外国へ行こう、安く!!

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 大衆化が進むインドの空の旅(本当の庶民が飛行機に乗るようになったわけではないが)だが、この流れはついに国際線にも及んできている。
 かたや「自由化」の波、かたや日増しに拡大する需要にこたえるため、政府系企業であるエア・インディアとインディアン・エアラインス両社による独占体制はいよいよ終わりだ。
 4月29日、新会社「エア・インディア・エクスプレス」によるガルフ方面へのフライトが就航予定。インドからの航空路は東方向よりも西方面、とくに湾岸諸国との間のネットワークがより緊密で、中東産油国との関係の深い縁を感じさせてくれる。近いうちに東南アジア方面へのサービスも始める予定だという。運賃は既存の便より3割ほど安いのだとか。
 エア・インディア・エクスプレスは、その名の示すとおりエア・インディアの子会社だが、今後ガルフや東南アジアといった近隣国への路線には、ジェットエアウェイズやエア・サハラといった90年代に発足した民間の航空会社も参入していく方向だ。前者については欧州やアメリカ路線への進出を控えており、インド発の国際線も今後は自国キャリア同士での大競争時代を迎えることになるのだろうか。
 チェンナイからカリカットへ行きのインディアン・エアラインスのフライトを利用したが、空港では国際線ターミナルから出発だと告げられた。この飛行機の最終目的地はオマーンの首都マスカットなのである。他の多くの国内線と同様、エアバスA320の小さな機体。中央の廊下をはさんで左右に三座ずつならんでいるものである。同社の国際線はあまり利用したことがないのだが、タイムテーブルを見てわかるとおり、現在までは湾岸諸国行きのフライトを含めた国際線の多くはこのエアバスA320が使われている。
 空の旅の大衆化により需要が大幅に拡大している昨今、これからは使用される機材の大型化も進んでいくのではないだろうか。インド各地で既存の空港の拡張が行われ、新たに国際空港化されるところもいくつか出てきているし、すでに空港のキャパシティが限界にきているバンガロールのように、新空港建設が急務とされているところもある。
 インド空の旅事情は、今後数年間で大きく様変わりすることだろう。
Air-India Express to expand network in India, abroad

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