PANASONIC DMC-GF1

GF1
パナソニックから新しいデジタル一眼が発表された。ルミックスのDMC-GF1は、今年7月に発売されたオリンパスのP1と同様の路線の極小一眼デジタルカメラだ。
P1同様、こちらも内蔵ファインターを排したコンパクトなスタイル。ボディのカラーも黒、赤、白と三色の中から選ぶことができる。マイクロフォーサーズ規格第一号機G1、これにハイビジョンのビデオカメラ機能をプラスしたGH1も平行して販売されるため、これらの後継機という位置付けではないようだ。
赤もなかなかカッコいい
白もなかなかいいかも?
GF1は、ボディにファインダーを装備していないと、焦点距離の長い望遠レンズを用いての撮影にはちょっと・・・と思う向きもあるかもしれないが、オプションで専用のライ部ビューファインダーが用意されている。レンズを通り、イメージセンサーで捉えた画像を確認できるとのことなので、特に違和感なく使えることだろう。
ボディ重量が285gと驚くほど軽量。ちなみにG1, GH1はともに385g。外寸も一回り小振りになった。『従来の一眼的なカタチ』を放棄したデザインとなったこともあり、特に高さと厚みが縮小されており、ミラーボックスを排したマイクロフォーサーズ規格ならではのメリットが大いに生かされている。
GH1同様に、ビデオ撮影機能が付いているが、GH1がAVCHDを採用しているのに対して、こちらはコンパクトデジカメに搭載されているAVCHD Liteとなっている。
しかしながらビデオにそれほどこだわるわけでなければ、パナソニックのマイクロフォーサーズ3機とも同クラス(入門機)であることから、価格帯もそう大きく変わるわけではないことからも、わざわざ同社の従来機を選ぶ理由は見当たらない。敢えて一台選ぶならば、G1、GH1を先行して発売し、すでに3台目のリリースとなるGF1が最善の選択となるだろう。
マイクロフォーサーズ規格のカメラは、パナソニックから3機種、オリンパスから1機種の合計4機種となっている。しかしながらどれも先述のとおりエントリータイプのモデルである。レンズ群のバリエーションの広がりとともに、中級クラスのモデルの登場が待ち望まれるところだ。
今のところ、マイクロフォーサーズのデジタル一眼の広告は、どれも女性ユーザーを強く意識したものとなっている。市場を独占している状態のキヤノン、ニコンの二大巨頭と直接衝突することを巧みに避けたマーケティングを展開している。だが今後そうしたメーカー製品のユーザーたちも、多くはメーカーの異なる複数のカメラを所有していることから、マイクロフォーサーズの軽量・コンパクトさに惹かれて食指を伸ばすといったことが期待できるだろう。
加えてフランジバックが短いことから、マウントアダプターを手に入れれば、ライカRマウント、ニコンFマウントその他、銀塩時代の古いレンズを装着できるため、マニアックなユーザーも多く、あながち初心者用カメラとは言い難いものがあることも付け加えなくてはならない。要するにCMやパンフレットから受ける軽いイメージとは裏腹の実力と潜在力を秘めているのだ。
GF1と同時に発売される予定のレンズもまた大いに気になる。20mmでF1.7の単焦点の厚みが25.5mmしかないパンケーキレンズだ。ボディと合わせて『インドでどうだろう、この一台?』ということで、旅先でも日常でも常に携帯して重宝しそうなコンビの登場である。
20mm F1.7
大きくゴツいデジタル一眼ブームも一服といった状態の中、どこにでも気軽に持ち歩ける高級コンパクトデジカメの復権かと思われた時期もあったが、やはりセンサーの小ささや被写界深度の関係等から、前者に肉薄するモデルはなかなか出てこなかった。
しかしマイクロフォーサーズは、デジタル一眼からの小型化という逆のアプローチにより、一眼画質の小型カメラという新しいジャンルを築こうとしている。今後ますます魅力的なモデルが世に出てくることだろう。とても楽しみである。

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