ムンバイのフォート地区にあるZARAのショップ

一見、高級ブランドのショールームのように見えるのだが、スペイン版のユニクロと言えるZARAの店。こうしたイメージ作りに貢献してくれそうな物件に事欠かないのがインドとはいえ、ムンバイの地価は世界でも上位クラスなので、おそらくZARAはインドにおける旗艦ショップとして大きな投資をしたのだろう。
中を少し歩いてみるとすぐに気がつくのだが、コロニアル建築を改築して利用しているのではなく、「新築」している。
つまり外壁の部分を残して、あとはすべて建て直してあるのだ。
欧州や南米でもこのようなことはとうの昔から行われており、アジアでもシンガポールやマレーシアでは、かなり前から街並み保存のために道路に面した外観だけ残して新築というのはよく行われてきたが、インドではそのようなことはほとんどなされず、英領期の景観が失われていくいっぽうだったが、こうしたことがなされるのは喜ばしい。通りをはさんだ反対側を少し北上したあたりでも、同様のやりかたで工事が進んでいる物件があり、「とりあえず外観は残す」というものが流れとなっていくのかもしれない。
それでもやはり、面の皮だけ残して・・・というのは寂しいものがある。植民地建築の魅力は外壁だけではなく、内装の重厚さや目の届くあらゆる部分に及ぶからだ。

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