宿の近くのハヴェーリー

ハヴェーリーは間貸しに出されているところも多く、元々の所有者と縁もゆかりもない人が借りていることはよくある。そのいっぽう、今でも元々の所有者である家族や親族が寄り添うように住んでいる屋敷もあり、そうしたところのほうが保存状態も良いのではないかと仮定できるだろう。

ハヴェーリーの出入口にはこうした立派な扉がある。日常の出入りに使用されるのは大扉の中の小扉。

ナワルガルの宿泊先の向かいにあるハヴェーリーはそうしたもののひとつで、家の人から少し話を聞いたが、一族はマールワーリーで、やはりずいぶん前の世代の人が財を成して建てたという立派な屋敷。現在の所有者一族は、いったい何をしているのか尋ねてみると、「ウチはみんな公務員か教員だよ」と、ちょっと意外な答えが帰ってきた。

だが、考えてみるまでもなく、マールワーリーといっても、誰もが商売上手でギラギラしているというわけではなく、地味に給与生活している人もたくさんいるのは当然のことだ。この静かな町で雑貨類を扱う、ごくごく小さな商店で生計を立てる「貧しいマールワーリー商人」だって少なくないのだから。

私が話をした奥さんは、現在は嫁ぎ先のハイデラーバード在住とのことだが、毎年一回は子供たちと実家に帰省しているとのこと。今回はひと月滞在するのだそうだ。

その隣、つまり私の宿寄りにはもう一軒のハヴェーリーがあり、屋敷の入口の部分に歴代の当主らしき男性、その奥方らしき女性の肖像画が描きこんである。屋敷のひとつひとつに個性があって面白いシェカワティだ。

隣のハヴェーリーでは入口付近には、歴代の当主と奥さんとおぼしき人物の肖像画が描かれていた。

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