ち込んでいる人がけっこういた。どこの国に行っても繁華街では簡単にネットカフェが見つかり、ウェブサイトを見たり、家族や友人と連絡を取ったりとずいぶん便利になった。近年はノートパソコンもネットブックに代表されるように、小型化と低価格化が進み、旅行先にも持参する人が増えたことあり、こうした店の需要も相当高いことだろう。
どういう使用環境にあるのかよくわからないネットカフェの端末よりも、自前のパソコンを使ったほうが安心かどうかについては、店のWi-Fiのセキュリティが100%信用できるものかどうかということも否定できないし、旅行先に高価な機器を持参することによる盗難のリスクもある。だが少なくとも使い慣れたパソコン、自分自身の言語環境であることから、使いやすいことは間違いない。
もちろんパソコンを旅行先に持ってくる目的は、メール送受信やブログ更新といったネットの活用だけではないだろう。デジタル写真を保存したり、日記その他の書き物をしたりと、いろいろ使いまわしている人は多い。西洋人たちは、使い勝手を優先する向きが多いのか、かなり大きな画面のものを苦にせず持参している人が少なくないようだ。
かくいう私自身もパソコンを持参しているので、わざわざネットカフェに行って時間を費やすことなく、食事を注文して待っている間、あるいは食べ終わってからのちょっとした時間に、電子メールのやりとり等を済ませることができるのは実に快適である。