アジア大会 インド勢はこの人に注目!

チェス
 英語で『Fruit』といえば、カシューナッツやピスタチオも含まれてしまうことになるようだ。決して甘くはないうえに水分も少なくてカリカリしたナッツ類は穀類という気がするためかなり違和感がある。日本語になっている『フルーツ』とはややズレがあるようだ。
 そして『Sport』の意味するところについても同様のことがいえる。ビリヤードは首をかしげつつも、やはり肉体的なスキルによる競技なのでまあ許せるとしても、チェスも『Sport』の中に含まれることを思えは、このコトバを『運動』と訳すのは正確さに欠けるのかもしれない。チェスがSportならば当然将棋や囲碁も同じようにくくられなければおかしい。すると羽生善治氏、趙治勲氏らも『スポーツ選手』ということになるのがどうもしっくりこない。
 広く知られているとおりチェスはインドのチャトゥランガが起源であるとされるが、これはチェスという名称自体の語源でもある。現代のインドにおいても元FIDE世界チャンピオン(2000-2002)で、現在FIDE世界ランキング第2位(2006年10月)のヴィシュワナータン・アーナンドのように、まさにこの時代を代表する競技者もある。また2001年に15歳3か月というインド人として最も若くしてグランドマスターに認定されたペンタラ・ハリクリシュナのように未来が嘱望される人材とともに、今年は彼の記録を2歳近く縮めて13歳4か月でグランドマスターとなったパリマルジャン・ネギ少年、また女の子でも15歳4か月でこれを得たコネル・ハンピーと、チェス界の明日を背負う若くて優れた人材には事欠かない。
 12月1日からカタールのドーハで開催される第15回アジア大会(実は11月18日から一部の競技が開始されているのだが・・・)でもチェスは競技種目に入っている。この大会でインド代表のエースとして活躍が期待されているのがクリシュナン・サスィキランである。ベテランのヴィシュワナータン・アーナンド、期待の新星ペンタラ・ハリクリシュナとともに目下インドのチェス界三大巨頭のひとりとされる強豪だ。
 カバッディーや射撃などとともにインドにとってメダルが予想される重要な競技であるためぜひ注目していきたい。

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