Alsisarという地名だが、ときおりAl-Sisarと、アラビア語の冠詞Alがついて取り上げられていることがあるが、まったくの間違いである。この地域には、「アルスィー」「マルスィー」という名のふたりの姉妹に関する伝承があり、前者が暮らすことになったのが「Alsisar」で、後者が住むこととなったのが「Malsisar」。「sar」は泉、池の意味で、例えばパンジャーブ州のスィク教聖地の「Amritsar」は、文字通り「アムリト(甘露)」の「泉」だ。
つまり「Alsisar」「Malsisar」は、それぞれ「アルスィーの泉」「マルスィーの泉」の意である。このふたつの町は、バスで15~20分程度の距離にあるが、ハヴェリー等の見どころがあるのはタークルの居城を擁してより経済的に成功した過去を持つ「Alsisar」である。
今日は奮発して、こんなところに宿泊してみた。バニヤーのマールワーリー商人の館ではなく、ラージプート領主の館がホテルに転用されたもの。予約サイトで眺めていたら良さそうだったので予約した。
このAlsisar Mahalというホテルのレセプションはこんな具合。見事な宮殿ホテルだ。
ラージプートのパレスや館を転用したホテルはラージャスターン、マッディヤ・プラデーシユ、グジャラートかけてたくさんあるが、税込み4000ルピー前後で泊まれる宮殿ホテルとしては、おそらく最良の部類だろう。
また運営主体の会社自体が、地元のラージプートの領主層から出た企業家によるものなので、調度品や装飾などにラージプートの館へのこだわりが感じられるのも良い。この会社はマンダーワーやジャイプルでもラージプート物件を転用したホテルを運営している。
ただし、宿泊した日は、ここで婚礼のレセプションが開かれており、夕方から夜にかけて大変騒々しかった。ホテル内のきれいな飾りつけ、着飾った人々などを目にすることができたのは良かったのだが。