木のたもとに宿る神性③

こちらは徳性の高い木。木の根本に祠がふたつあり、人々が座ったり世間話に興じる基壇もコンクリートでしつらえてある。たもとには茶店、軽食の露店、そして袋菓子の屋台もあるし、道路に面した部分にはオートだまりもある。ひとつの小さなお寺と門前町を構成していると言えるし、ひとつの小さな地域社会が出来上がっているとも言える。

同じようなロケーションでもこうならないケースは多い。木そのものに何かの徳性が秘められているのか、それとも周囲の人々との相性なのか・・・と、いろいろ考えてしまうのだが、それはともかく、いかにもインドらしいこの眺めにはとても心安らぐものがある。

〈完〉

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