一眼レフ 出先で手軽にゴミ掃除

DD Pro
 近ごろ一眼レフを手にする人の姿がとっても多くなった。急に進行した低価格化、そしてパナソニックやソニーといった家電メーカー等の参入もあり、機種選択の幅も多様になったためだろう。もはやデジカメ商戦の主戦場は一眼レフにシフトしてしまっているのは、コンパクト・デジカメのラインナップから『ハイエンド』と形容される高級タイプが姿を消していることからもよくわかる。そんなこともあってデジタルで初めて一眼レフを手にしたという人も少なくないことから、その普及のスピードには目を見張るものがある。
 銀塩の一眼レフからデジタルに移行すると、廉価版モデルで採用されているAPS-Cサイズのセンサー、オリンパスやパナソニックなどによるフォーサーズ、高価格帯のモデルではフルサイズと複数の異なるサイズのセンサーが使用されていることから、同一規格のマウントのレンズを利用してもボディのタイプによって画角がずいぶん違ってしまうのが少々厄介なところだ。
 そのセンサーだが、やがてフルサイズの機種からも低価格タイプのものが出てきて、それが市場を席巻してしまう・・・という具合にはどうやらなりそうにない。一眼レフの大衆化によってAPS-Cの存在感がここ数年で爆発的に膨らんでいる。なにしろ販売数や機種数からして10万円前後の普及モデルは圧倒的なマジョリティだ。主要カメラメーカー以外にもシグマやタムロンといったレンズメーカー(シグマはカメラ自体も製造しているが)が『デジタル専用』と銘打ってAPS-Cサイズに特化したものを多数生産するようになっているからだ。
 当初フルサイズ低価格化までの過渡期をつなぐだけの存在にも見えたこのサイズのセンサーが目下デファクト・スタンダードとなっており、フルサイズのモデルはプロフェッショナルか一部の金に糸目をつけないマニアックな人たちの専用機として、一般ユーザーの間ではそれほど注目されるものではない。


 それほどまでにすっかり定着したデジタル一眼レフだが、皆さんはセンサーにプチプチと付着するゴミについてはどうしているのだろう。銀塩カメラならばレンズ交換その他の機会にボディの中に外気中のホコリ他が入ってきてフィルムに付着したとしても、どうせひとコマずつ撮影するたびにそれが後へと送られていってしまうため、あまり問題になることはなかった。しかしデジタルの場合、フィルムにあたるセンサーには電気が通っているため静電気の発生によりゴミを吸い寄せやすく、そのサーフェスが順繰りに他のものと入れ替わっていくわけではなく、同一面が常にそこに存在しているために汚れが蓄積してしまうという構造上避けて通れない問題を抱えている。
 センサーの掃除用キットは市販されているし、そのやりかたなどを解説したサイトをよく見かけるものの、不器用にしてモノグサな私は目立つゴミは大きめのブロアブラシで吹き飛ばし、ときたまメーカーのサービスステーションに持ち込んでキレイにしてもらっている。あんまり気にしないようにしているのだが、埃っぽいインドの特に街中でレンズを交換するとずいぶん大量のゴミがブツブツ・・・と付いてしまうのは何とかして欲しいと思う。今度買うときには絶対アンチ・ダストやダスト・リダクションといったゴミ対策のなされたタイプのものにしようと決心するまでもなく、最近発売の各社のモデルを眺めてみれば、この機能が次第に『標準装備』となりつつあるように思われる。
 ところで従来型の無防備なカメラのユーザーにとって便利なツールが発売されないものか?と思っていると、案の定出てきた。単4型乾電池で駆動の『パッション DD Pro』という製品は、センサーに付着したホコリやゴミを吸い上げて外部に掃きだしてくれる。しかも本体上部に静電気が発生することから、清掃中に外部からゴミがカメラ内部に侵入するのを防いでくれるというものである。本当にそんな簡単に清掃できるのならば、ぜひ私もひとつ購入しようか・・・と思いきや発売はまだ少し先の12月1日らしい。現在、予約受付中とのことだ。
 やや気になるのはその大きさ。写真で見る限りはあまりコンパクトとは言えないようだし、センサー専用の清掃器具にして8400円という価格もなかなかのものである。おそらく他社による類似の商品も後に続くことだろうから、ちょっと待ってみるのもいいかもしれない。
 いずれにしても出先で手軽に簡単にセンサーのゴミを除去できるようになるなら、デジタル一眼レフのユーザーには朗報である。
DD Pro

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