ちょっとインド的な眺め

構造物の佇まいや形はまったくインド的ではないが、ホアヒンの公の歩道に堂々とスピリットハウスが往来を遮断する形で存在していた。

本来は家屋なり社屋なりの良い方角、良い場所にこれを建てて「入魂式」みたいなのを執り行うわけだけれども、これはいかがなものか。

インドでは樹木に祠が出来て神性を帯びてくると、そこにコンクリの基壇が出来て、基壇に隣接して小さなお寺が出来たりして、そこまで来ると車道に大きくはみ出たりするようになってくる。当然、そういう構造物は危険で、事情をよく知らないドライバーが見通しのよくない時間帯に突っ込んでしまうような事故も起きる。

そんなことがニュースで流れて批判されると、行政がブルドーザーを仕立てて壊しに来ることもあるが、すでに事実上のお寺化したその施設やプージャーリー(祭司)から大きな抵抗が起きるなど、いろいろ面倒くさいことになるので、見ぬふりして放置しておきたいというのが本音だろう。

たぶんタイのこういうのもそのような具合ではないかと想像する。こうした公共スペースでの違法建築について処分を下すようなお役所の担当部署で、縁起物だし、壊して何か祟るとか、精霊は祟らなかったみたいでも、なんか気持ちが良くないし、まあ先送りしましょうとか、ボスも私も来年くらいには異動となりそうだし、判断は後の人たちに任せましょうとか、そんなこんなもありそうだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください