I リーグでプレーした元Jリーガー

伊藤壇という元Jリーガーがいる。

Jリーグで在籍していたチームはベガルタ仙台で、ポジションはミッドフィールダー。2001年J2からJ1に昇格したチームだが2003年に再びJ2に降格となり、再度J1に浮上したのは2009年のことだ。伊藤選手はチームが2001年にJ1に昇格する前に戦力外通告を受けてチームを去った。

その後、彼は北海道サッカーリーグ札幌蹴球団を経て、アジアやオセアニアのクラブチームで転戦する生活を送る。シンガポール、オーストラリア、ベトナム、香港、タイ、マレーシア、ブルネイ、モルディブ、マカオ、インドの11ヶ国でプレーしている。

インドでの活躍の場はI-LeagueのChurchill Brothersというゴアを本拠地とするチームだ。2009年に加入、残念ながら今はすでに退団している。目下、次の国を目指しており、所属先はまだ未定のようであるが、今後益々の活躍を期待したい。

FIH World Cup 2010

先週日曜日から、デリーではホッケーのワールドカップが始まっている。インドにおける開催は、1982年のムンバイーに続く2度目である。
スティックでボールを扱うが、フィールドの形状、プレーヤーは11人ずつであること、相手のゴールにボールを入れることにより得点されることなど、試合展開にはサッカーと共通するものがある。
オフサイドは廃止されていること、ゴール前の半円状のエリアからのシュートでないと得点できないこと、交代した選手が再びフィールドに戻ることができることなどといったルールを押さえておけば、ボールコントロールの技術的にはまったく違うものであるとはいえ、サッカー好きな人ならば思い切り感情移入して観戦できる競技である。
日本ではマイナーなスポーツだが、サッカーの世界で言えばブラジルやドイツに相当する地位にある。パーキスターンは優勝4回、準優勝2回、インドは優勝・準優勝ともに1回ずつ、他にはオランダが優勝3回、準優勝2回、ドイツは優勝2回、準優勝1回といった具合だ。オーストラリア、スペイン、韓国なども強豪の一角を占めている。
出場国は12カ国。これまでの試合結果、今後の予定等はこちらを参照願いたい。
Schedule & Result (FIH World Cup 2010)
『Pool』のA,Bが総当りのグループ分けで、それぞれの上位2チームずつが決勝トーナメントに進出する。
大会初日にインドはパーキスターンに対して1-4で幸先の良い勝利を収めたが、因縁のカードにふさわしく(?)トラブルがらみのスタートであった。
Reduced ban not justice, I was punished for no fault: Shivendra (Hindustan Times)
3月2日のちょうどこれを書いている今、もうじきインドとオーストラリアの対戦が始まろうかというタイミングだ。
4日にはスペイン、6日にはイングランド、8日には南アフリカとの対戦が予定されている。もちろん個人的にはもっとも関心があるのは、開催国でもあるインドが決勝トーナメントに進むことができるか、そこでどこまで勝ち進むことができるかということだが、同時に格上のパーキスターン、そして東アジアの雄、韓国の動向も大いに気になっている。
※BHUJ 3の続きは後日掲載します。

頭脳スポーツ

英語でいうところのSport, Sportsと日本語でのスポーツには少々ニュアンスのズレがあることは、はじめて英字紙を広げたときにチェスのような盤ゲームがその範疇に入っていることを見つけて誰もが感じたことだろう。
昔、私も初めてそれに気がついたのは、自分にとって初めての外国であったインドで英字新聞を広げていたとき、クリケットやテニスといったスポーツ記事の中にチェスが堂々とスペースを占めているのを目にしたときだ。
日本語でスポーツは『運動』とも表現され、肉体的な教練・鍛錬の意味合いを含む。そのため身体を使うゲームであっても、ビリヤードは一般的にその範疇のものであるとは認識されない。当然のことながら、座して行なわれる競技、将棋や囲碁といった類は、決してスボーツと見なされることはなく、学校のクラブ活動でも『文化部』という括りとなる。
日本で、身体以外を使う競技が『マインド・スポーツ』として認知されることはないのかと思っていたら、知らぬ間にその日はすぐそこにまで迫っていたらしい。こんな記事を目にした。
囲碁棋士日本代表、スポーツの大舞台へ アジア大会派遣 (asahi.com)
インドと違って日本ではチェスの人気は高くないが、そのチェスの競技枠の中に囲碁と中国将棋が含まれることになるそうだ。日本、韓国、中国、台湾といった東アジア勢が覇を競うことになりそうだが、いずれの国もプロが参戦するらしい。日本棋院も最強のメンバーを送り出すとのことで、メダル獲得に向けて相当気合を入れているようだ。
上記リンク先の記事中にあるように、他の『スポーツ選手』とともにドーピングの検査も受けることになるというが、ぜひ決勝戦に進出して、和服姿で金メダルを獲得してもらいたいものだ。
東アジアで広く競技人口を抱える囲碁はともかく、近ごろでは日本の将棋も国外に伝播しつつあるという。羽生名人もやがて『スポーツ選手』として海外のメディアに取り上げられる日が来るのだろうか。

天空を駆ける人たち

ともに『世界最高所』を謳うマラソン大会がある。
EVEREST MARATHON
TENZING HILARY EVEREST MARATHON
1987年から開催されている前者は、エヴェレスト・ベースキャンプ近くのゴーラク・シェープ(海抜5,184m)スタートするのに対し、2003年に開始された後者はエヴェレスト・ベースキャンプ(海抜5,364m)がレース開始地点であるため、現在はこちらが『最高所マラソン』ということになるのだろうか。どちらもゴールはシェルパの里としても、トレッキングの拠点として、シーズンには多数の観光客が集まる場所としても知られるナームチェー・バーザール(海抜3,446m)だ。
ルートはほぼ共通しているが、前者はゴールにやや近い地点から出発するため、ゴールの手前で少し迂回して距離を稼ぐ形になっている。
EVEREST MARATHONのルート
TENZING HILARY EVEREST MARATHONのルート
どちらも42.195kmの距離をカバーするフルマラソンだが、後者についてはハーフマラソンという選択も用意されている。
それにしても、ゴール地点のナームチェー・バーザールにしてみたところで、海抜3,400mある。近くのシャンボチェ空港に飛行機で着いた場合、しばらく頭痛などの高度障害に悩まされる人は少なくないだろう。
このくらいの標高でふと頭に片隅に浮かぶのは、ボリビアの首都ラパスにあるエスタディオ・エルナンド・シレスというサッカースタジアム。サッカーに関心のある方ならば記憶されていると思うが、昔から幾多の国際試合が行なわれてきた会場であり、地元ボリビアは世界に名だたる強豪チームを迎えても、高度という通常の地の利以上の大きなハンデを相手に与えて、ホーム試合での強さを発揮してきた。
だが2007年のちょうど今ごろの時期、FIFAが『海抜2,500を越える高地にある競技場を国際試合会場として認めない』旨の発表をしたところ、ボリビアやエクアドルといった、それぞれ首都がそれを越える高地にある国々が猛烈な反発を示した。
その後FIFAは高度制限に関する見解を、2,500mから3,000mに引き上げた。これによりエクアドル首都のキト(海抜2,850m)の高度はカバーされるものの、ボリビアのラパスはそれよりもはるか雲の上にある。
その後も大統領も直々に関与しての国を挙げての抗議行動は続き、紆余曲折の末になんとか2010年に南アフリカで開催されるワールドカップ予選会場として認められたという経緯がある。
南米の国とはいえ、代表チームレベルとしてはワールドカップ出場経験はあるものの、三流国にしか過ぎないボリビアだが、エスタディオ・エルナンド・シレスにおいては、幾多の奇跡を実現してきた。世界に冠たるサッカー王国ブラジルの代表チームを打ち負かしたり、古くは1963年のコパ・アメリカで地元ボリビアが優勝した舞台でもある。
今年4月1日には、この会場でワールドカップ南米地区予選の対アルゼンチン戦が行なわれ、ワールドカップ本大会でブラジル同様に優勝候補筆頭クラスの予想を与えられるアルゼンチンを6-1という信じられない大差で破るという伝説を築いた。これが奇跡であるにせよ、伝説であるにせよ、その背後にあるのは『高度』という外部から来た人間にとっての大きな障壁だ。
話は世界最高所マラソンに戻る。参加者たちは、レースの半月ほど前にネパール入りし、その直後から高度順応のプロセスに入る。TENZING HILARY EVEREST MARATHONのウェブサイトには、その日程が記されている。
カトマンズからルクラまで飛行機で入り、その後トレッキングをしながら徐々に高度を上げて行くわけだが、この間に高山病で一時下山して再調整したり、諦めてリタイヤしたりする人が出てくる。高所に強い、弱いは平地での体力と相関関係はなく、高所行きを繰り返せば強くなるというものでもないようだ。あくまでも持って生まれた体質によるものらしいので、高山が苦手な人には如何ともしがたい。
すでに今年のレースが5月29日に実施されたTENZING HILARY EVEREST MARATHONについては、結果が掲載されている。
1位はPhurba Tamangという人物だが、2位を30分近く引き離して、3時間40分余りという驚異的なタイムでゴールインしている。参加者の国籍を見ると、地元ネパールと隣国インド以外では、欧州、北米、オセアニアからの出場が多いが、日本から加わった人はいないようだ。2年前の大会の結果が掲載されているEVEREST MARATHONも同様だ。
こちらの次回のレースは今年の12月に予定されており、高度順応を含めたスケジュール費用規則申込要項等は、すでにウェブ上で公開されている。
各地で開催される通常のマラソン大会では飽き足らない方は、応募を検討されてみてはいかがだろうか?

RICKSHAW CHALLENGE

RICKSHAW CHALLENGE
言うまでもなく、オートリクシャーはインドを代表する乗り物のひとつである。だいぶ前に『オートでGO !』というタイトルで取り上げたことがあるが、この自動三輪によるレースがインドを代表するレース?と言えるかどうかはともかく、業務用車両が爆走するということに、興味を抱く人は少なくないだろう。
このレースは、なかなか広がりを見せているようで、インド国内でいくつかの大会が開催されるようになっている。
RICKSHAW CHALLENGEのサイトにその概要が記されている。直近のレースは、MUMBAI XPRESS 2009だ。7月31日から8月13日までの14日間で、チェンナイ出発後、ヴェロール、バンガロール、マンガロール等を経て、パンジム、アリーバグ等を駆け抜けてムンバイーにゴールインする。
その次がTECH RAID 2009というレースで、こちらは10月16日から同22日までの7日間で、チェンナイからバンガロール、アナンタプルなどを経て、ハイデラーバードに至る。
年内最後のスタートは、CLASSIC RUN 2010という大会。こちらもチェンナイを発ってから、マドゥライ、ラーメーシュワラム等を通過して、カニャークマーリーでゴール。12月29日から1月8日まで11日間の行程だ。
それに続いてMALABAR RAMPAGE 2010は、4月2日から同20日までの19日間という長丁場。スタートもゴールもチェンナイだが、タミルナードゥとケーララの両州をぐるりと一周する形になる。
他にもカスタムメイドのYOUR ADVENTUREという企画も可能だそうだ。
インディア・トゥデイ6月17日号でもこれらのレースのことが取り上げられていたが、かなり外国人の出場もあるようだ。同誌記事中には、『参加者の中には、70歳のカナダ人男性以外にも、英国のAV男優、元ミス・ハンガリー、元俳優の日本人男性も含まれている』と書かれている。
RICKSHAW CHALLENGEのウェブサイトには、エントリーに関する情報も載せられている。腕に自信があれば出場して上位入賞を目指してみてはいかが?
参加するには相応の費用がかかるとはいえ、その部分をクリアできるチームであれば広く参加の道が開かれており、敷居の低い国際レースである。