インドらしい個性

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国営会社HMT(2016年に時計製造部門は解散)による腕時計「CHANAKYA」。私はこのモデルは持ってないが、1980年代末まで、自力更生型の経済体制にあったインドでは外国のトレンドや流行とはかなり距離感があり、見た目からしてずいぶん個性的な製品がいろいろあった。

映画などもそうで、衛星放送やケーブルテレビで外国メディア、外国資本の放送などが入ってくる前の時代には、インド独自のカラー満載。今の時代、映画製作にもハリウッド資本が入っていることなどもあり、ストーリーも展開も米国映画と変わらない感じの作品が増えた。

かつて「長ーい」と言われた上映時間も2時間半前後か未満くらいて、ハリウッド映画と同じ寸法となっている。そんな具合なので、たまーに70年代、80年代のインド映画を鑑賞すると、大変なエキゾ感で高揚する。90年代末近くまでは過渡期であったため、かつてのインド映画とハリウッド風作品が混在していた。

90年前半に日本で「インド映画ブーム」があり、「歌って踊ってハッピーエンド」みたいなレッテルを貼られ、すぐに飽きられてしまったが、「あれがインド映画」と刷り込まれた世代にはインド映画への拒否感というか、下に見る感覚が植え付けられてしまった人が少なくないのが残念。

あれがなければ、変な先入観なく、今の時代のインド映画を楽しんでもらえるのにと思う。

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