ズィンチェンからチリンへ2

ユルツェの村でのホームステイ先

ラダック人ガイドのS君は24歳で、現在ナーグプルの大学で体育学を専攻しているとのこと。学部の最終学年に在籍しているそうだが、年齢からして途中で少々遠回りしたのだろう。毎月、ラダックの両親から仕送りをしてもらっているとのことだが、生活していくために必要な金額に届かないこと、親の負担を軽減するという目的もあり、大学が休みの夏の時期にはガイドをしている。

ラダックでトレッキングガイドといえば、このように地元出身の大学生が休みの時期に稼ぐために従事しているというケースはよくあるようだ。ちょうど学校が休みである時期とトレッカーが多い時期が重なることもあって非常に具合が良いらしい。

また、S君は陸路でスリナガル経由でラダックに帰省する際に、レーその他でレンタル用に供されるバイクの陸送の手伝いもしたそうだ。「ツーリング気分も楽しめるし、小遣い稼ぎにもなるので良かった」とのこと。

ナーグプルでは大学の寮に暮らしているそうだが、同郷ラダックの学生たちが数人いるので、順番に料理をしているとのこと。「インド料理は脂っこいし、僕らにはあまり合わない」ので、主に故郷の料理を食べているということだ。

大学卒業後の夢は、レーで旅行代理店を開くことだという。ラダックではこれといった産業がないため、それなりに安定した生活を営むためには、概ね公務員、軍関係、そして観光業ということになるのだろう。

<続く>

 

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