ケーディヤーハヴェリー

そうした中に、マールワーリーコミュニティの中のケーディヤーという苗字を冠したハヴェリーがある。ファテープルでは、ハヴェリー外側にバルコニーをしつらえて(建物の外側にバルコニーを造る例は多くない)、さらに鉄の欄干(これも珍しい)に人や神の姿や顔をあしらったものを見ることが出来る。おそらくこういうスタイルが流行った時期があったのだろう。

向かいには、ケーディヤーの名前を被せた宿泊施設があるが、このハヴェリーと同じ一族の所有。宗教関係の基金等が運営するダラムシャーラー(巡礼宿)同様に、豊かでない人たちの訪問を可能にする簡易宿泊施設だ。所有者一族は、すでに幾世代もムンバイーで暮らしているとのことだが、先祖の出自シェカワティーとの縁は切れずに続いているようだ。

シェカワティーでは、マールワーリーのさまざまなコミュニティによる運営のこうした施設をいくつも見かける。多くは「ダラムシャーラー」という名前が付いていることが多いが、文字通りの「巡礼宿」というわけではなく、仕事上の用務、親戚の結婚式への参列、あるいは観光など、様々な目的で人々が利用している。

かつてハヴェリーの主たちは、世間のために井戸を整備したり、寺院を寄進したりなどにより社会貢献を進めたが、今なおそういう働きを残している例ということになるだろうか。

バルコニーと鉄の欄干が興味深い。

昔の建物に「ケーディヤー・アティティグリハ」と書いている。通常はアティティグリハ(ゲストハウス」という名称ではなく、「ダラムシャーラー」と称しているものが多い。

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