ナガランドでコーヒーのプランテーション
紅茶の大産地アッサム州の茶園が多い地域からナガランド州に入ると、それまでの茶園風景が突然、視界から消える。
茶園で働く人たちはたいて他州からやってきた極端な低賃金で奉仕する労働者たち。その代わりに茶園内に子供たちの学校、基礎医療が受けられるクリニックもあり、住宅も提供される。
実は、ナガランド州でも茶の生産は細々と行われているのだが、地域外からの人口移入に制限があるため、なかなかこの部分で難しい。
しかしながら地元政府の肝いりで、コーヒー生産に力を入れることになるようなので、どうやら外の人たちを大量に投入することになるのだろう。下記リンク先の記事によると、2030年までに50,000ヘクタールのコーヒー・プランテーションを、ということなので、ひとつの大きな産業となることが見込まれている。
茶とコーヒーの生産に向いた土地については、かなり共通するものがある。もともとスリランカでもコーヒー栽培が盛んだったものの、コーヒーの木の病気蔓延で壊滅、代わりに茶が導入されたという過去がある。
ナガランドが、茶ではなく、コーヒーを選好する理由は、単にすぐ隣にアッサム州があるので、競合を避ける狙いだろう。
しかし、外部からの人口の流入を厳しく制限してきた(平地のインド人は観光で訪れるにもパーミット取得が必要であった)ナガランドで、資本だけでなく、労働力も州外からの導入を前提とする産業を振興させるといえことは、州のありかた自体を大きく転換させるものとなるので、大変驚いた次第だ。
ついにナガランドも「外の人たち」が溢れるアッサム州みたいになるのだろうか?このあたりについては、今後注目していきたい。
Nagaland to undertake coffee plantation on 50,000 hc by 2030 (Northeast Today)