これはベトナム戦争時にカルカッタの米国領事館が所在する通りの名前が「Harrington Street」から「Ho Chi Minh Sarani (ホーチミン通り)」に改称されたことを想起させる。
ベトナム戦争終結後、そして長く西ベンガル州の州政府与党の座にあった共産党政権が転落して、民族主義政党(トリナムール・コングレス)に交代している今なお、通りの名前は変わらない。改称時には強硬に反発していたとされるアメリカ領事館も「ホーチミン」が「歴史の教科書の中に出てくる人物名のひとつ」となった現在は、普通に「Ho Chi Minh Sarani」をおそらく何の抵抗もなく「領事館所在地」として表示している。
今回の「ゼレンスキー通り」は非公式な標識だが、正式な名称を変更してしまうあたり、インドのほうが上手かもしれない。