エアインディアの『特等』エコノミー席

機首エリアの座席
飛行機に乗る際、1〜2時間程度のフライトならともかく、何時間もかけて長い距離を行く場合、多くの人が座席について何かしらリクエストすることだろう。トイレが近い人ならば通路側、狭い席ながらも片側の壁に思い切り寄り掛かって少しでも楽な姿勢を取りたい人ならば窓側を頼むだろう。敢えて「真ん中」をリクエストする人はあまりいないと思うが、連れの人が窓側ないしは通路側に席を取れば自然とそこに座ることになる。エコノミーとはいえ、結局どこに座っても同じかといえばそうでもないようだ。
エアインディアのムンバイー/デリー・東京を結ぶ便を利用する際、いつもリクエストする席がある。機体前方の通常、出入口となるドアよりも前の部分、座席番号にして1から6までの部分だ。航空会社やエアクラフトの種類により、機体前方がビジネスクラスなどアッパークラスの座席が占めているものもあるが、エアインディアのデリー/ムンバイーと東京を往復する便はボーイングの74D(=747-300)の場合、上のクラスの座席はアッパーデッキなので機首先端部分はエコミー座席だ。
機内の通路といえば大人同士がすれ違う場合、互いに体を横にして胸や背を擦り合うようにしなくてはならないが、ここでは小さな子供が駆け回って遊べるくらいのスペースがある。座席数にして19席と少ない割には、このスペース専属のフライトアテンダントが付くためサービスはなかなか手厚い。通路が広いため小さな子供たちが駆け回って遊ぶことができるくらいのスペースがある。何時間も続けて座っているのに疲れた大人たちもここでビール片手に談笑していたり、膝の屈伸などして身体を動かしていたりする人の姿もある。座席の大きさはエコノミーの他のブロックと同じだが、通路部分がグンと広いだけでずいぶん気分が違ってくるものだ。中央を抜ける通路両側に1番から6番までの座席があるのみだが、このゾーン専属のフライトアテンダントが付きサービスが手厚いのもいい。担当するお客が少ないため気持ちに余裕があるのか、かなり親切であることも多い。
特に注目したいのが座席番号1番だ。2番以降6番までは通路両側3席ずつだが、先頭一番だけは2席のみ。しかも足元には大人ひとりが縦に寝そべることができるくらいのスペースがある。1便にわずか4席しかない「大当たり」の座席だ。そもそも座席番号1から6までのエリアは、エアインディアの東京便を頻繁に利用する人たちの間では人気が高く、事前にこのブロックに座りたいとのリクエストをしている乗客も少なくないと聞く。日本に長く暮らしているインド人、在京インド大使館関係者の利用も多い。繁忙期あるいはやや混雑する時期にはこのゾーンを取るのはかなり難しかったりする。それでも閑散期には、こともあろうにこの「1」の席、つまり1A,1B,1J,1Kというごくわずかしかない「特等席」がずっと空席ということもあるのだ。
座席番号1
エアインディアのエコノミー席でムンバイー/デリー・東京を飛ぶ際、ちょっと早めにチェックインカウンターに並び、「1の列をお願いします。もしダメなら6の列まで・・・」とリクエストしてみてはいかがだろう。

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