シャンカル・バイヤー

ムンバイのコラバ地区の道端にある小さなブースというか店。ここでは通信各社のSIMを販売しており、一時滞在者が多く、プリペイド契約をしている近隣の商売人等も多いため、常に誰かしらの相手をしていて忙しそうだ。

私もここでプリペイドの契約をしたのだが、店の人が私にかかる作業、彼のスマホでのデータ入力、写真撮影などをしている間もひっきりなしに「シャンカル・パイヤー(シャンカル兄ちゃん)、×××Rsのチャージして」「シャンカル、これ頼む」等々、いろんな支払い、これらを正確にこなし、私にも笑顔で接している。こういう仕事で笑顔の接客は珍しい。

ひとつひとつの作業は決して難しいものではないはずだが、あまりに量が多い。これらをひとりでやっている。「たいしたもんだ」というよりも、若いのに人間も出来ているというか。

面白いと思ったのは、「おい、シャンカル!」と呼んでいるので馴染み客なのだろうけど、日本のLINE PAYやPAYPAYみたいなサービスの「PhonPe」で、品物も買わずにPhonePeアプリでQRコードを読み込み支払いをして、それを現金で受け取っていた。そういうキャッシングみたいなこともできるのか?

それはさておき、シャンカルといえば、もちろんシヴァの別名のひとつのシャンカルなのだが、なぜ日本では「ラヴィ・シャンカール」みたいに伸ばすのか?あれは「シャンカル」であって、「シャンカール」ではない。カタカナで正しく「シャンカル」と書くことができるのに、そうやって音を伸ばすのは、やはり「第2音節に長母音を入れると重みが出る」という日本語の音韻学みたいなのがあるからか、それとも英語で「ラヴィ・シャンカァァ(ル)」と呼ばれたのをカタカナ転記して「シャンカール」としてしまうのだろうか?

いずれにしても、例えば地名の「ジャイプル」が「ジャイプール」と表記されたり、「カーンプル」が「カンプール」と表記されたりもする。ないはずの長母音が第2音節に入ったり、第1音節にある長母音が短母音化し、なぜか第2音節の短母音が長母音化することがよくあることから、日本語では音韻学的に第2音節を「長―くする」と座りが良いというようなことがあるのかもしれない。

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