ジャグダルプルの「ニュー・ケーララ・レストラン」と「ニュー・ケーララ・ホテル」

街の中心にある商業地に、同じマネジメントによるふたつのレストランがある。

この日の夕食は「ニュー・ケーララ・ホテル」にてフィッシュカレーとマトンフライを注文。実はこの一角を越えたすぐ先にあるノンヴェジのアーンドラ料理屋に行くつもりだったのだが、道路こちらの「ニュー・ケーララ・レストラン」、路地挟んで向かいの「ニュー・ケーララ・ホテル」という壁を越えることができなかった。

実は昨日、道路左側にある「ニュー・ケーララ・レストラン」のほうに入ってしまったときもそうだった。本当は、アーンドラ料理の店を目指して歩いていたのだ。

本日はその二の足を踏むまいと、道の右側を歩いてみたのだが、今度はその側にある「ニュー・ケーララ・ホテル」から漂う香りに足を止められてしまった。

経営者が同一のふたつの人気店が細い道路両側に建つという、絶妙な位置関係で、そこから先に進もうとする空腹客を見事に取り込んでしまう。地元の同業者たちは、「これは反則だ!」と声を上げてもいいように思う。

昨日「ニュー・ケーララ・レストラン」で食べたフィッシュ・ビニヤーニーのときと同じく、汁に入っている堅揚げの魚のフライが水分を吸い込み、やや柔らかくなった、かつ香ばしい外側のカリカリと汁の酸味のハーモニーを楽しみつつ、骨付きマトンの柔らかく煮込まれた肉とスジの部分のなかなか噛み切れないながらも深いコクを楽しむ。楽しい夕餉となった。

同一マネジメントの店とはいえ、メニューは共通ではないのが憎い。「ニュー・ケーララ・レストラン」はどちらかといえば少しアップマーケットで、家族連れ、商談客、カップルなどが多い。
「ニュー・ケーララ・ホテル」のほうは、ひとりで訪れる客、若い客が多いようだ。こちらはメニューに掲載してあるアイテムを絞り込み、よりエコノミーな料金で提供している。
そんな具合に客層を区分しているため、斜向かいに建つ姉妹店とはいえ、使用されている米の種類も違えば、食器類のグレードも異なるのだ。

「ニュー・ケーララ・レストラン」で出されるビリヤーニー
「ニュー・ケーララ・ホテル」で提供されるビリヤーニー。ご覧のとおり「ニュー・ケーララ・レストラン」のものとは使用する米の種類も異なる。

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